2019年6月11日 更新

アカデミックハラスメントの定義とは?アカハラの事例と対策方法

アカハラというのを皆さんはご存知でしょうか。今回はそのアカデミックハラスメントについて定義から事例や判例、相談内容などについて紹介していきます。文部科学省もアカハラに対して対策をしているのでそれらについても紹介していきます。

目次

学生のアイディアを使い論文を作成する

Alphabets Ancient Author - Free photo on Pixabay (371162)

先ほどまで紹介してきたものと似ていますが、学生の出してきたアイデアを元に論文を作成する教授もいます。

このアカハラをする教授は授業や研究で学生にアイデアを出させることは学習や指導ではなく、そもそも自分の論文のための可能性があります。

学生に自分の研究の足しになるアイデアを出させるアカハラは学生には気づかれにくい特徴があります。学生は授業だと思っていることがほとんどだからです。

こういった教授は論文作成の際に先ほど紹介した第一著者を奪うこともやってくる可能性があるので注意が必要です。

アカハラの事例【発言編】

Woman Man Group - Free photo on Pixabay (371163)

最後は発言変として言動としてのアカハラの事例をみていきます。誹謗中傷するような発言や留年、卒業を使うことが代表的です。

アカハラは教育機関で起きているパワハラなのでみなさんはどのような言動になるか容易に想像がつくのではないでしょうか。

アカハラに該当する発言には脅すような言動や人を馬鹿にするような言動そして本来の目的とは違うことをさせようとする発言があります。

どれも許される行為ではありません。実際に発言の事例をみていきましょう。

「留年させる」

Girl English Dictionary - Free photo on Pixabay (371167)

まず一つ目は「留年させる」という発言です。これはアカハラでは散見される発言です。この発言には正当な理由なく留年を言い渡します。

例えば本当に研究態度や成績が悪く進級基準にも満たない学生に留年を言い渡すのはなんら問題はありません。

アカハラの場合成績も問題なく、態度も良好であっても留年させようとしてくることがほとんどです。

例えば研究を始めてまだまもないにも関わらず進級できないことを言い渡すことや理由を明確にせず留年させるなどが具体的にはあるようです。

「卒業させない」

Graduation Cap - Free photo on Pixabay (371168)

「卒業させない」という発言もアカハラではよく出るフレーズとなります。なぜなら学生は留年なく卒業することを目標にしているひとが多いからです。

この場合も留年と同じく明確な理由を提示せずに卒業させないことを言ってきます。これは単なる嫌がらせなのか他に理由がある場合もあります。

他の理由の例はその学生のことが好きでまだいてほしい感情がある場合です。これはアカハラではあるもののセクハラに近いです。

卒業させないことで自分にとってメリットがありもう少し残しておきたいという思いや単なる嫌がらせかどちらにせよハラスメントに違いはありません。

「才能がない」「バカだ」

Training Businessman Suit - Free photo on Pixabay (371171)

「才能がない」、「バカだ」のような誹謗中傷するような言動です。これらの発言はいわゆるブラックきぎょうでよく耳にするでしょう。

まさにブラック研究室と言えるかもしれません。研究に行き詰まったり、研究の手伝いがうまくいかないときにアカハラをしてくる教授がよく発言します。

これらは本当に才能がなかったり、バカではないことがほとんどです。そもそもちゃんと指導ができていないことがほとんどのようです。

こういう環境で研究をしていてもいい成果はあげられず、最悪うつ病などを発症する恐れもあります。

「実験せず掃除だけしておけ」

Vacuum Cleaner Vacuuming Cleaning - Free photo on Pixabay (371180)

「実験せず掃除だけしておけ」の発言も才能がないのような発言と同じ分類となります。実験をしてもいい成果が出ないから掃除だけで充分だと言います。

まさにブラック研究室と言えるでしょう。そもそも研究をするためにここに集まっている組織なはずなのに掃除だけをする人がいて意味があるのでしょうか。

アカハラをする人はそのような合理的な考え方はできません。学問の専門家のはずなのに客観視できないのです。

こういう場合はすぐに周囲に相談や大学側に申し出ることが必要です。研究室をブラックボックス化してはいけないのです。

実際に起こったアカハラ関連事件

Woman Desperate Sad - Free photo on Pixabay (371182)

ここからは実際に起きてしまったアカハラに関連する事件について紹介していきます。事件では学生が自殺してしまったケースもあります。

最近ではパワハラによって若い人たちが精神的に追い込まれ自殺をしてしまうことがメディアでしばしば見ることがあるでしょう。

賛否両論ありますが、そもそもハラスメントをすることはいけないことであることをもっと社会が認識する必要があります。

では実際にアカハラに関連する事件について詳しくみていきましょう。

2006年高崎経済大学の学生が自殺

Hopelessness Despair Not - Free photo on Pixabay (371184)

2006年に高崎経済大学の女子大学生が自殺をした事件です。自殺の直接的原因は教授から課題の提出をしないと即留年という言われたことであります。

高崎経済大学の会見では教育的配慮の欠けた留年勧告が直接の誘発となったものでかつ、その後の対応は不適切であったとあります。

自殺をした女子大学生は成績も優秀であり、ゼミを一度も休んだことはなかったそうです。

大学側は教授の指導に問題があり、それが自殺の原因であったと判断し教授は懲戒免職処分となっております。

2009年東北大学大学院で院生が自殺

Depression Mental Health Sadness - Free photo on Pixabay (371239)

2009年に東北大学の大学院生が教授から論文を差し戻された後に自殺をした事件です。東北大は指導に過失があり、自殺の原因になったことを認めています。

大学院生は博士号を取得するための論文を執筆し、教授に幾度となく提出をしたが明確な指導や差し戻しの理由の提示もないまま差し戻しされ続けた。

東北大学はアカハラに対して防止対策を行っていたにも関わらずこのような事件が起きてしまっています。

ガイドラインの提示して、相談の窓口も設置していた。自殺をした大学院生が窓口に相談があったのかは未だに不明です。

2012年兵庫教育大学で研究データの削除を強要

Hand Man Figure - Free photo on Pixabay (371249)

2012年兵庫教育大学に在籍していた女性が教授のアカハラによる精神的苦痛を受けたとして慰謝料1000万を要求する裁判がありました。

判決は大学側がアカハラがあったことを知っていたにも関わらず放置したとして大学と元教授に130万の支払いを命じました。

女性は教授から「一から百まで言わんとわからんのか」、「地獄を見ろ」と怒鳴られたり、研究データの削除を強要されたそうです。

その女性は教授からのアカハラ被害によりゼミの移籍を余儀なくされたそうです。

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