目次
被告側の主張
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高知白バイ事件では、被告側と検察側で争い、有罪判決となっています。その裁判において、被告側は終始一貫とした説明をして無罪を主張していました。目撃者である22名の中学生の証言では『バスが止まっていた』『急ブレーキは無かった』と証言。また、直ぐ後ろで乗用車を運転中に事故を目撃した中学校校長も『止まっているバスに白バイが衝突した』と証言するなど、被告側に過失はないと主張し続けていたのです。
その被告側の主張について説明していきます。
その被告側の主張について説明していきます。
安全確認をして国道に侵入した
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スクールバスの運転手は、昼食をすませた生徒全員が揃ったのを確認し、ゆっくりとバスを発進させました。レストランの駐車場から道路に入る時には一旦停止して十分に安全確認を行ってから道路に進入したと主張しました。
「右方向を十分見て、車が来ていないことを確認していから車道に出ました。」と話しています。しかし検察側は「右側を確認せずにバスを動かした。白バイとぶつかってから急ブレーキをかけて、白バイを引きずりながら進んで停止した」と主張し、押し問答になったそうです。
「右方向を十分見て、車が来ていないことを確認していから車道に出ました。」と話しています。しかし検察側は「右側を確認せずにバスを動かした。白バイとぶつかってから急ブレーキをかけて、白バイを引きずりながら進んで停止した」と主張し、押し問答になったそうです。
中央分離帯付近で一旦停止させた
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また片岡さんは、中央分離帯付近で一旦停止したと証言しています。しかし、起訴状には、「変則四差路交差点四方に面した駐車場から、車道と自歩道の境界付近で一時停止した後、同車道に進出し土佐市方面に向かい右折進行するに当たり、進行してくる車両等の有無及びその安全を確認して進出すべき業務上の義務があるのにこれ怠り、右方道路を一瞥したのみで右方道路から進行していくる車両等はないものと軽信し、左方道路に注意を奪われ安全確認不十分のまま発進した」とされたのです。
対向車の確認をしていたときに衝突してきた
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バスは対向車の確認をしてきたときに、突然白バイが衝突してきたと証言されています。「片岡さんは車道に出る前にいったん停車して安全確認をしたときには、白バイは片岡さんの視界の範囲にはまだ入っていなかった。バスが道路に出てからのちに白バイが高速で急に来たから、片岡さんが発見できなかった。片岡さんに安全確認義務が欠けているという面は全くない」と弁護しています。
しかし、片岡さんに主張はことごとく否定されていきました。
しかし、片岡さんに主張はことごとく否定されていきました。
検察側の主張
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被告側が一貫として無罪を主張する中で、検察側は、片岡さんの主張を批判しました。客観証拠は捏造され、法的責任はないなど身勝手な主張をし、被害者が死亡するという極めて重大な結果にも関わらず、事故の責任を全面的に被害者に押し付けていると訴えました。
また、反省の情など皆無で、被害者遺族の心の傷に、さらに傷つけ塩を塗り込むがごとき所行と批判したのです。この高知白バイ事件での、検察側の主張について説明していきます。
また、反省の情など皆無で、被害者遺族の心の傷に、さらに傷つけ塩を塗り込むがごとき所行と批判したのです。この高知白バイ事件での、検察側の主張について説明していきます。
十分な確認をしないまま国道に侵入
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市の中央を走る筋には大きな椰子の木が植えられ、通りの西側には高知城が聳えます。そこから国道56号線に入って南西に向かいます。片側2車線の地方都市特有の国道には大きな駐車場を備えた大型量販店やレストランが立ち並びます。20分ほど進むと新荒倉トンネルに入り、そこを抜けるとすぐに押しボタン式信号がありますが、そこが事故現場になります。
その国道を右折進入する際に、十分な確認をしないまま国道に進入し、白バイと衝突事故を起こしたとされたのです。
その国道を右折進入する際に、十分な確認をしないまま国道に進入し、白バイと衝突事故を起こしたとされたのです。
バスは時速10キロで走行していた
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高知県警の警察、検察側の主張はスクールバスの運転手の主張とは大きく異なる主張でした。
スクールバスがレストランの駐車場から道路に出る際には一旦停止は行ったが、運転者の安全確認が不十分なまま道路に進入。その後、時速10キロで走行中に、6.5メートル先の中央分離帯付近で高知県警巡査長が運転する白バイと衝突して、巡査長を跳ね飛ばし、巡査長と白バイを2.9メートル引きずってから停車したと主張したのです。
スクールバスがレストランの駐車場から道路に出る際には一旦停止は行ったが、運転者の安全確認が不十分なまま道路に進入。その後、時速10キロで走行中に、6.5メートル先の中央分離帯付近で高知県警巡査長が運転する白バイと衝突して、巡査長を跳ね飛ばし、巡査長と白バイを2.9メートル引きずってから停車したと主張したのです。
白バイに気づかず衝突した
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レストランの駐車場から出る際、右側道路から進行してくる車両がないか安全を確認したうえで、道路に進入しべき業務上の注意義務があるにも関わらずこれを怠り、右側道路を一瞥したのみで左側道路に注意を奪われ、右側道路から進行していくる車両がないか安全確認不十分のまま発進し、時速5ないし10キロで道路に進入した過失により、右側道路から進行してきた巡査長が運転する白バイに気づくことなく衝突したものだと訴えました。
急ブレーキをかけて白バイを3メートル引きずった
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検察はスクールバスは動いていたと主張し、片岡さんが白バイと衝突したときに急ブレーキを踏んだと断定しました。そして、左1.2メートル 右1メートルのブレーキ痕の写真を持ち出したうえで、白バイを引きずったと述べたのです。
バスはレストランの駐車場から中央分離帯に至るまで距離として6メートル強しか進んでおらず、しかも時速は10キロ以下。その状況下で1メートル以上のブレーキ痕が路面につくと主張していますが、常識では考えられないような主張が真実かのように繰り広げられました。
バスはレストランの駐車場から中央分離帯に至るまで距離として6メートル強しか進んでおらず、しかも時速は10キロ以下。その状況下で1メートル以上のブレーキ痕が路面につくと主張していますが、常識では考えられないような主張が真実かのように繰り広げられました。
白バイは時速60キロで走行していた
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事故現場の道路の制限速度は50キロです。白バイが法定速度を超えて走行することはありませんが、交通取り締まりの際、現場の道路であれば60キロ走行が認められています。現場の国道は、ゆるやかな右カーブになっていて、白バイが走っていた右側の車線からは中央分離帯の植え込みが邪魔をして、衝突地点であり交差点は見えません。さらに進み交差点から約100メートルの地点まで来れば、交差点全体をはっきり見ることが出来ますし、交差点が見えた時点でブレーキをかければ余裕をもって停止することが可能です。
しかし、白バイは時速60キロで走行していたと裁判では認定されているのです。
しかし、白バイは時速60キロで走行していたと裁判では認定されているのです。
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