2019年10月6日 更新

グリコ・森永事件とは?犯人の目的や事件のその後・真相を考察!

グリコ森永事件と呼ばれる事件は、グリコやロッテ、その他の食品会社を標的にした大事件でした。全国の警察官が翻弄され、最終的に犯人の圧勝により、事件は迷宮入りします。この記事では、グリコ森永事件の真相と、犯人たちの真の目的についてご紹介していきましょう。

目次

警察の完敗!グリコ・森永事件の犯人たちと真相

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冤罪事件や誤認逮捕など、ミスをすることはあるものの、日本の警察組織は世界的に見ても非常にレベルの高い組織だと言われています。捜査技術はもちろん、警察官1人1人の意識も高く、日々国民の生活を守っているのです。

このように高度な技術、組織力を持った全国の警察が、数人の犯人たちに完敗したという、衝撃的な事件がありました。警察の完敗ということは、未解決のまま迷宮入りしたということです。

この記事では、昭和後期の日本に衝撃を与え、警察の失態を数多く世間に露見させたグリコ・森永事件の真相について、ご紹介していきましょう。グリコ・森永事件は、警察の失態や犯人たちの手口の他に、大きな謎を残した事件としても知られています。

グリコ森永事件とは

Japan Hot Springs Inn - Free photo on Pixabay (687340)

グリコ・森永事件は、1984~1985年に発生した事件です。昭和59~60年という、年号や天皇、時代の移り変わりで日本が混乱している時期に発生しました。日本中に衝撃を与えた大事件だったにも関わらず、グリコ・森永事件を肯定的に捉える人々も現れるという、不可解な現象も見られます。

ここからは、グリコ・森永事件とはどういった事件だったのか、概要についてご紹介していきましょう。なぜ、大事件であったグリコ・森永事件を肯定的に捉える人々が現れたのか、それらの理由についても解説していきます。

食品会社を標的にした脅迫事件

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グリコ・森永事件は、食品会社を標的にした脅迫事件です。森永製菓や丸大食品、江崎グリコなど、現代人でさえ聞いたことがある大手食品会社を相手に、多額の金銭を要求した脅迫事件でした。この事件が、一部の人々に肯定的に捉えられた理由は、一般市民に危害を加えなかった点です。

犯人たちが行った強迫内容は、一般人に危害を加えるものでしたが、実際に被害にあったのは食品会社だけでした。また、要求した金銭も受け取らないという、謎の行動も見られ、一般市民は映画やフィクションの延長線上のような感覚で見てしまったのです。

自分たちに危害を加えず、大手企業つまり一般的に富裕層だと考えられていた人々を、少人数で攻撃した犯人たちの姿は、一般市民に高揚感や歪んだ心理を作り出しました。

かい人21面相

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一般市民に、グリコ・森永事件をフィクション作品のように誤認させ、一部の肯定的意見を作り出した背景には、犯人たちが名乗った名称も関係しています。犯人たちは犯行声明で、「かい人21面相」と名乗りました。この名称は、江戸川乱歩が創作した作品に登場する、架空の怪盗をもじっていると考えられます。

江戸川乱歩が創作した「少年探偵シリーズ」に登場する「怪人二十面相」は、どのような人物にもなりすますことができ、犯行目的は「美しいものを集めるため」という、盗賊とは解離した高貴な思想を持った人物でした。作品内で、怪人二十面相は、21回捕まっています。

こうした作品をもじったことから、グリコ・森永事件の犯人たちは、一部の人々から肯定的な受け止められ方をされました。一般市民を傷つけない点、少人数で大きな組織を相手にする姿、「21」という数字など、小説との多くの関連性が人々に高揚感やスリルを与えたのです。

警察庁広域重要指定事件初の未解決事件

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一部の人々から肯定的に捉えられていた犯人グループでしたが、犯した犯罪行為は許されるようなものではありませんでした。青酸入りの菓子をばら撒いたり、人を誘拐したりと、様々な重罪を犯します。警察はこれら一連の事件に関して、警察庁広域重要指定事件に指定しました。

警察庁広域重要指定事件とは、日本全国の警察機関が連携、協力体制をとり捜査にあたる事件のことです。グリコ・森永事件は、警察庁広域重要指定された14件目の事件でした。警察庁広域重要指定事件となったものの、グリコ・森永事件の犯人は1人も逮捕されず、時効が成立します。

つまり、グリコ・森永事件は、日本全国の全ての警察官が捜査に当たり、そして解決できなかった事件なのです。

ターゲットとなった食品会社

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グリコ・森永事件では、大手食品会社が大きな被害を受けました。ターゲットが食品会社だけだったため、加害者はそれらに関連した職業をしていたか、事件後もいずれかの会社に務めている社員なのではないかとも言われましたが真相は不明のままです。

ここからは、グリコ・森永事件でターゲットにされた食品会社の主な実績と、現在の様子など詳細にご紹介していきましょう。被害を受けた各食品会社の状況を読み進めながら、犯人像について考察してみてください。

江崎グリコ株式会社

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グリコ・森永事件の呼び名にも使用された「江崎グリコ株式会社」は、等事件で最初のターゲットにされた食品会社です。明るみになっていないだけで、江崎グリコ株式会社以前にも被害を受けた会社もあると、まことしやかに囁かれています。

江崎グリコ株式会社は、大阪の電光掲示板にも登場するキャラクターが有名な会社です。大正11年に創業され会社企業として昭和4年に設立されました。主に、菓子や乳製品等の製造販売を行っています。

現在は、化粧品や美容に関連する食品、スポーツサプリメントの販売も行っており、グリコ・森永事件後も稼働し続けている会社です。

丸大食品株式会社

Bread Ham Tight Max - Free photo on Pixabay (687455)

丸大食品株式会社は、主にハムやソーセージなどの加工肉食品を製造販売している食品会社です。江崎グリコ株式会社設立には及ばないものの、昭和33年に創業された老舗食品会社となります。

グリコ・森永事件の後、他企業と同じく大打撃を受けますが、現在でも稼働し続けている会社です。現在は、加工肉食品以外にも、簡単に調理できる補助調味料や、そのまま食べることができるレトルト食品の開発販売を行っています。

企業HPには、販売商品の応用レシピや保存方法なども記載されており、一般市民に馴染み深い会社と言えるでしょう。

森永製菓株式会社

Candy Sweetmeats Sweets - Free photo on Pixabay (687469)

江崎グリコ、丸大食品創立以前に誕生したのが、森永製菓株式会社です。会社創立は、明治43年でした。創立当初は「株式会社森永商店」という社名を使用し、大正元年に「森永製菓株式会社」という現在も使用されている社名に変更されます。グリコ・森永事件当時は、主に菓子の製造販売を行っていました。

グリコ・森永事件後も、食品会社として存続しています。現在は、創業当初から行っていた菓子の製造販売はもちろん、冷菓の研究販売を行ったり、健康食材の研究など、研究分野にも力を入れている会社です。

ハウス食品株式会社

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