2019年9月22日 更新

犯人矢野富栄死亡で残された謎!島根女子大生死体遺棄事件

日本中を震撼させた島根女子大生死体遺棄事件。何の罪も無い大学生が犠牲になったこの事件の犯人・矢野富栄は母親を道連れに事故死していました。この記事では、そんな犯人の前科についてや、在日韓国人だったという噂の真相を見ていきながら、事件について紹介していきます。

目次

矢野富栄が起こした「島根女子大生死体遺棄事件」

Killer Horror Jimmy - Free photo on Pixabay (650732)

2009年も終わりに差し掛かろうかという11月6日、広島県と島根県の県境付近にある臥龍山山中で一人の女子大生が変わり果てた姿で発見されました。何の罪も無い若い女性を殺害し、あまつさえその遺体をバラバラにして執拗に傷つけるという残忍極まりない事件を起こしたのは、矢野富栄(よしはる)という事件当時30代の会社員の男でした。

やるせないことに、警察が7年にも及ぶ捜査の末、矢野富栄という男に辿り着いた時には、既に矢野はこの世にいませんでした。

せめて1人でも多くの方がこのような事件があったことを記憶に留めておけるよう、ここに事件のことを書き記していくことにします。

島根女子大生死体遺棄事件の概要

Background Blood Stain - Free image on Pixabay (650771)

浜田事件、島根女子大生バラバラ殺人事件など、いくつもの名称が付けられ、日本の犯罪史上においても類稀な猟奇犯罪とも言われているこの島根女子大生死体遺棄事件。

犯人の矢野富栄とはいったいどのような人物だったのか、なぜ犯人に辿り着くまでに7年もの時間がかかってしまったのか、そしてなぜ被害者は殺されなければならなかったのか、これらの疑問を掘り下げて事件の核心に迫っていくためにも、ここではまず事件の大まかな流れについてまとめていきましょう。

2009年11月6日臥龍山山頂付近で女性の頭部が発見される

Forest Woods Misty - Free photo on Pixabay (650780)

広島県山県郡芸北町の八幡高原中心に位置する臥龍山。その名の由来は古事記に出てくる大蛇退治に由来するとされるこの山は、樹齢200年以上のブナの原生林や湿原が多く、多種多様な生き物のユートピアとも言える場所です。その反面、夜は一変して真っ暗な闇に覆われ、地元の人でも立ち入ることはまずないと言うこの臥龍山で事件は起きました。

秋も深まった2009年の11月6日、この臥龍山にキノコ狩りに来ていた男性が、落ち葉の上に置かれた状態の人の頭部を発見しました。遺体が見つかったのは臥龍山入り口から4~5キロ程入ったところにある、林道終点の車両転回場付近だったということです。

行方不明になっている19歳の女子大生と確認される

Fear Woman Stop Violence Against - Free photo on Pixabay (650758)

臥龍山で発見された頭部は損傷が激しく、顔の判別が難しい状態でしたが、セミロングの髪型が判別できたといいます。警察はこの遺体を10月26日から行方不明になっている島根県在住の19歳の女子大生ではないかと考えました。

その後のDNA鑑定の結果、やはりこの遺体は行方不明の女子大生・平岡都さんであること、そして死後1~2週間程経過しているということが分かりましたが、この時点で死因の特定には至っておりません。

広島・島根両県警は合同捜査本部を設置し、残りの遺体の捜索と被疑者の特定に向けて動き出しました。

7日に左大腿骨の一部が発見される

Walkers Autumn Fog - Free photo on Pixabay (650765)

11月ともなれば付近一帯は雪化粧になるというこの臥龍山。ここから7年間もの長きに渡る警察の捜査が始まりました。

捜査本部は7日、遺体の頭部が発見された臥龍山の山頂付近を中心に、200人態勢で捜査を開始。浜田市と現場付近を繋ぐ国道186号線を中心に不審な車両の目撃情報などを収集しました。

この捜査により、7日には被害者の左大腿骨の一部と見られる遺体が発見されることとなり、更なる捜査の進展が見込まれました。

8日に両手足の無い胴体部分が発見される

Bone Skull Bones - Free photo on Pixabay (650803)

8日には広島県警の捜査員が65人態勢で午前9時から捜索を開始。前日よりもさらに林道から広い範囲に手を広げ捜索をしていました。

捜索を始めて間もない午前10時頃、今度は遺体の胴体部分が発見され、現場は騒然としました。遺体は頭部が発見された場所からほど近い、なだらかな斜面になっている山林で見つかり、両手足は無い状態でした。

降雪のためか水分を含んだ遺体は黒ずんでいて、若干腐敗しているような形跡もあったということです。

9日に左足首が発見される

Sundress Summer Dress Girl - Free photo on Pixabay (650818)

警察による捜索はなおも続き、翌11月9日の16時過ぎ、今度は臥龍山入り口から2.5キロほど進んだ場所の右側斜面で遺体の左足首が発見されます。

左足首の骨には刃物などを使用して切断したような跡は無く、関節を外したと見られることから、警察は当初、犯人は医学について一定の知識を持っている人物なのではないかと考えていましたが、その後犯人であるとされた矢野富栄が医療関連についての勉強をしていたなどといった情報はありません。

19日に爪が発見される

Red Nails Manicure - Free photo on Pixabay (650844)

9日の左足首発見以後は、遺体の発見が滞っていましたが、19日には林道付近にあった動物の排泄物の中から、被害者のものと思われる爪が発見されました。さらに付近では爪の欠片が4つと1.5センチほどの大きさの肉片、1センチほどの骨片も発見されています。

ここまでに見つかった遺体の各部位は鑑定に回され、状態が悪くDNA型が検出できなかった爪の欠片3つと肉片を除くその他の部分については、被害者である平岡都さんのものであることが確認されました。

捜査本部は19日を最後に、山中での捜査規模を縮小する予定でしたが、爪の発見を受けて再度人員を増加し捜索を続けました。

その後、遺体が発見されることはなく、捜査本部は「山での捜索はやり尽くした」として、27日に山中捜索の終了を決定しました。

特別報奨金制度が適用される

Police Cop Uniforms - Free photo on Pixabay (650896)

事件発覚から年が明けた2010年2月26日、警察は広く有力な情報の提供を求めるべく、この事件に関して、制度規定上の上限額である300万円の特別報奨金制度を適用しました。

当初、この事件に関して寄せられた有力情報として、タクシー運転手の男性から「10月29日の夜9時半頃に、JR浜田駅前付近で男二人に連れられて歩いている平岡さんとよく似た格好の女性を見た」との目撃証言があり、警察は関連を調べていましたが、現在判明している限りでは矢野富栄単独での犯行となっています。

死体遺棄罪単体の公訴時効3年を迎える

Guy Man People - Free photo on Pixabay (650832)

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