目次
- レッサーパンダ帽男殺人事件の概要
- 犯行現場は浅草の路上
- 19歳の短大生が包丁で刺され失血死
- 犯人はレッサーパンダ帽子を被った男
- 29歳の男性を逮捕
- 加害者が軽度の知的障害者と判明し鎮静化
- 犯人「山口誠」について
- 性格・癖
- 中学時代
- 高校時代
- 高校卒業後
- 東京へ上京
- 4件の前科
- 山口誠の前科
- 1992年8月銃刀法違反
- 1994年7月強制わいせつ・強盗未遂
- 1995年2月自転車窃盗
- 1999年4月無銭飲食
- 山口誠の家族
- 父
- 母
- 妹
- 弟
- レッサーパンダの帽子は函館で購入
- 事件前後の動き・事件の経緯
- 凶器は4月に浅草雷門付近で購入
- 4月26日・27日に50代男性を殴る
- 29日にも目撃情報
- 30日9時30分頃に別の女性を襲う
- 同日被害者女性は台東リバーサイドスポーツセンターに向かっていた
- 被害者女性は後ろを歩いていた男性に驚き振り返った
- 加害者男性は被害者女性を路地へ連れ込んだ
- 加害者男性は馬乗りになり、首を絞め何度も被害者女性を刺した
- 同日10時40分頃短大生を刺殺
- 加害者女性の悲鳴を聞き住人が駆けつける
- 加害者男性は隅田川の上流方向へ逃走
- 5月1日包丁・帽子が発見される
- 7日加害者男性が東京駅周辺で業者に声を掛けられる
- 8日から建設現場に派遣されて働く
- 「コバヤシ」という偽名で働いていた
- 会社関係者の通報により発覚
- 短大生を刺殺した犯行動機
- 侮辱されたと思った
- 自分のものにしたいと思った
- 逮捕後の山口誠
- 取調べに対し「お母さんが知っている」と話す
- 障害者手帳は保有していなかった
- 所持金は48円
- 広汎性発達障害と診断される
- 判決は「無期懲役」
- 山口誠の日記
- 逮捕直後の山口が書いた供述作文
- わたしが女の子をころしたことについて
- 広汎性発達障害とは
- 原因・特徴
- よく見られる行動
- レッサーパンダ帽男殺人事件を題材にした書籍・グッズ
- 自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」
- 自閉症スペクトラム
- レッサーパンダ帽男殺人事件のオリジナルTシャツ
- 事件の裏の被害者「妹」
- 母が亡くなった後、1人で家系を支えていた
- 稼いだお金を兄・父に取られていた
- 腫瘍が多数発見され、手術を受ける
- 倒れてしまい、脳へ腫瘍転移が発見され手術を受ける
- 入退院を繰り返しながら働き続ける
- 医療費・手術費は全て自分で賄う
- 兄が逮捕された後も働き、家庭を支える
- 「これまで生きていて楽しかったことは1つもない」と語る
- 2002年に痙攣発作で入院、25歳で死去
- レッサーパンダ帽男殺人事件についてネットの反応
- 山口誠を庇う訳では無いが、無期懲役は厳しすぎるのではないか？
- 妹が悲惨過ぎる、うちも身内に障害者がいる
- 障がい者の犯罪について考えなければならない
同日被害者女性は台東リバーサイドスポーツセンターに向かっていた
via pixabay.com
吾妻橋で別の女性が山口に襲われていた頃、被害者となった小川さんは移動を開始した頃でしょうか？彼女の自宅は板橋区で、浅草駅までは徒歩と電車を使って約40分程掛かります。
冒頭でも述べましたが、小川さんは事件当日、付き合っている彼氏が出場する、ブラジリアン柔術大会を観戦、応援する為に、台東リバーサイドスポーツセンターへ向かっている途中、山口と出遭ってしまったのです。
事件直前の午前10時20分頃、駅の隣にある交番で道を聞いたという電話を掛けていましたが、これが小川さんから彼に向けての最後の声となってしまいました。
冒頭でも述べましたが、小川さんは事件当日、付き合っている彼氏が出場する、ブラジリアン柔術大会を観戦、応援する為に、台東リバーサイドスポーツセンターへ向かっている途中、山口と出遭ってしまったのです。
事件直前の午前10時20分頃、駅の隣にある交番で道を聞いたという電話を掛けていましたが、これが小川さんから彼に向けての最後の声となってしまいました。
被害者女性は後ろを歩いていた男性に驚き振り返った
via pixabay.com
山口は最初の女性襲撃に失敗した後、浅草駅周辺をウロウロしていたようです。その時、不遇にも小川さんは山口の目に留まってしまいました。山口は小川さんを見掛け、「かわいいな」と思ったと後に供述しています。
