2019年9月7日 更新

四日市ジャスコ誤認逮捕事件とは?冤罪が中々認められない理由は?

四日市ジャスコ誤認逮捕事件は、事件が解明されないまま、うやむやになってしまった悲しい事件の一つです。被害者は、加害者に仕立てられただけではなく、遺族や本人共に大きな被害も被りました。この記事では、事件の真相と、警察の不適切な対応についてご紹介していきます。

目次

Police Officers - Free photo on Pixabay (612743)

起訴当初に提示した、5,700万円という賠償金にはとどかなかったものの、被害者遺族は主張がほぼ認められたことから、最高裁へ控訴せず、裁判も終結となります。等事件のように被害者遺族は、金銭が欲しくて裁判を行っているのではありません。

被害者の名誉を回復させるため、長い時間と労力をかけ、巨大な組織と争うのです。裁判によって、被害者男性の無実と、警察官の違法な対応が認められたにもかかわらず、警察関係者から遺族にたいして謝罪は一切ありませんでした。

それどころか、「今後も謝罪や反省点を公表することはない」といった発言が警察側から飛び出します。また、この頃ようやく、検察庁が男性の無罪を認め被害者補償金として12,500円が支払われました。

警察の拘束は正しかったのか

Barbed Wire Fence - Free photo on Pixabay (612748)

裁判によって、警察側の不適切な対応が証明され、加害者に仕立て上げられた男性が、被害者であることが認められました。しかし、裁判では終始警察側は主張を変えず、拘束行為やその他の対応は間違っていなかったと主張しています。

それではここから、警察側の対応や、拘束行為は正しかったのか検証していきましょう。司法ではなく、一般人の目から見て、警察官の対応が正しかったのか、判断してみてください。

取り押さえられた男性は当時68歳

Fear Protection Stop Violence - Free image on Pixabay (612751)

「泥棒」と叫ばれ、複数人に取り押さえられた男性は、当時68歳でした。美魔女という言葉が存在するように、現代では外見から年齢を推測することが難しい場合もあります。そのため被害者男性の外見から、68歳という高齢を予測することができず、警察官が執拗に拘束したとも考えられるでしょう。

しかし、68歳という年齢から、それほど激しい抵抗をする体力はなかったと考察することができます。生物的に、激しい抵抗が難しかったにも関わらず、取り押さえ圧迫し続けた理由は、不明で不当だと言えるでしょう。

被害者と思われた女性の子供は泣いていなかった

Children'S Eyes Blue Eye - Free photo on Pixabay (612759)

被害者と思われていた女性は当時、2~3歳程度の子供を抱えていました。2~3歳程度の子供であれば、窃盗や拘束行為を目の当たりにし、恐怖によって泣き叫ぶことも容易に予想できます。もし仮に、被害者男性から襲われた等の事態があれば、ほぼ間違いなく泣いていたでしょう。

しかし、一般人数名が被害者男性を取り押さえている最中も、それ以外も子供は一切泣いていません。つまり、目の当たりにした状況が、恐怖に値しないということです。恐怖に震え泣き叫ぶ様子も見られなかったのに、なぜ警察官は執拗に拘束を続けたのでしょうか。

若手警察官2名で取り押さえた

Police Mexico Arrest - Free photo on Pixabay (612753)

女性の「泥棒」という声や、その他の買い物客の様子を察知し、若手警察官2名が現場に現れます。どちらも、20代の警察官だったようです。現場に到着した若手警察官2名は、68歳の男性に手錠をかけ上半身を床に押し付けるような体勢で拘束しました。

被害者男性は手を使うことができず、胸部にかかる圧力を分散できず苦しくなります。起き上がろうと試みますが、それらを抵抗と捉えたのか、若手警察官はさらに強く拘束しました。その拘束は20分間も続きますが、拘束の最中被疑者と思われた男性に尋問などは行わなかったのでしょうか。

