目次
- 日本最大のミステリー?!グリコ森永事件
- 警察庁広域重要指定事件初の未解決
- グリコ森永事件詳細【江崎グリコ社長誘拐事件】
- 3人組の男がグリコ社長を誘拐
- 犯人からの身代金要求
- 指定された場所に犯人現れず
- そもそも身代金目的の誘拐だったのか?
- 3日後に自力で脱走
- グリコ森永事件詳細【江崎グリコ脅迫事件】
- 1984年4月2日:社長宅に脅迫状
- 4月8日:毎日新聞と産経新聞への手紙
- 4月22日:江崎グリコに脅迫状
- かい人21面相を名乗る犯人グループ
- 5月30日:江崎グリコに脅迫状
- 不審な男を確保するも不審車両の追跡失敗
- 6月26日:脅迫収束宣言
- 江崎グリコ事件と寝屋川アベック襲撃事件の繋がり
- カップルが3人組の男に襲撃される
- 金の受け渡しの指定場所で確保
- カップルのその後
- 江崎グリコが被害に遭った事件
- 江崎グリコ本社放火事件
- 兵庫青酸菓子ばら撒き事件
- グリコ森永事件詳細【丸大食品脅迫事件】
- 1984年6月22日:丸大食品に脅迫状
- 女性からの電話で現金受け渡しの指示
- キツネ目の不審な男
- 7月:丸大食品取締役宅に脅迫状
- 子供の声の録音で現金受け渡しの指示
- グリコ森永事件詳細【森永製菓脅迫事件】
- 1984年9月12日:森永製菓関西販売本部に脅迫状
- 9月18日:子供の声の録音で現金受け渡しの指示
- 森永製菓が被害に遭った事件
- 二府二県青酸入り菓子ばら撒き事件
- グリコ森永事件詳細【ハウス食品脅迫事件】
- 1984年11月7日:ハウス食品工業総務部長宅に脅迫状
- 11月14日:女の子の声で現金受け渡しの指示
- 指示に従って名古屋方面へ向かう
- 指示が途切れて捜査打ち切り
- 11月19日:ハウス食品工業課長に脅迫状
- キツネ目の男と白いライトバン
- キツネ目の男をたびたび目撃
- 白いライトバンとのカーチェイス
- 容疑者の似顔絵
- グリコ森永事件詳細【不二家脅迫事件】
- 1984年12月7日~:不二家に金銭を要求する脅迫状
- 不二家脅迫事件真っ最中の犯人グループの無線を傍受
- 東京・愛知青酸入り菓子ばら撒き事件
- 駿河屋脅迫事件
- 事件の終わり
- 1985年8月7日:滋賀県警本部長の焼身自殺
- 8月12日:終息宣言
- 2000年2月13日0時全ての事件の公訴時効成立
- 事件終息日の日本航空123便墜落事故
- 日本航空123便墜落事故とは?
- ハウス食品工業社長が犠牲となる
- 事件の真相や犯人についての仮設
- 53年テープ
- 元グリコ関係者
- 元暴力団組長グループ
- 北朝鮮工作員グループ
- 株価操作
- 被差別部落の関与
- 宮崎学
- 時効直前に2ちゃんねるに投稿した謎の人物
- 2000年2月11日の不可解な投稿
- シナリオの完成度の高さ
- 食品会社6社のもみ消しを示唆
- カーチェイスには劇団ひまわりが関与?!
- 3人のうち1人は自殺?!
- 犯人たちは現在ロッテの子会社にいる?!
