目次
- 閉所恐怖症とは
- 正式名称は限局性恐怖症
- 割合
- 症状例
- 女性の発症率が圧倒的に多い
- 小児期~成人早期に発症することが多い
- 何十年も放置すると寛解しないと言われている
- 限局性恐怖症の種類
- 状況型
- 動物型
- 血液・注射・外傷性
- 自然環境型
- その他
- 閉所恐怖症チェック表
- 窓・入り口が狭い建物や乗り物に入ることに抵抗を感じる
- 狭い空間に入ると動悸を感じる
- 狭い空間に入ると圧迫感を感じ息苦しくなる
- 恐怖を感じる場所はいつも同じような環境である
- 確実に安全だと分かっている場所でも最悪の想定をしてしまう
- 恐怖を感じる場所には意図的に近づかないようにしている
- 衣服やアクセサリーなどでも体への圧迫感を感じ苦手意識を持っている
- 閉所恐怖症とパニック障害の違い
- 予期しないパニック発作
- 広場恐怖症と合併することが多い
- 予期不安
- 100人に1~2人
- 恐怖と不安の違い
- 不安=対象がない
- 恐怖=具体的な対象がある
- 閉所恐怖症あるある
- 電車は乗れるが満員電車はダメ
- 長時間移動が必要な旅行は苦手
- 潜水艦に乗れる気がしない
- フルフェイスのヘルメットを想像するだけで辛い
- MRIが嫌い
- トイレの扉を閉められない
- 閉所恐怖症の原因
- 性格傾向
- 幼少期の体験
- 他者の体験の目撃
- 刺激的なマスコミ報道の目撃
- 過保護な養育環境
- 親の喪失や分離
- 原因究明が難しい場合もある
- 閉所恐怖症が体にもたらす悪影響
- 多汗
- 息苦しさ
- 吐き気
- 頭痛
- 眩暈
- しびれ
- 閉所恐怖症が生活にもたらす悪影響
- 仕事や対人関係が上手くいかなくなる
- 生活の質を低下させる
- 活動範囲の制限
- 自殺率が60%上昇する
- うつ病やその他精神疾患へ繋がりやすい
- 治療有無の判断基準
- 本人の精神的・肉体的な負担が大きい
- 本人に著しい苦痛がある
- 日常生活に支障をきたしている
- 社会的、職業的な障害がある
- 閉所恐怖症を克服する生活習慣
- 睡眠の安定
- 不規則な食生活の見直し
- 運動習慣の確立
- カフェインの自制
- 喫煙や飲酒の見直し
- 閉所恐怖症克服方法
- 不安管理の方法を学ぶ
- 暴露療法
- 認知行動療法
- 薬物療法
- 閉所恐怖症の可能性を感じたら早期に治療しよう
閉所恐怖症の人は恐怖を感じる場所には意図的に近づかないようにしています。特定の対象や場所や状況に対する恐怖と、また発作が起きるかもしれないという不安から、恐怖を感じる場所を避けるようになるのです。
合理的ではないと分かってはいるものの、トンネルが怖いからトンネルを通らずに遠回りをして行ったり、エレベーターに乗るのが怖いからエレベーターを使用せずに階段を使ったり、満員電車に乗るのが苦手だからと空いている電車が来るまで待ったりします。
合理的ではないと分かってはいるものの、トンネルが怖いからトンネルを通らずに遠回りをして行ったり、エレベーターに乗るのが怖いからエレベーターを使用せずに階段を使ったり、満員電車に乗るのが苦手だからと空いている電車が来るまで待ったりします。
衣服やアクセサリーなどでも体への圧迫感を感じ苦手意識を持っている
via pixabay.com
閉所恐怖症の人は圧迫感を感じるものもあまり得意ではありません。そのため、着るとどうしても窮屈さを感じてしまうスーツや、体にぴったりと張り付くような造りになっている服に対して苦手意識を持っている人が多いです。
とくに首に圧迫感を感じるのが苦手な人が多く、シャツのボタンを一番上まで止めることができなかったり、ネクタイをするのを嫌がる人もいます。ネックレスやチョーカーなどのアクセサリーを付けることに抵抗を感じる人もいます。
とくに首に圧迫感を感じるのが苦手な人が多く、シャツのボタンを一番上まで止めることができなかったり、ネクタイをするのを嫌がる人もいます。ネックレスやチョーカーなどのアクセサリーを付けることに抵抗を感じる人もいます。
閉所恐怖症とパニック障害の違い
via pixabay.com
閉所恐怖症の症状としてパニック発作がありますが、これはパニック障害とは異なります。類似点もありますが、根本的な違いがあります。そこで、閉所恐怖症とパニック障害の相違点と類似点をまとめてみました。
予期しないパニック発作
via pixabay.com
閉所恐怖症はエレベーターやトンネルなど狭い空間に入ると恐怖を感じてパニック発作を起こす場合があります。この時、閉所恐怖症の人はパニック発作が起こるかもしれないことを自覚しています。
しかし、パニック障害は突然理由もなく発作が起こります。動悸やめまい、息苦しさや発汗など、症状は同じですが、パニック障害の場合は、パニック発作を予期できる閉所恐怖症と違って、いつどこで起こるか分からないのです。そのため、パニック障害の人は常に不安を抱えています。
