2019年10月19日 更新

樋川ストーカー事件の概要とその犯人は?被害者遺族の苦しみも

ストーカー規制法が制定されるきっかけとなった樋川ストーカー事件をご存知でしょうか。警察の粗末な対応によって被害者女性は命を奪われてしまいました。その事件と犯人の詳細とは?また被害者遺族の苦しみとは、いったいどんな苦しみだったのでしょうか。

目次

警察の職務怠慢が問題視された樋川ストーカー事件

Disc Shot Assassination Attempt - Free photo on Pixabay (683619)

樋川ストーカー殺人事件とは、1999年に埼玉県桶川市にある高崎線樋川駅前で、当時21歳だった女子大生が当時27歳だった元交際相手の男性と、その兄が雇った男によって殺害された事件のことです。

この事件は、ストーカー規制法が制定されるきっかけとなりましたが、警察の職務怠慢が問題しされると同時に、警察という権力に対する非難・バッシングが顕在化していった事件でした。樋川ストーカー殺人事件とは、いったいどんなものだったのでしょうか。

樋川ストーカー事件の概要

Squad Car Police Lights - Free photo on Pixabay (683621)

樋川ストーカー事件とは、被害者がこれらのグループから監視・中傷・脅迫・プライバシーの侵害等のストーカー行為を受けていたため、「ストーカー殺人事件」とも呼ばれています。またこの事件がきっかけとなって、「ストーカー規制法」が制定されました。

被害者とその家族は幾度となく、管轄の警察署に相談していました。しかし、この事件は警察の怠慢な捜査も発覚した事件としても有名な事件であり、それまで希薄だった警察という権力に対する非難・バッシングが顕在化していくきっかけとなった事件です。

1999年1月主犯男性・小松和人と被害者女性が出会い交際

Singer Karaoke Girl - Free photo on Pixabay (683634)

主犯男性・小松和人は、1999年1月6日に大宮駅東口近くで、友人とプリクラを撮ろうとゲームセンターにいたところ、機械の故障でお金を入れても動かないため困っていた被害者女性に「カラオケでも行かない?」と声をかけたと言います。

一緒にいた友人が小松和人と一緒にいた男性に惹かれてしまい、4人でカラオケに行き携帯電話の番号を交換したことがきっかけとなったようです。車の販売をしている23歳の青年実業家と自己紹介したそうですが、2人の出会いは、どこにでもありそうな、そんな出会いでした。

週に1度の食事・ドライブデートを楽しんでいた

Car Race Ferrari Racing - Free photo on Pixabay (683635)

出会ってからの2人、2カ月ほどは横浜にドライブや、ディズニーランドに行く、週に1度の食事などごく普通のものだったと言います。被害者は、小松和人を優しい人だと思っていたそうです。

しかし会ったことのある友人は、妙にリアクションが大きい男で、何事にもオーバーアクション気味で「ちょっと変わった男」という印象だったと言います。その上、いつも人を疑うような目つきをしていて、精神的にもなんだか不安定な感じだったとようです。

和人が被害者女性に高級プレゼントを贈るようになる

Presents Gifts Birthday - Free vector graphic on Pixabay (683638)

自称青年実業家は、月1000万ぐらいの稼ぎがあると豪語しており、被害者女性にプレゼントをするにが好きでした。始まりは、300円程度のぬいぐるみをプレゼントし、被害者女性も「かわいいね」と気軽に貰っていたそうです。

しかし、気が付くとプレゼントは徐々に高価な物へと変わっていきました。ルイ・ヴィトンのバッグや高級スーツをプレゼントされていき、まるで着せ替え人形のように「今度会うときは、このバッグとこのスーツで」などと言われるようになっていったと言います。

被害者女性はプレゼントを拒否すると小松が逆上

Punch Fist Hand - Free photo on Pixabay (683641)

もともとブランド品に興味のなかった被害者女性は、小松和人に会う時はブランドものを身につけていったそうです。しかしエスカレートしていくプレゼント攻撃に不安を覚え「もう十分もらっているから、もういいよ」と伝えたそうです。

その瞬間、「これが俺の愛情表現なんだ。俺の気持ちをなぜ受け取れないんだ!どうしてなんだ!」と怒り出したと言います。その時、被害者女性は豹変した小松和人に対して困惑したと同時に、彼の異常性に対して初めて気づいたのです。

和人が偽名を名乗っていることを知る

Fantasy Spirit Nightmare - Free photo on Pixabay (683722)

小松和人に対して不審を抱き始めた頃、何気なく車のダッシュボードを開けた際に、雑多なカード類が出てきたが、カードの名義が教わっていた「小松誠」ではなく、「小松和人」となっていたことで初めて名前が偽名だということを知りました。

23歳だという彼の年齢も本当かどうか疑問だし、付き合い始めた頃に携帯電話しか教えていなかったにも関わらず自宅に電話がかかってきたことも腑に落ちなかったことなど、いろいろ疑問が出てきたのです。

和人の自宅に行った際にビデオカメラを発見する

Fear Woman Stop Violence Against - Free photo on Pixabay (683751)

小松和人が変貌したのが3月20日頃だったと言います。その日、池袋にある小松和人のマンションに遊びに行った時、なぜか室内にビデオカメラが仕掛けられているのに気づき、そのことを尋ねると「お前、俺に逆らうのか。なら、今までプレゼントした洋服代として100万円支払え!」と言って怒りだします。

すさまじい表情で顔すれすれに拳を繰り出し、壁を何度も殴りつけて穴を開けたと言います。知り合った頃の優しい人とは別人とも思える振舞いに対して驚愕し一歩も動けなかったと言います。身長が180㎝を超えるという小松和人の振舞いは、被害者女性にとっては相当な恐怖だったのではないでしょうか。

被害者女性への束縛が激しくなる

Snow Ice Freedom - Free photo on Pixabay (683778)

その日を境に、被害者女性の生活は苦しいものとなります。小松和人は頻繁に電話をかけてくるようになり、30分おきに電話しては彼女の生活を知ろうとしたり、電話に出ないと、自宅や友人のところに電話をかけたと言います。
 
S子さんが愛犬の散歩中にかかってきた電話では、「俺を放っておいて、犬の散歩してるのか。おまえの犬も殺してやるぞ」と怒鳴ったとのことで、小松和人の束縛は異常なものであり、被害者女性は監視されているのも同然の生活だったのです。

被害者女性が別れ話を切り出す

Board Heart Play - Free photo on Pixabay (689933)

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