- 事件を徹底的に調査した小説家
- 塩田武士『罪の声』
- テープに録音された子供たちの声
- グリコ森永事件のもうひとつのシナリオ
- その他事件に関する著書
- 朝日新聞大阪社会部『グリコ・森永事件』
- 森下香枝『真犯人』
- 日本最大の劇場型犯罪
1984年4月2日、江崎社長宅に差出人不明の脅迫状が届きます。それには「現金6千万円を8日の午後7時に西宮市熊野町の喫茶店『マミー』に持って来い」という内容が書かれており、取引に応じる場合は新聞広告を出して合図をするように、とも書かれていました。
さらに脅迫文と同封で、誘拐された際に江崎社長の声を録音したテープと、目薬の容器に入った塩酸も送られてきたといいます。
江崎社長は要求には応じず、念のため指定日当日に警察は指定の喫茶店を張っていましたが、やはり犯人グループは現れませんでした。
さらに脅迫文と同封で、誘拐された際に江崎社長の声を録音したテープと、目薬の容器に入った塩酸も送られてきたといいます。
江崎社長は要求には応じず、念のため指定日当日に警察は指定の喫茶店を張っていましたが、やはり犯人グループは現れませんでした。
4月8日:毎日新聞と産経新聞への手紙
via pixabay.com
犯人が6千万円の取引日時として指定した4月8日、毎日新聞と産経新聞各社宛に、警察に対する挑戦状と思われる内容の手紙が届きます。差出人の名前には江崎グリコ社長の江崎勝久の名前が使われていました。
タイプライターで書かれたそれには、「プロがそれだけ集まっているのだから我々を捕まえてみろ。捕まえられないのであれば、次は県警の本部長をさらう」という趣旨の内容が書かれており、この挑戦状は甲子園警察署にも送り付けられました。
そして、挑戦状を受け取った新聞社は、この内容を記事にして世間に公表することになります。
タイプライターで書かれたそれには、「プロがそれだけ集まっているのだから我々を捕まえてみろ。捕まえられないのであれば、次は県警の本部長をさらう」という趣旨の内容が書かれており、この挑戦状は甲子園警察署にも送り付けられました。
そして、挑戦状を受け取った新聞社は、この内容を記事にして世間に公表することになります。
4月22日:江崎グリコに脅迫状
via pixabay.com
4月22日、毎日新聞と産経新聞宛に、再度警察への挑戦状が届きますが、それと同じくして江崎グリコに対しても脅迫状が届くことになります。
その脅迫文は、まるで江崎社長が犯人グループとの裏取引に応じたかのような文面から始まっており、運転手に白かアイボリーのレインコートを着せて、白かアイボリーのカローラで取引場所へ来ること、豊中市上津島の「ダンヒル」というレストランに来ること、などの指示が書かれてありました。
この脅迫文には、運転手の名前や取締役の名前が正確に書いてあり、これが後に「犯人は江崎グリコ関係者」説を生み出す要因の一つになります。
その脅迫文は、まるで江崎社長が犯人グループとの裏取引に応じたかのような文面から始まっており、運転手に白かアイボリーのレインコートを着せて、白かアイボリーのカローラで取引場所へ来ること、豊中市上津島の「ダンヒル」というレストランに来ること、などの指示が書かれてありました。
この脅迫文には、運転手の名前や取締役の名前が正確に書いてあり、これが後に「犯人は江崎グリコ関係者」説を生み出す要因の一つになります。
かい人21面相を名乗る犯人グループ
via pixabay.com
4月22日に新聞社に送られた挑戦状を機に、犯人グループは自分たちのことを「かい人21面相」と名乗るようになります。この名前は江戸川乱歩の小説『少年探偵団』シリーズに登場する「怪人21面相」に由来するものとみられ、その後、警察を小馬鹿にしたり、犯行の手口の一部を明かすような内容の挑戦状を何度もマスコミへ送り付けるようになりました。
また、挑戦状には当時流行していたテレビCMのキャッチフレーズをパロディにしたものや、韻を踏んだような書き方をされているものも多く、より一層世間の関心を集めました。
また、挑戦状には当時流行していたテレビCMのキャッチフレーズをパロディにしたものや、韻を踏んだような書き方をされているものも多く、より一層世間の関心を集めました。
5月30日:江崎グリコに脅迫状
via pixabay.com
4月22日の脅迫状以来、今度は江崎グリコの取引先である香料製造会社・長岡香料へたびたび脅迫状が送られてくるようになります。内容としては、長岡香料自体への要求ではなく、同封されている江崎グリコへの脅迫状を同社に持っていけ、というものでした。
この間の江崎グリコへの脅迫状の数々には、同社の商品に青酸カリを混入させるというような内容も書いてあり、それを恐れたグリコは裏取引に応じていたのではないかとも言われていますが、その真相は分かっていません。
そして5月31日、江崎グリコへ再度脅迫状が届きます。その内容は「摂津市にある焼き肉店『大同門』の駐車場に、3億円を積んだカローラを用意し、店に来た人物にその鍵を渡せ。」というものでした
この間の江崎グリコへの脅迫状の数々には、同社の商品に青酸カリを混入させるというような内容も書いてあり、それを恐れたグリコは裏取引に応じていたのではないかとも言われていますが、その真相は分かっていません。
そして5月31日、江崎グリコへ再度脅迫状が届きます。その内容は「摂津市にある焼き肉店『大同門』の駐車場に、3億円を積んだカローラを用意し、店に来た人物にその鍵を渡せ。」というものでした
不審な男を確保するも不審車両の追跡失敗
via pixabay.com
犯人が指定した6月2日、捜査本部はこの取引には必ず犯人が現れると踏んで、そこで事件を終わらせるべく、大掛かりな捜査網を敷きます。
