2019年10月5日 更新

自由意志とは?カントやデカルトの自由意志に対する考えについても

自由意志とはどのような存在のことを言うのでしょうか。哲学者のカントやデカルト、アウグスティヌスの考え方を紹介していきます。その他、自由意志がないとする反対の立場の決定論や責任論など、分かりやすく解説していくので参考にしてください。

目次

決定論も自由意志もそれらだけで全ての事象を説明することができないというのはデネットを始めとする各哲学者の主張を読むと分かるのではないでしょうか。では、一体人間の意思とはどのような存在なのでしょうか。

人間が行動する仕組みは科学的に証明されている

Utah Mountain Biking Bike - Free photo on Pixabay (686754)

ソートイの脳をスキャンする実験からも分かる通り、人間が行動する仕組みは科学的に証明されています。何気なく本を読んだり歩いたりするといった無意識で行えるような行為でも、実は通常の状態では見ることができない脳の中で多数の電気信号が発生していることは既に証明されています。

つまり「右手を動かすのであれば特定の電気信号を脳に流せば右手が動く」のような科学的な証明は既にされています。こうした技術は、哲学の分野だけではなくリハビリなどの医療の分野にも幅広く応用されている技術です。

電気信号がどのように意識を作っているのかは証明されていない

Lightning Storm Arizona - Free photo on Pixabay (686755)

特定の電気信号によって身体の特定の部分を動かすことができることは既に科学によって解明されている事柄です。しかし、電気信号によって意識がどのように左右されるかといったことは現在でも証明されているわけではありません。

ソートイの研究によって行動の前に脳が活性化していることは判明していますが、その脳の活性化が感情や認知の分野において影響を与えていることは証明されていません。この分野に関しては今後の研究が期待されているでしょう。

同じ事象が発生した際昨日の自分と今の自分であっても意見は分かれることがある

Book Reading Love Story - Free photo on Pixabay (686756)

認知学や脳科学というと急に専門的で理解できない話に思えるかもしれませんが、自由意志や決定論のパラドックスに関しては身近な例で理解することができます。

たとえば同じ恋愛小説を読んだ時でも、恋人と上手くいっている時は楽しく読めても翌日に喧嘩後に同じ小説を読んだ場合は「恋愛小説なんてくだらない」という感情を抱くこともあるでしょう。

このような感情や行動、意見の差異というのは一日単位ではなく時間単位でも大きく変動することは実生活の中で実感できるのではないでしょうか。

同じ環境に存在しても責任感や倫理観によって選択は異なる

Hills Landscape Mist - Free photo on Pixabay (686757)

また「恋人との関係が順調である」という同じ環境に置かれた人間であっても、その人の責任感や倫理観によって選ぶ選択肢は大きく異なることもイメージしやすいでしょう。

「恋人と順調だから周りの友達にも恋人を紹介してあげるべき」と考える人もいれば「自分が順調だからといって周りの人にまで恋愛を強制してはいけない」と考える人もいます。

このように、脳をスキャンする実験をしなくても人間の選択に個人差があることは簡単な例によって理解することができるでしょう。

養育環境などによって行動の規則性は一定数証明されている

Twins Boys Babies - Free photo on Pixabay (686759)

ただし、同じ環境下であっても絶対に違う選択肢を取るというわけではありません。特に双子として同じ家庭に育ち同じ教育を受けている場合は、物事の考え方や捉え方などに規則的な側面があるというのも分かりやすい例なのではないでしょうか。

こうした例によって、同じ人間だからといって決定論が行動を決定することはないということが分かります。しかし、同じ環境だからといって同じ行動をとるわけではないという事象から、自由意志が存在していることも分かるのではないでしょうか。

自分の未来は既に決定しているのか

Dawn Sunrise Early Morning - Free photo on Pixabay (686761)

決定論が正しい場合、自分の未来は知覚していないだけで既に決定していることが分かります。一方、自由意志が全てを決定していると仮定すると、たとえ数秒先の未来であってもこの時点でも未来はまだ決定していない不確定なものであることになります。

実際のところ、多くの哲学者が仮定を立てつつも証明できる人がいないように自分の未来が決定しているのかどうかというのは人間の立場から知覚できないというのが現在最も信じられている説だと言われています。

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