2019年9月7日 更新

四日市ジャスコ誤認逮捕事件とは?冤罪が中々認められない理由は?

四日市ジャスコ誤認逮捕事件は、事件が解明されないまま、うやむやになってしまった悲しい事件の一つです。被害者は、加害者に仕立てられただけではなく、遺族や本人共に大きな被害も被りました。この記事では、事件の真相と、警察の不適切な対応についてご紹介していきます。

目次

両手に袋を持ったまま、男性はATMでの操作を続けていました。するとそこへ、子供を抱えた女性が近づいていきます。女性は男性に突然肩をぶつけ、男性の身体を執拗に触り続けました。その後、男性の胸ぐらをつかむなどしたため、男性は抵抗しもみ合いとなります。

この様子は、一部始終ATMコーナーの側に設置されていた監視カメラに収められており、警察やショッピングセンターの従業員であれば、それらを確認することも容易でした。

女性が「泥棒」という声を上げ複数人の人が男性を取り押さえる

Speak Talk Microphone Tin - Free photo on Pixabay (612662)

自ら男性に肩をぶつけ、胸ぐらをつかむなどの暴力的行為に走った女性は、次の瞬間「泥棒」と叫びます。女性の声を聞きつけた男性3人は、ATMコーナーに入り、男性をすぐに取り押さえました。女性と揉み合っていた男性は、この時女性から引き離されたと考えられます。

女性と男性がいた場合、女性が助けを求めれば恐らく大半の人々は男性を拘束するでしょう。一般人客が行った行動に、常識を逸脱した行為はなかったと考えられます。この拘束に関して、事件が発生したショッピングセンターの店員も含まれていたという情報もありました。

万引き事件に居合わせた警察官2名が男性を取り押さえる

Squad Car Police Lights - Free photo on Pixabay (612663)

一般人男性3人が、被害者となった男性を押さえつけた直後、警察官が2人現れます。四日市ジャスコ誤認逮捕が発生したショッピングセンターで、別の万引き事件があったため、それらの処理をするために訪れていました。

一般人男性3人と変わり、警察官2人が被害者男性を拘束します。本来であれば、拘束中に状況を聞き出す必要がありました。しかし警察官2人は、加害者と思われた男性や、被害者と思われた女性どちらにも話を聞くことなく、拘束を続けます。

男性の後ろ手に手錠をかけ20分間制圧

Police Arrest Detention - Free photo on Pixabay (612664)

取り押さえている最中の、警察官と被害者男性のやり取りは公表されていないため、状況は考察する他ありません。公表されている情報では、男性は後ろ手に手錠をかけられ、約20分間胸部を圧迫された状態だったようです。一部では、拘束直後には既に、被害者男性の意識がなかったという情報もありました。

これらの拘束行為について、警察官は話を聞こうとしたが、被害者男性が興奮状態だったため話せなかったか、もしくは警察官が被害者男性を犯罪者だと決めつけ、発言に耳を貸さなかったなどが考えられます。

「泥棒」と叫んだ女性の行方がわからなくなる

Eye Iris Look - Free photo on Pixabay (612666)

被害者男性の拘束は、警察官1人が行い、もう1人の警察官は被害者と思われる女性を探しに向かいました。警察官が駆け付けた時、女性は姿を消していたのです。また、警察官に拘束を変わった一般人男性も姿を消していました。

警察官1人で、被害者男性を拘束できていたことから、被害者男性はそれほど激しい抵抗をしていたなったと考察できます。被害者男性を拘束しつつ、警察官は応援要請を行いました。もう1人の警察官は、女性の行方がわからず現場に戻ってきます。

男性は押さえられている最中眼鏡が割れ嘔吐も見られた

Figure Vomit Orange - Free vector graphic on Pixabay (612667)

警察官に押さえられていた男性は、かけていた眼鏡が割れ、嘔吐も見られました。また、男性の手には、折れ曲がったキャッシュカードが握られていたようです。当初、警察官は、このキャッシュカードが盗まれたものだと考えていましたが、のちに男性の物であったことが判明します。

眼鏡が割れていたということは、激しい攻防があったと考えられるでしょう。また、嘔吐があったにも関わらず、20分間制圧を続けた理由は、不明となっています。

刑事課が現場に駆け付け救急車を要請

Ambulance Medicine Hospital Health - Free photo on Pixabay (612669)

現場に駆け付けた警察官の応援要請により、刑事課職員が現場に駆け付けます。その際すぐに、押さえられていた男性の異変に気付きました。嘔吐が見られ、意識もなかったことから、救急車を要請します。

被害者男性を拘束していた警察官は、全くこの異変に気付けなかったのでしょうか。現場には、女性を探しに行った男性警察官1人と、拘束を続けた1人、計2名の警察官がいたことになりますが、どちらも男性の様子に一切気付けませんでした。

2004年2月18日死亡

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応援要請によってやってきた刑事課職員の要請で、救急車が到着し、加害者と思われた男性を搬送します。搬送された病院内で、どのような処置が施されたのか明確に公表されていません。誤認逮捕翌日の2004年2月18日、加害者に仕立て上げられた男性は、息を引き取りました。

死因は、高血圧心不全と不整脈といわれています。どちらも、高度なストレスが原因ということです。高度なストレスを与えたのは、間違いなく警察の誤認逮捕であり、拘束や状況把握に問題があったとし、世間から大きな批判が集まりました。

警察へ批判が集まった理由

Cop Policewoman Colleagues - Free photo on Pixabay (612672)

四日市ジャスコ誤認逮捕では、多くの一般市民から、警察へ批判が集まりました。本来、批判されるべきは、被害者男性を加害者に仕立て上げ、その場から行方をくらませた女性です。しかし、警察への批判は、止まることがありませんでした。

ここからは、警察への批判がこれほど多く集まった理由について、ご紹介していきましょう。

取り押さえられた当時男性は両手に荷物を持っていた

Police Cop Uniforms - Free photo on Pixabay (612673)

警察に多くの批判が集まった理由は、警察の捜査に不信感を持ったからです。「泥棒」という女性の声で、一般の買い物客そして警察が男性を取り押さえた際、男性は両手に荷物を持っていました。

その姿は、監視カメラでも確認することができます。両手に荷物を持ったまま、窃盗行為に及ぶことは少ないと一般人でも考察することができました。しかし警察は、そういった状況判断をすることなく、一方的に被害者男性を拘束しています。この点について、市民から多くの疑問が寄せられました。

監視カメラの映像では被害者と思われた女性が先に手を出していた

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