現状を問いただす質問等をしていれば、圧迫され続けた男性の変化を見落とすこともありませんでしたし、嘔吐にもすぐに気付けたでしょう。取り押さえていた警察官は、現場の状況を正しく知ろうという考えはなく、応援が来るまで逃がさないようにする1点のみに注力したことが分かります。

既に手錠をかけていたのに20分間うつ伏せにし押さえ続ける

Chase Police Criminal - Free photo on Pixabay (612754)

既に手錠をかけていたにもかかわらず、20分間胸部を圧迫する姿勢をとらせ続けた理由も、不明確です。ショッピングセンターであったことから、逃走により被害拡大を恐れたことも考えられますが、頸部と胸部に鬱血が発生するほど強く押さえ続ける理由は不明と言えます。

被害者男性の体格は明らかになっていませんが、取り押さえていた若手男性警察官の体重は90キロ以上です。体格さや年齢から考えて、過剰な拘束だったと誰もがわかるでしょう。

嘔吐があったにも関わらず救急車を呼ばなかった

Medical Emergency - Free photo on Pixabay (612761)

応援要請を受け、別の警察官が到着した際、すぐに男性の嘔吐を発見し救急車を呼んでいます。つまり、冷静であれば嘔吐物を発見することは容易であり、取り押さえていた警察官は冷静さを欠いていたと言えるでしょう。

加害者と思われる人物と対面している最中、冷静さを欠くのも当然という意見が挙がるかもしれませんが、犯罪者を扱うプロとして、対面した時こそ冷静で正しい判断を心がけなければなりません。若手であり現場に慣れていなかった等の理由は言い訳であり、それらを警察官として世に輩出したことが間違いだと言えます。

取り押さえられた男性は苦しそうなうめき声をあげていた

First Aid Rescue Victims - Free photo on Pixabay (612763)

警察官の取り押さえられた男性は、拘束の途中から意識がなかったとも言われています。さらに、意識を失う前、うめき声や嘔吐もしていました。意識を失ってからは、抵抗もしなかったでしょう。抵抗も見せなかった加害者と思われる男性を、拘束し続けた理由は不明です。

抵抗しなくなったのであれば、その時点で話を聞く必要がありますし、体勢を変える必要もあります。拘束し続けた警察官は、加害者と思われる男性を加害者と決めつけ、自身の行為を顧みる必要がないと思い込んでしまったのでしょう。

被害者と遺族のさらなる悲劇

Woman Desperate Sad - Free photo on Pixabay (612766)

四日市ジャスコ誤認逮捕事件では、被害者男性は加害者に仕立て上げられ、さらに命を失くしています。被害者遺族は、ある日突然大切な人を失い、長い間事実無根の罪で多くの被害を受けることとなりました。

四日市ジャスコ誤認逮捕事件では、事件の発生後も被害者及び被害者の遺族を苦しめる出来事が待っています。ここからは、被害者と被害者遺族の事件後の悲劇について紹介していきましょう。

事件のその後を知り、自分たち一般人が被害者遺族を苦しめるような行いをしていないか、考えながら読み進めてみてください。

加害者に仕立て上げた女性は現在も見つかっていない

Snow Ice Freedom - Free photo on Pixabay (612769)

四日市ジャスコ誤認逮捕事件の重要な人物は、「泥棒」と叫んだ女性です。自ら男性に接触し、被害者を装って男性の人生を大きく変えてしまった人物になります。この女性は、事件から数年たった2019年時点でも、発見されていません。

当時警察側は、監視カメラの映像に残る女性の公開を渋ったり、公開捜査に踏み切りませんでした。このような遅れもあり、加害者女性は現在も見つからず、事件の究明がなされないことは、被害者自身や被害者遺族にとって大きな悲しみと言えるでしょう。

事件が時効をむかえても、裁判で主張が認められても、事件の真相がわからなければ、遺族の気持ちを苦しめ続けることになります。

警察との裏取引があるという事実無根の風評被害

6 / 8

関連する記事 こんな記事も人気です♪