2019年7月15日 更新

高知白バイ事件は冤罪だった?事件の真相と関係者のその後や現在

高知白バイ事件は、スクールバスと白バイによる衝突事件ですが、内部告発や冤罪ではないかと噂され疑問点も多く注目を浴びた事件です。加害者とされている人物の再審請求は、現在も裁判官の不可解な判断で棄却されています。高知白バイ事件の概要やその後について紹介します。

目次

高速で運転するのは速度違反を取り締まる時のみ

Accident Hit And Run Police - Free photo on Pixabay (436973)

道路交通法により、速度超過の車両の取り締まり中であれば、白バイやパトカーは制限速度を超えても良いという規定があります。これは、白バイが取り締まりではないにも関わらず制限速度を超えて走行すれば、一般車両と同じで「道交法違反」となります。

事故にあった白バイ隊員は、赤色灯を回しておらず取り締まり中ではなかったにも、スクールバスとの衝突に関しての白バイを運転していた巡査長の責任については、一切お咎めなしというものでした。

別の白バイ隊員の目撃証言

Gavel Auction Law - Free photo on Pixabay (436974)

別の白バイ隊員の目撃情報が、この事件の鍵の一つでしたが、この目撃情報については疑問を唱える人もいます。目撃した白バイ隊員は、時速50~55キロ程度で走行し、交差点から約120メートルの地点で、約178メートル先を対向してくる白バイと、駐車場から車道に出ようとするスクールバスをほぼ同時に目撃。そして交差点から約80メートル地点に来た際に、両者は衝突したと話されています。また、対向車線を走行していた白バイ隊員が、「白バイは時速50 - 60キロで走行中に動いているバスと衝突した」と法廷で証言しているのです。

わずかな時間のうちに同時に動く2つの物体の速度を目測することは可能なのか。至難の業であることは容易に想像できます。その隊員は「白バイを発見していから衝突の1秒前まで、白バイの動きがずっと見えていた」と証言されていますが、中央分離帯の植え込みやバスの車体の角度などを考えると、本当にそこまで見えていたのかは疑問です。

弁護側の証言

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スクールバスを運転していた片岡さんからすれば、巻き込まれた事故であり、この状況であれば誰もが「いったい私が何をしたのか」と疑問に思うのではないだろうか。それと同時に「何も悪いことをしていない以上、容疑は晴れる」との思いが浮かんでくるのでないだろうか。

目撃者も多く、容疑は晴れると思っていたにも関わらず、裁判では片岡さんにとっては不利でしかなかったのです。そんな状況下で、弁護人は必死に片岡さんを弁護していきました。

停止中のバスに衝突した白バイによる自損事故である

Levitation Stuntman Stunt - Free photo on Pixabay (436980)

バスは交差点の中央分離帯付近まで出て停止し、反対車線の車が途絶えるのを待っていました。その時、右側から何か「物体」が急カーブを切ってバスの右前方に突っ込んだと証言したのは、中学校長でした。「事故の瞬間は白バイという認識をする時間はなく、キューンという音がして、バスにぶつかってドーンという音がした。」と。

バスの運転手の判断ミス(横断等の禁止)はあったかもしれませんが、ここで疑問が生まれるのです。制限速度を守って走っていたとされる白バイが、大型バスに気づかないものなのか?仮に60キロで走っていたとするならば、バスが飛び出してきたとしても余裕で止まれるものではないか?というものです。普通に考えれば、停止中のバスに衝突した白バイによる自損事故そのものなのです。

白バイが100キロ近い速度で加速していたという証言がある

Off Road Buggy Motorcycle Jump - Free photo on Pixabay (436984)

白バイが時速100キロで走行していたため、バスが歩道から車道に侵入しようと右方向を確認した時点では白バイは視界に入っておらず、「予見・回避可能性」がなかったから被告には過失がなかったと主張しました。