しばらく山口は、小川さんの跡を付けるように、同じ方向に向かって後ろを歩いていました。気配を感じた小川さんが振り返った時、レッサーパンダの帽子を被り、白黒の毛皮のコートを着た大男が目に入ったのです。
そのような姿の成人男性が後ろにいれば、どんな人でも驚いてしまうでしょう。当然、顔にも驚きが出てしまいます。しかし、これが山口の何かに触れたようで、犯行に及ぶきっかけとなってしまうのです。
しばらく山口は、小川さんの跡を付けるように、同じ方向に向かって後ろを歩いていました。気配を感じた小川さんが振り返った時、レッサーパンダの帽子を被り、白黒の毛皮のコートを着た大男が目に入ったのです。
そのような姿の成人男性が後ろにいれば、どんな人でも驚いてしまうでしょう。当然、顔にも驚きが出てしまいます。しかし、これが山口の何かに触れたようで、犯行に及ぶきっかけとなってしまうのです。
加害者男性は被害者女性を路地へ連れ込んだ
via pixabay.com
カッとした山口は、包丁で脅しつつ小川さんを路地へと連れ込みました。道幅2m程の路地は、人通りが無かったようです。冒頭でも述べたように、2人が歩いていた場所は国道が交差する、片側2車線の大通りで、人通りの多いところでした。何とかその場で逃げ切れていれば、殺されることはなかったかもしれません。
ちょっとした死角に連れ込まれた小川さんは、その場で山口に襲われてしまいました。駅からわずか、500m程離れた場所です。連れ込まれる前に大声でも出せていれば、助かった可能性もあるでしょう。
ちょっとした死角に連れ込まれた小川さんは、その場で山口に襲われてしまいました。駅からわずか、500m程離れた場所です。連れ込まれる前に大声でも出せていれば、助かった可能性もあるでしょう。
加害者男性は馬乗りになり、首を絞め何度も被害者女性を刺した
via pixabay.com
被害者女性の小川さんが、どのくらいの身長だったかは不明です。しかし、山口誠は180cmもある大男なので、大抵の女性は抵抗しにくいでしょう。
山口は小川さんを路地に連れ込んですぐ、両手で首を絞めて女性を押し倒しました。そうして、馬乗りになって女性を押さえつけたまま、包丁で何度も身体を刺したのです。力のある男が、刃渡り約20cmの包丁で、上から思いっきり刺していたのですから、傷も相当深かったと考えられます。
山口は小川さんを路地に連れ込んですぐ、両手で首を絞めて女性を押し倒しました。そうして、馬乗りになって女性を押さえつけたまま、包丁で何度も身体を刺したのです。力のある男が、刃渡り約20cmの包丁で、上から思いっきり刺していたのですから、傷も相当深かったと考えられます。
同日10時40分頃短大生を刺殺
via pixabay.com
小川さんが彼に電話を掛けてから、わずか20分後の午前10時40分頃。山口は小川さんの上に馬乗りになって、右胸、背中、左腹などの5ヵ所を数回に亘り刺しました。
力の加減などもせず、思いっきり刺していた為、小川さんはその場で失血死してしまったのです。もう少し、浅草に来る時間がズレていたら、もしくは浅草に来なければなど、過去の悲しい出来事には「もしもあの時…」と考えてしまいがちです。この日、誰よりも後悔したのは、応援に呼んだ彼氏でしょう。
力の加減などもせず、思いっきり刺していた為、小川さんはその場で失血死してしまったのです。もう少し、浅草に来る時間がズレていたら、もしくは浅草に来なければなど、過去の悲しい出来事には「もしもあの時…」と考えてしまいがちです。この日、誰よりも後悔したのは、応援に呼んだ彼氏でしょう。
加害者女性の悲鳴を聞き住人が駆けつける
via pixabay.com
小川さんは首を絞められる前、悲鳴をようやく上げたようです。この悲鳴を聞いて、近所の住人は駆け付けました。その時、レッサーパンダの帽子を被った男が、馬乗りになって激しく小川さんを刺していたと言います。
「何をしている！」と怒鳴られて、山口はようやく小川さんから離れて逃げていきました。近所の住人が、小川さんに近づけた時には、すでに息はしておらず全く動いていなかったのです。お腹周辺が、大量の血で真っ赤に染まっていたとも証言しています。
近所の人が悲鳴を聞いてすぐに駆け付けることが出来たことを考えると、やはりもっと早く声を上げていれば、小川さんを助けることが出来たかもしれません。
「何をしている！」と怒鳴られて、山口はようやく小川さんから離れて逃げていきました。近所の住人が、小川さんに近づけた時には、すでに息はしておらず全く動いていなかったのです。お腹周辺が、大量の血で真っ赤に染まっていたとも証言しています。
