目次
- 高知白バイ事件は冤罪だった?
- 高知白バイ事件とは
- 2006年3月3日に発生
- 高知県高知市吾川郡春野町で発生
- スクールバスと白バイが衝突
- 白バイを運転していた巡査長が死亡
- 巡査長の死因は胸部大動脈破裂
- スクールバスには26名が乗車していた
- 安全不十分としてスクールバス運転手逮捕
- 1年4カ月の実刑判決
- 高知白バイ事件のその後
- 逮捕後の運転手への取り調べは無く2日後に釈放
- バス運転手は免許取り消し処分を受ける
- 2010年元運転手が満期出所
- 再審請求は棄却される
- 高知白バイ事件は冤罪事件ではないかと囁かれている
- 高知スクールバス乗客の証言
- バスは動いていなかった
- バス停車中に白バイ突っ込んだ
- 急ブレーキの事実はない
- 被告側の主張
- 安全確認をして国道に侵入した
- 中央分離帯付近で一旦停止させた
- 対向車の確認をしていたときに衝突してきた
- 検察側の主張
- 十分な確認をしないまま国道に侵入
- バスは時速10キロで走行していた
- 白バイに気づかず衝突した
- 急ブレーキをかけて白バイを3メートル引きずった
- 白バイは時速60キロで走行していた
- 高速で運転するのは速度違反を取り締まる時のみ
- 別の白バイ隊員の目撃証言
- 弁護側の証言
- 停止中のバスに衝突した白バイによる自損事故である
- 白バイが100キロ近い速度で加速していたという証言がある
- 身内の違法走行を隠蔽する為に犯人に仕立て上げた
- 交通事故として異例の30名の捜査員の存在
- バスの乗客の証言と食い違いがある
- 運転手に現場での確認をさせていない
- 別の白バイ隊員が80mの距離から事故を見ているのは疑問
- 裁判官の主張
- 被告側・乗客の証言は信用できない
- 不自然な「スリップ痕」の謎
- 警察側が証拠としてスリップ痕の写真を提出
- スリップ痕の写真にはタイヤの溝の痕が写っていなかった
- 警察側が証拠を偽装?
- 警察側は証拠偽装を否定
- 裁判所は偽装は不可能として否定
- 続々と届く警官たちからの「内部告発」
- 捏造に関わったA警部
- B警部に対して注意処分のみ
- 定年退職したC警部を再雇用
- 内部告発を報道しないメディアたち
- 高知白バイ事件は「一億円保険金詐欺」だった?
- 遺族に支払われた和解金1憶円
- 支払いをしたのは全国自治協会・保険会社
- 警察が保険金の支払いを避けるために真実を捻じ曲げた?
- 高知白バイ事件の疑惑
- 裁判官の対応に大きな矛盾
- 内部告発のもみ消し
- 裁判官と警察に大きな繋がりがある?
- 警察の内部事情について
- 公道上の高速訓練を行っていた
- 高速訓練を黙認する通達を全国の警察本部長に出していた
- 事故現場でも高速訓練が行われていた
- 地元民は「そのうち事故になるのでは」と心配していた
- 高知白バイ事件は冤罪ではなく「逆冤罪事件」?