しかし、パニック障害は突然理由もなく発作が起こります。動悸やめまい、息苦しさや発汗など、症状は同じですが、パニック障害の場合は、パニック発作を予期できる閉所恐怖症と違って、いつどこで起こるか分からないのです。そのため、パニック障害の人は常に不安を抱えています。
広場恐怖症と合併することが多い
via pixabay.com
閉所恐怖症の人もパニック障害の人も広場恐怖症を合併することが多いです。広場恐怖症とは、そこに行くと発作が起こるような気がしたり、発作が起きた時に逃げられないと感じたりする場所があり、意図的にその場所や状況を避ける状態のことを言います。
広場恐怖症という名称ですが、苦手と感じる場所は広場だけではなく、一人での外出、電車に乗ることなど、恐怖を感じる場所は人によって異なります。広場恐怖症が強くなると外出ができなくなって引きこもりがちになるため、仕事にも日常生活にも支障が出てきます。
広場恐怖症という名称ですが、苦手と感じる場所は広場だけではなく、一人での外出、電車に乗ることなど、恐怖を感じる場所は人によって異なります。広場恐怖症が強くなると外出ができなくなって引きこもりがちになるため、仕事にも日常生活にも支障が出てきます。
予期不安
via pixabay.com
閉所恐怖症の人もパニック障害の人もパニック発作を繰り返すうちに、発作が起こっていない時でも、次の発作を恐れるようになります。また発作が起きるのではないかと不安になったり、次に発作が起こった時はもっと激しい発作が起こるのではないかと心配してしまいます。
この不安が消えない状態を予期不安と言います。発作が起こっていない時に広場恐怖症とともに現れることの多い症状であり、いつどこで起こるか分からないパニック障害の人は、不安のあまり、外出できなくなることもあります。
この不安が消えない状態を予期不安と言います。発作が起こっていない時に広場恐怖症とともに現れることの多い症状であり、いつどこで起こるか分からないパニック障害の人は、不安のあまり、外出できなくなることもあります。
100人に1~2人
via pixabay.com
発症率の低い閉所恐怖症に比べて、パニック障害はとても身近な病気です。一生の間にパニック障害になる人は100人に1~2人と言われており、決して珍しい病気ではありません。
パニック障害も閉所恐怖症と同様に男性よりも女性に発症しやすいですが、パニック障害はこれからもっと増える可能性が示唆されています。今でも100人に1~2人の割合ですから、それが増えるとなると、あらゆる公共機関でパニック障害を体験したり目撃することになるかもしれません。
パニック障害も閉所恐怖症と同様に男性よりも女性に発症しやすいですが、パニック障害はこれからもっと増える可能性が示唆されています。今でも100人に1~2人の割合ですから、それが増えるとなると、あらゆる公共機関でパニック障害を体験したり目撃することになるかもしれません。
恐怖と不安の違い
via pixabay.com
恐怖と不安は似ているようで異なるものです。不安がもやもやとした慢性的な感情であるのに対し、恐怖は苦手な対象や状況に対してのみ感じる一時的な感情です。具体的にどのような違いがあるのかまとめてみましたので、見ていきましょう。
不安=対象がない
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不安は漠然とした感情です。そのため、具体的な対象がありません。捉えようのないものに対して不安を感じているため、不安を抱えている本人でさえ、何が不安なのかはっきりと分からなかったり、とにかく不安で仕方ないといった風に説明するのも難しい場合がほとんどです。
そのため、対応するのが難しく、仮に不安を一つ解消できたとしても、すぐにまた別の不安が生じて頭の中が不安でいっぱいになるので、いつまで経ってもゴールが見えません。
そのため、対応するのが難しく、仮に不安を一つ解消できたとしても、すぐにまた別の不安が生じて頭の中が不安でいっぱいになるので、いつまで経ってもゴールが見えません。
恐怖=具体的な対象がある
via pixabay.com
不安には対象がない一方で、恐怖には具体的な対象があります。閉所恐怖症のように狭くて閉塞感のある場所や空間が怖かったり、暗所恐怖症のように暗い場所や暗闇が怖かったり、動物恐怖症のようにヘビが怖かったりクモが怖かったり、自分が何に対して恐怖を感じているのかがはっきりしています。
そのため、対策が立てやすく、恐怖を感じる対象や場面に遭遇した場合に、心拍数が上昇したり、呼吸が乱れたりしますが、恐怖の原因を取り除くことができれば症状は治まります。
そのため、対策が立てやすく、恐怖を感じる対象や場面に遭遇した場合に、心拍数が上昇したり、呼吸が乱れたりしますが、恐怖の原因を取り除くことができれば症状は治まります。
閉所恐怖症あるある
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