近所の人が悲鳴を聞いてすぐに駆け付けることが出来たことを考えると、やはりもっと早く声を上げていれば、小川さんを助けることが出来たかもしれません。
加害者男性は隅田川の上流方向へ逃走
via pixabay.com
近所の人の声に驚いた山口は、そのまま隅田川の上流方向へと逃走していきました。上流方向と言えば、奇しくも、小川さんが向かいたかったはずの台東リバーサイドスポーツセンターがある方向です。
山口は血まみれの手を洗う為に、スポーツセンター手前にある隅田公園（浅草川）に逃げたようです。事件当日まで、浅草や上野周辺をウロウロしていただけあり、それなりの土地勘があったことが窺えます。
それにしても、怒鳴り声を聞くまでの間、1度も我に返らずに小川さんを刺し続けていたのに、その後の動きが冷静なところに山口の恐ろしさが見えます。
山口は血まみれの手を洗う為に、スポーツセンター手前にある隅田公園（浅草川）に逃げたようです。事件当日まで、浅草や上野周辺をウロウロしていただけあり、それなりの土地勘があったことが窺えます。
それにしても、怒鳴り声を聞くまでの間、1度も我に返らずに小川さんを刺し続けていたのに、その後の動きが冷静なところに山口の恐ろしさが見えます。
5月1日包丁・帽子が発見される
via pixabay.com
小川さんを発見した近所の人が通報し、捜査が開始されました。近所の人も隅田川の上流方向へ逃げたことまでしか山口の行動が分からない為、警察は付近の捜索から始めたのです。
事件の翌日である5月1日（火）になって、隅田公園の茂みから、血の付いた包丁や犯人の物と思われるメガネ、白黒の毛皮のコート、そしてレッサーパンダの帽子を発見しました。
山口をすぐに発見することが出来ずにいましたが、事件後すぐに約700件もの目撃情報が寄せられ、似顔絵が作成されたのです。やはり、1か月近くも上野や浅草周辺を、異様な姿でうろついていた為、多くの人達の記憶に残されていました。
事件の翌日である5月1日（火）になって、隅田公園の茂みから、血の付いた包丁や犯人の物と思われるメガネ、白黒の毛皮のコート、そしてレッサーパンダの帽子を発見しました。
山口をすぐに発見することが出来ずにいましたが、事件後すぐに約700件もの目撃情報が寄せられ、似顔絵が作成されたのです。やはり、1か月近くも上野や浅草周辺を、異様な姿でうろついていた為、多くの人達の記憶に残されていました。
7日加害者男性が東京駅周辺で業者に声を掛けられる
via pixabay.com
逃走した山口は、事件後すぐに隅田公園へと逃げ込み、血の付いたものを捨てました。そして東京駅周辺まで歩いて逃走しています。
しばらく周辺の駅構内などで野宿をし、事件から約1週間経った5月7日月曜日に、山口はとある男に声を掛けられました。その男は、埼玉県の建設会社の作業員を集める業者で、山口も「働かないか？」と誘われたのです。山口はその誘いに乗ることにして、代々木の工事現場に派遣されることになりました。
しばらく周辺の駅構内などで野宿をし、事件から約1週間経った5月7日月曜日に、山口はとある男に声を掛けられました。その男は、埼玉県の建設会社の作業員を集める業者で、山口も「働かないか？」と誘われたのです。山口はその誘いに乗ることにして、代々木の工事現場に派遣されることになりました。
8日から建設現場に派遣されて働く
via pixabay.com
のちの自供で山口は、殺人現場から東京駅までは歩いて行ったと述べています。理由は、「金が無かったから」だと答えていました。
約1ヶ月程、東京をふらついていたのですから、ほとんどお金を持っていなかったでしょう。函館で女性を脅した時も、金欲しさからの犯行だったことを思えば、事件当日襲われた2人の女性は、金目的だったのかもしれません。
犯罪を犯したことも忘れたのか、隠れることを考えたのか、それとも単純に金が欲しかったのかは不明ですが、山口は作業員に誘われた翌日、8日火曜日から早速代々木の工事現場で働きだしたのです。
約1ヶ月程、東京をふらついていたのですから、ほとんどお金を持っていなかったでしょう。函館で女性を脅した時も、金欲しさからの犯行だったことを思えば、事件当日襲われた2人の女性は、金目的だったのかもしれません。
犯罪を犯したことも忘れたのか、隠れることを考えたのか、それとも単純に金が欲しかったのかは不明ですが、山口は作業員に誘われた翌日、8日火曜日から早速代々木の工事現場で働きだしたのです。
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