そこに1人の男性客がやってきて、グリコ社員に扮した捜査員に接触してきます。手はず通り捜査員は鍵を渡し、男性客は車に乗って走り去ろうとしますが、周りにいた捜査員がそこを取り押さえました。
その男性客は頭から血を流し、顔には殴られたような跡もあり、警察が問いただしても、「俺は違う!連れが殺されてしまう!」と要領を得ません。
捜査員の何人かはこの男性客が犯人だという可能性に疑問を持ち始め、男性客が言う本物の犯行グループとの待ち合わせ場所に向かいます。するとそこには確かに不審な車がいて、まさに逃走していくところでした。
警察はその車を追跡しましたが、あと少しというところで信号に阻まれ、犯人逮捕の絶好の機会を逃してしまいました。
そこに1人の男性客がやってきて、グリコ社員に扮した捜査員に接触してきます。手はず通り捜査員は鍵を渡し、男性客は車に乗って走り去ろうとしますが、周りにいた捜査員がそこを取り押さえました。
その男性客は頭から血を流し、顔には殴られたような跡もあり、警察が問いただしても、「俺は違う!連れが殺されてしまう!」と要領を得ません。
捜査員の何人かはこの男性客が犯人だという可能性に疑問を持ち始め、男性客が言う本物の犯行グループとの待ち合わせ場所に向かいます。するとそこには確かに不審な車がいて、まさに逃走していくところでした。
警察はその車を追跡しましたが、あと少しというところで信号に阻まれ、犯人逮捕の絶好の機会を逃してしまいました。
6月26日:脅迫収束宣言
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焼き肉店での大捕り物から20日余りが経った6月26日、犯人らは突然、江崎グリコへの犯行を終える声明をマスコミに送りつけました。
そこには「江崎グリコゆるしたる」という文言と共に、小売店に置いた青酸入りチョコレートを回収したこと、回収しきれていない小売店の店名、自分たちがヨーロッパに逃走する旨などが書かれていました。
突然犯人から収束宣言が出たことによって、世間では江崎グリコが犯人らと裏取引をしたのではないか?との憶測も飛び交うこととなりました。
そこには「江崎グリコゆるしたる」という文言と共に、小売店に置いた青酸入りチョコレートを回収したこと、回収しきれていない小売店の店名、自分たちがヨーロッパに逃走する旨などが書かれていました。
突然犯人から収束宣言が出たことによって、世間では江崎グリコが犯人らと裏取引をしたのではないか?との憶測も飛び交うこととなりました。
江崎グリコ事件と寝屋川アベック襲撃事件の繋がり
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江崎グリコ脅迫事件において、犯人をあと一歩の所まで追い詰めながら逃がしてしまった焼き肉店での大捕り物。その裏では寝屋川アベック襲撃事件という別の事件も起きていました。
一見すると無関係かに思われるこの二つの事件ですが、これらは思わぬ所で繋がりを見せ始め、そしてそれが警察が江崎グリコ脅迫事件の犯人を取り逃がしてしまうことの原因ともなりました。
ここでは、その寝屋川アベック襲撃事件の詳細と、江崎グリコ脅迫事件との繋がりを見ていきましょう。
一見すると無関係かに思われるこの二つの事件ですが、これらは思わぬ所で繋がりを見せ始め、そしてそれが警察が江崎グリコ脅迫事件の犯人を取り逃がしてしまうことの原因ともなりました。
ここでは、その寝屋川アベック襲撃事件の詳細と、江崎グリコ脅迫事件との繋がりを見ていきましょう。
カップルが3人組の男に襲撃される
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6月2日午後8時を回った頃、江崎グリコ脅迫事件での現金受け渡し場所となった焼き肉店から3kmほど離れた寝屋川市で、商事会社に勤める男性と同じ会社の同僚で恋人の女性が車を停めて話をしたりラジオを聞いたりしていたそうです。
そこにやってきた3人の男に襲われた男性は、暴行を受け気を失いかけ、女性は何か凶器のような物を突き付けられ車外に連れ出されました。
その後、男の3人のうち2人が男性の車に乗り込み、「言うことを聞かなければ女の命はない」と言われた男性は犯人らの指示に従い、車を走らせることとなりました。
そこにやってきた3人の男に襲われた男性は、暴行を受け気を失いかけ、女性は何か凶器のような物を突き付けられ車外に連れ出されました。
その後、男の3人のうち2人が男性の車に乗り込み、「言うことを聞かなければ女の命はない」と言われた男性は犯人らの指示に従い、車を走らせることとなりました。
金の受け渡しの指定場所で確保
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女性を人質に取られ、犯人らの指示に従い、車で焼き肉店近辺まで来たところで、男性は車から降ろされ、「店の中に入って左端にいる中村という人物から車の鍵をもらって(元の襲われた場所まで)運転してこい。」と指示を受けます。
こうして指示通りに鍵を受け取り、車を運転して戻ろうとしたところで警察に止められます。男性はとにかく女性のことが心配で気が動転しており、乗り込んできた警察から何を言われているのか分からなかったといいます。
こうして指示通りに鍵を受け取り、車を運転して戻ろうとしたところで警察に止められます。男性はとにかく女性のことが心配で気が動転しており、乗り込んできた警察から何を言われているのか分からなかったといいます。
カップルのその後
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