2019年10月18日 更新

西沢裕司の生い立ちと現在!全日空61便ハイジャック事件についても

全日空61便ハイジャック事件は、機長が亡くなるという悲しい結末を迎え、記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。今回はそんな全日空61便ハイジャック事件の経緯と犯人に下された判決、犯人の西沢裕司の生い立ちや現在、家族構成などを紹介します。

目次

犯人の指示のもと全日空61便は木更津上空を通って横須賀方面へと向かって飛んでいると、今度は伊豆大島方面へ飛行するよう指示しました。

このように何度も目的地を変更しているのは、いつもプレイしていたシミュレーションゲームのコース通りのようで、このコースは今まで何度も挑戦してもクリアできなかったコースのようです。シミュレーションゲームと実際のフライトを混同していたことが分かるコースの選択ではないでしょうか。

11時38分犯人と機長Aだけがコックピットに留まった

Helicopter Cockpit Pilot - Free photo on Pixabay (709722)

ハイジャック発生から15分後の11時38分、犯人は当時34歳だった副操縦士をコックピットの外へと追い出し、内側から扉を閉めてコックピットには犯人と機長だけになりました。

また、相模湾上空に差し掛かった時、犯人は大島方向に南下するよう指示しています。そして大島付近になると、今度は横田基地への進路変更を指示しました。そして犯人は機長に自分に操縦させるよう要求しました。

もちろん犯人は実際に飛行機を操縦した経験はなく、素人が操縦を行えばすぐに墜落して全員が亡くなる恐れもあります。機長は乗員乗客の安全確保のため、この要求を拒否しました。

11時55分犯人が機長Aを包丁で刺す

Knife Sharp Blade - Free photo on Pixabay (709724)

しばらく機長と犯人の間で操縦に関して争いがおき、機長は犯人に飛行機の操縦は素人には不可能であることや乗客のみならず犯人自らも死ぬ恐れがあるなど説得しようと試みました。

しかし興奮状態になっている犯人は、どうして自分に操縦させてくれないのかと怒り出し、更に興奮度は増しました。なかなか操縦させてくれない機長に苛立ち、自分が操縦するにはこの機長を殺すしかないと決意し、11時55分には犯人が機長を包丁で刺しました。

犯人は操縦行為をはじめ迷走飛行を行う

A380 Span Aileron - Free photo on Pixabay (709725)

機長は包丁で刺されたため抵抗ができなくなり、またコックピット内にはその時に犯人と機長の2人のみだったため、簡単に操縦席を奪うことができました。

自らが飛行機を操縦しますが、北に変針して神奈川県上空を降下しつつ北上、その後急旋回して急降下するなど迷走飛行を行いました。急降下が続いたことで対地接近警報装置が作動しました。

なお犯人にとってこれが実際の飛行機を操縦する初めての機会であり、意図的に迷走飛行を行ったのか、それとも操縦方法がシミュレーションと異なっていたために機体をコントロールできなかったのかは明らかになっていません。

非番であった機長Bがコックピットに突入

Cockpit Pilot People - Free photo on Pixabay (709727)

対地接近警報装置が作動するほど急降下したため、このままでは地上に墜落する可能性も高いと判断し、コックピット外に閉めだされた副操縦士と、千歳出発便のために乗り合わせていた非番の機長B、数名の乗客が協力してコックピットに突入しました。

犯人が操縦席を奪ったことで操縦に集中していたために隙が出来ていたことや包丁を手放していたことなどが、コックピットへの突入を可能にしました。

離陸する前であれば警察などが介入できますが、空の上でハイジャックに遭えば着陸するまでは飛行機の中にいる人で協力して犯人を捕まえるか説得するかしか方法はありません。

犯人を座席に拘束する

Airplane Travel Flight - Free photo on Pixabay (709730)

幸いにもコックピット内への侵入が成功したため、機長Bと副操縦士を中心に、犯人を座席に拘束して手出しできないようにしました。これは現行犯人に対する私人逮捕と言い、警察でない一般人でも現行犯であり、身柄の拘束が必要であることや誤認逮捕の恐れが無い場合に逮捕状なしで逮捕できるというものです。

ハイジャック事件はまさにこの条件に当てはまるため、一般人である乗員たちが飛行機の安全を確保するために犯人を拘束することは適切な行動です。

午後0時14分に緊急着陸を行う

Aeroplane Fly Flying - Free photo on Pixabay (709733)

数人の乗客が協力して犯人を座席に拘束しつつ、副操縦士や機長Bは操縦席へと向かい、高度約200メートルまで落ちていた機体を急上昇させて十分な高度を確保しコントロールしました。

また、午後0時3分、副操縦士が犯人を取り押さえたことと機長Aが刺傷されたことを報告しました。乗客の中に医師がおり、機内で機長Aの死亡が確認されました。

その後も副操縦士と機長Bが操縦を続け、午後0時14分、61便は出発地である羽田空港に引き返して緊急着陸しました。乗員乗客の協力で犯人を拘束できた事で飛行機墜落という最悪の事態は免れ、乗客にけがはありませんでした。

全日空61便ハイジャック事件までの経緯

Bridge Walkway Path - Free photo on Pixabay (709735)

犯罪史に残るようなハイジャック事件を起こしたからには、それ相応の目的や経緯があったはずです。一般人であれば、まずハイジャックをしようという気にはならないでしょう。

では、西沢裕司はどのようにしてハイジャック事件を起こそうと思ったのでしょうか。

西沢がハイジャックなどに対する警備の死角を発見

Security Protection Anti Virus - Free photo on Pixabay (709737)

ある日航空マニアである西沢裕司は、羽田空港のターミナルビルの図面を穴が開くほど見ていました。羽田空港の土地勘はあるので、図面を見ただけでどこがどこであるかは想像ができたようです。

すると、ふとハイジャックなどに対する警備の死角を発見しました。西沢裕司によると、その死角を犯人が発見すれば、簡単に機内に凶器を持ち込めてしまうというものです。

これまで死人が出るような重大なハイジャック事件が起きていない日本でも、この警備の死角によってハイジャック事件が起きてしまうかもしれないと考えました。

欠陥を伝える事で航空業界へ就職できるかもしれないと考える

Handshake Hand Give - Free photo on Pixabay (709739)

西沢裕司が発見したこの警備の欠陥は、ハイジャックなどの航空犯罪を予防するうえでは非常に重要な発見でした。そのため、彼はこの欠陥を空港側に伝えれば、自分の知識や経験が認められて羽田空港で雇ってもらえるのではないかと期待しました。

自分の警備に絶対の自信を持っており、自分が警備にあたれば羽田空港は安全、自分が空港を守るんだという意思がとても強く、現在警備に勤めている人以上に自分は警備に向いていると思っていたようです。

羽田空港へ警備の欠陥を確認

Airport Man Travel - Free photo on Pixabay (709741)

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