- バス内の生徒達が撮影した写真について
- スクールバスの加速力
- 事故当日にスリップ痕を確認していた
- 捏造する理由がなかった
- 警察官が起こした不祥事
- 制服警察官女子大生殺人事件
- 警察官ストーカー殺人事件
- 福岡母子3人殺害
- 不倫警察官殺人事件
- 高知白バイ事件はまだ終わっていない
高知白バイ事件のその後
via pixabay.com
卒業式を控え、最後の思い出作りとしての「お別れ遠足」に出掛けた中学生たち。そして生徒たちに慕われていた片岡さんの運転により楽しい時間を過ごしていた中で、スクールバスと白バイによる衝突事故が起こりました。生徒たちなど目撃者も多く、片岡さんの過失は問われないのでないかという予測に反して、実刑という重い判決が下されています。
この高知白バイ事件について、もう少し詳しい状況と、その後について説明していきます。
この高知白バイ事件について、もう少し詳しい状況と、その後について説明していきます。
逮捕後の運転手への取り調べは無く2日後に釈放
via pixabay.com
片岡さんは事故当日の実況見分に立ち会っていますが、問題とされる「高知白バイ」については「一度もその存在を確認していない」と言います。警察官の指示に従い、車両の窓から指先を出してバスの停止位置を指し示しただけで、窓から顔を出すこと・車から降りることさえ禁じられ、車内の片岡さんから路面が見える状態ではなかったそうです。そして、高知白バイ事件でスクールバスの運転手は現行犯逮捕され土佐署に拘留され取り調べを受けて、2日後には釈放されました。
バス運転手は免許取り消し処分を受ける
via pixabay.com
釈放されて以降、警察からは何の連絡もなかったそうですが、事故後四十九日が過ぎて、高知県公安委員会から「行政処分」が下されました。行政処分とは、交通違反や事故を起こした人に対して運転免許の取り消しや停止をするもので、点数制になります。
この事故により、道路交通法の「横断等禁止違反」の二点と、「重大な過失による死亡事故」の二十点が付加されて計二十二点となり、1年間の免許取り消し処分になりました。免許の取り消しは、片岡さんにとっては仕事を失うことを意味します。
この事故により、道路交通法の「横断等禁止違反」の二点と、「重大な過失による死亡事故」の二十点が付加されて計二十二点となり、1年間の免許取り消し処分になりました。免許の取り消しは、片岡さんにとっては仕事を失うことを意味します。
2010年元運転手が満期出所
via pixabay.com
高知白バイ事件で実刑判決となった片岡さんは、高知刑務所に収監され19日目に、加古川刑務所に移送され服役して満期出所となりました。加古川刑務所は、通称「交通刑務所」と呼ばれており、重大な交通事故や悪質な交通違反などで実刑になった受刑者を、一般受刑者とは分離して収容する「交通区」があります。
模範囚で、身元引受人が居るにも関わらず仮釈放が認められなかったため、満期での出所となりました。刑期終了前に仮に釈放する理由は、受刑者が刑務所内で反省、更生が認められるため、その後は一般社会において更生させることが適切と考えらえるからですが、無罪を主張し続けた片岡さんは、反省・更生をしていないと判断され仮釈放が認められなかったのかもしれません。
模範囚で、身元引受人が居るにも関わらず仮釈放が認められなかったため、満期での出所となりました。刑期終了前に仮に釈放する理由は、受刑者が刑務所内で反省、更生が認められるため、その後は一般社会において更生させることが適切と考えらえるからですが、無罪を主張し続けた片岡さんは、反省・更生をしていないと判断され仮釈放が認められなかったのかもしれません。
再審請求は棄却される
via pixabay.com
最高裁に公正な審理と二審判決の破棄、差し戻しを求める署名は4万8000を超えていました。しかし、「違憲を言う点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認、再審事由の主張であり、上告理由に当たらない」とし、再審請求は棄却されました。
日本において、民事訴訟の場合には判決に不服がある側が再審の訴えや不服申立ができますが、刑事訴訟の場合には有罪判決を受けた者の利益のためにしか行うことができません。(一事不再理に反する可能性があるため)。また、日本の裁判所においては再審請求が認められる事件は年平均わずか2 - 3件程度と極めて稀であり、日本の再審制度は俗に「開かずの扉」と言われているのです。