以前から高速運転をしている白バイを見ていたと話す住民は多く、現場付近の住民は、「怖いくらいでした。赤色灯をつけずに信じられないくらいのスピードを出して運転している白バイを何度も見ています」と語っています。公道で白バイが高速運転をすることはないとする県警側ですが、多くの住民は高速運転する白バイを見ているのです。

身内の違法走行を隠蔽する為に犯人に仕立て上げた

Padlock Security Lock - Free vector graphic on Pixabay (436987)

1999年、不祥事が相次いだ神奈川県警で、当時の本部長県内の警察署長会議で述べた訓示に、「不祥事とは事案はあっただけでは不祥事とは言わず、マスコミに騒がれて、初めて不祥事となる。あった場合には、県警全体で処理に当たり、県警として知恵を出し、組織に乗せる。事を小さくおさめ、物事は二重三重の帳簿で処理していく。危機管理とは責任だ」と述べている。

警察官が当事者となる事故については、所轄の警察署ではなく県警本部で「組織的な捜査」を行うよう指示していることになる。ここまで露骨ではないにせよ、高知県警においても、身内の違法走行を隠蔽し、片岡さんを犯人に仕立てあげたのではないでしょうか。

交通事故として異例の30名の捜査員の存在

Squad Car Police Lights - Free photo on Pixabay (436988)

事故から約1時間後に現場を撮影したニュースには、実況見分や交通整理にあたる警察官で現場は埋め尽くされているのが写し出されていました。道路の中央、衝突地点付近でブレーキ痕らしき跡をぐるりと取り囲む警察官の姿や、倒れた白バイを起こすのも7人がかりでした。現場にいた警察官は異例の30人と言われており、40人くらい見たと証言する人もいます。

普通の事故の処理に対して、30人という捜査員の数だったこと、またこの実況見分に、当時の交通部長が立ち会っていたというのも異例なことでした。

バスの乗客の証言と食い違いがある

Hand Question Questions - Free image on Pixabay (436991)

バスに乗っていた教諭は、急ブレーキも体が前に倒れるような衝撃も、全くなかったと証言しています。スクールバスの後ろで乗用車を運転していた校長は、「スクールバスは停車しており、急ブレーキの事実がなかった」と法廷で証言。また、スクールバスに乗車していた生徒の1人が、事故前後のバス車内の様子として、「スクールバスは停車しており、急ブレーキの事実がなかった」ことを法廷で証言してもいいと申し出たが、却下されています。

検察側は急ブレーキをして白バイを引きずったと主張しており、食い違っているのです。

運転手に現場での確認をさせていない

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本来、実況見分は事故現場が保存されている状況で、事故当事者の直接の立ち会いと説明の下で行われるものです。それが全く行われておらず、車両等が片付けられた後で、パトカーから出すことなく形だけの現場検証が行われたのです。

覆面パトカーで現場には戻りましたが、警察官の指示に従い、車両の窓から指先を出してバスの停止位置を指し示すだけで、報道陣がいるからパトカーから降りるなと指示され、窓から顔を出すことさえ許されなかったのです。

別の白バイ隊員が80mの距離から事故を見ているのは疑問

Thinker Thinking Person - Free vector graphic on Pixabay (436996)

同乗していた生徒の一人は、「左側からトロトロやって来て、『なんでバスが道路の真ん中に止まっちゅう?』みたいな感じで。白バイが倒れているのを見つけた瞬間に、慌てて道路の向こう側に止まった」と話しています。事故直後、目撃した隊員は衝突現場を一旦通り過ぎてから、歩道側に白バイを停車しバスのところまで走って駆け寄り、無線ではなく自分の携帯で119番通報しています。

普通なら白バイに乗ったまま直接バスの前まで来るものではないでしょうか。しかし、もし同乗していた生徒が話すように現場を通り過ぎてから初めて白バイとバスが衝突したことに気づいたとしたら、この行動にも納得できるのではないでしょうか。事故そのものを見ていなかったのではないかという疑問が生まれるのです。

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