日本において、民事訴訟の場合には判決に不服がある側が再審の訴えや不服申立ができますが、刑事訴訟の場合には有罪判決を受けた者の利益のためにしか行うことができません。(一事不再理に反する可能性があるため)。また、日本の裁判所においては再審請求が認められる事件は年平均わずか2 - 3件程度と極めて稀であり、日本の再審制度は俗に「開かずの扉」と言われているのです。
高知白バイ事件は冤罪事件ではないかと囁かれている
via pixabay.com
スクールバスの運転をしていた片岡さんには実刑判決、禁錮1年4ヶ月が言い渡され、現在は刑期を終えて出所しています。本来であれば高知白バイ事件は、よくある交通事故の事件のひとつではありますが、証拠のねつ造や冤罪の可能性、警察からの内部告発など多くの疑問が後を引いています。
多くの目撃証言が無効となり、ねつ造と疑われる証拠写真が正当化され、再審請求も棄却されており、真実を捻じ曲げた冤罪ではないかと囁かれています。
多くの目撃証言が無効となり、ねつ造と疑われる証拠写真が正当化され、再審請求も棄却されており、真実を捻じ曲げた冤罪ではないかと囁かれています。
高知スクールバス乗客の証言
via pixabay.com
運転していた片岡さんは、「道路の右方向の安全確認を怠り車道に出て、進行した過失」という罪に問われました。被告側の目撃者は、法廷に出頭した3人に加え、バスに乗っていた22人の生徒たちや残り2人の教諭の合わせて27人。そして、検察側の証言者は同僚の隊員ただ1人。数の上も負けるはずがないと傍聴していた支援者たちでしたが、判決は実刑判決でした。
多くの目撃証言は、全てが信憑性に欠けると否定され、たった1人の同僚隊員の証言が認められた形となったのです。
多くの目撃証言は、全てが信憑性に欠けると否定され、たった1人の同僚隊員の証言が認められた形となったのです。
バスは動いていなかった
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高知白バイ衝突死事件が冤罪事件なのではないかと多くの人が疑念をもつことになったのは、運転手側と警察、検察側の主張が異なっていたからというだけではなく、衝突時にバスは停止していたという証言がたくさんあったからです。
スクールバスに乗車していた女性教諭は「運転手のすぐ後ろの席に座っていたけど、事件があった時スクールバスは停車していた」と証言。同じくスクールバスに乗車していた校長先生も「事件があった時、スクールバスが停止していたことは明確だ」と裁判所でも証言しているのです。
スクールバスに乗車していた女性教諭は「運転手のすぐ後ろの席に座っていたけど、事件があった時スクールバスは停車していた」と証言。同じくスクールバスに乗車していた校長先生も「事件があった時、スクールバスが停止していたことは明確だ」と裁判所でも証言しているのです。
バス停車中に白バイ突っ込んだ
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片岡さんに高知検察庁から出頭するようにという通知書が届きました。出頭した際に、担当検事から「白バイとぶつかってから急ブレーキをかけて、白バイを引きずりながら2.9メートル進んで停止した…」と説明を受けたそうです。そして片岡さんは、「右方向を十分見て、車が来ていないことを確認してから車道に出ました。中央分離帯のあたりで停止中に、白バイが突っ込んできました」と証言し、しばらく押し問答が続きました。
そして、その際にアスファルトにくっきりと刻まれたブレーキ痕を突き付けられたそうです。急ブレーキをかけた証拠だと言われました。何を言っても通じない検事に対して、「太刀打ちできない」と感じ、一刻も早く弁護士と相談しなければと思ったそうです。
そして、その際にアスファルトにくっきりと刻まれたブレーキ痕を突き付けられたそうです。急ブレーキをかけた証拠だと言われました。何を言っても通じない検事に対して、「太刀打ちできない」と感じ、一刻も早く弁護士と相談しなければと思ったそうです。
急ブレーキの事実はない
via pixabay.com
公判中、バスの真後ろから事故の瞬間を目撃した中学の校長や、バスに乗っいた引率の女性教諭が証言台に立っています。二人は、バスが先に道路に侵入し、中央分離帯付近で停止していたところに白バイが突っ込んできたこと・車内に急ブレーキをかけたような衝撃はなかったと話されています。さらにバスに乗っていた33人の中学生たちもバスは停止していたと証言しています。
しかし、検察側は急ブレーキ痕があるという証拠を出し、争う姿勢を崩しませんでした。
しかし、検察側は急ブレーキ痕があるという証拠を出し、争う姿勢を崩しませんでした。
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