目次
- 厚生労働省が警鐘を鳴らすパタニティハラスメントとは
- 育児のために休暇・時短を希望する男性に対する嫌がらせ
- 取得を妨げる行為を受けること
- 育児や出産に関する女性が受ける不当な扱いはマタハラ
- 父性を意味するpaternityが由来
- パワーハラスメントの一種
- パタハラの事例
- パタハラ経験者・・・11.6%
- 周囲でパタハラにあった人がいる・・・10.8%
- 育児休暇を申し出ると「みっともない」と罵られる
- 子供のお迎えの際「顧客に迷惑がかかる」と罵声を浴びる
- 制度があるものの利用を伝えると「会社を辞めろ」と言われる
- 育休復帰後に休職命令が出される
- 育休復帰後同僚などから嫌がらせを受け退職となった
- パタハラに関する裁判の事例
- 証券会社に勤めるカナダ人男性の事例
- 病院勤務男性の事例
- 厚生労働省の調査による育児と男性について
- 育児休業制度や時短勤務を利用したい・・・30%以上
- 男性の育児休暇取得率・・・5.14%
- 政府目標では2020年までに13%の取得率を目指している
- イクメンプロジェクト
- 男性が育児に関する制度を利用しづらい原因
- 出世競争から離脱させられるという懸念
- 上司・会社から評価が下がるという恐怖感
- 職場の暗黙のルール
- 女性が育児をするという固定概念
- 職場の慢性的な人手不足
- 職場で育児休業制度が整備されていない
- パタハラを防ぐために
- 自身の権利を理解する
- 相談機関を調べておく
- 同僚とフォローし合える関係性を築く
- 事前に打診しておく
- 弁護士に相談
- 有能な人材をマタハラ・パタハラで失ってはいけない
厚生労働省が警鐘を鳴らすパタニティハラスメントとは
via pixabay.com
パタニティハラスメントという言葉を聞いたことがありますか?今の世の中にたくさんあふれかえっているハラスメントの一つです。なにかとハラスメントと呼ばれる行為が増えてきましたが、パタニティハラスメントを初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省もハラスメントに対して警鐘を鳴らしているこのご時世です。さまざまなハラスメントに遭遇することもありますので、知っておくに越したことはありません。そこで、パタニティハラスメントについて詳しく紹介します。
厚生労働省もハラスメントに対して警鐘を鳴らしているこのご時世です。さまざまなハラスメントに遭遇することもありますので、知っておくに越したことはありません。そこで、パタニティハラスメントについて詳しく紹介します。
育児のために休暇・時短を希望する男性に対する嫌がらせ
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パタニティハラスメントとは、育児のために休暇や時短勤務を希望する男性に対する嫌がらせのことです。あくまで、男性に行われるハラスメントですので、女性が育児のために休暇や時短勤務が原因で嫌がらせをされてもパタニティハラスメントには該当しません。
昨今、夫婦共働きが増えてきて育児に対する過程での立ち位置も変わってきました。専業主婦の女性が育児を行い、男性が働きに出てお金を稼いでくるという図式ではなくなってきています。その変化に理解のない者からパタニティハラスメントを受けることになります。
昨今、夫婦共働きが増えてきて育児に対する過程での立ち位置も変わってきました。専業主婦の女性が育児を行い、男性が働きに出てお金を稼いでくるという図式ではなくなってきています。その変化に理解のない者からパタニティハラスメントを受けることになります。
取得を妨げる行為を受けること
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パタニティハラスメントは、職場の上司や同僚から、育児休暇の取得を妨げられることが該当します。社内の育児休暇制度があるにもかかわらず、取得を希望するとそんなのは認められないと一蹴されてしまうといったケースです。
男性が育児休暇を取得することが珍しい事であり、社会や社内にその意識が根付いていないことが根本の原因としてあります。子供が熱を出した際の幼稚園のお迎えはお母さんが行くものという意識が強い日本ならではの考え方です。
男性が育児休暇を取得することが珍しい事であり、社会や社内にその意識が根付いていないことが根本の原因としてあります。子供が熱を出した際の幼稚園のお迎えはお母さんが行くものという意識が強い日本ならではの考え方です。
育児や出産に関する女性が受ける不当な扱いはマタハラ
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パタニティハラスメントとは男性にしか該当しないとお伝えしましたが、育児や出産に関することで女性が嫌がらせを受けることを、マタニティハラスメントと言います。通称マタハラと言われるもので、パタハラよりもマタハラの方が聞きなじみがある方も多いと思います。
妊娠に伴う時短勤務を希望した際に、退職を勧められるなどの行為がマタハラに該当します。出産という一大イベントでは母子の体を考えるとどうしても時間に制約が出てしまいます。そのことを理解してくれる上司や会社でないと妊婦には辛いものになります。
妊娠に伴う時短勤務を希望した際に、退職を勧められるなどの行為がマタハラに該当します。出産という一大イベントでは母子の体を考えるとどうしても時間に制約が出てしまいます。そのことを理解してくれる上司や会社でないと妊婦には辛いものになります。
父性を意味するpaternityが由来
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パタニティハラスメントのパタニティは、父性を意味するpaternityが由来とされています。女性には母性があるのと同様に、男性には父性があります。父性があるがゆえに子供との時間を作り、母親と共に子供の成長を見守っていこうとするのです。
男性社員とはこうあるべきだという固定概念によって、会社内で子供との交流を妨げることは問題です。会社としての制度が整っているにもかかわらずに、上司1人の判断でその権利を阻害してはいけません。
男性社員とはこうあるべきだという固定概念によって、会社内で子供との交流を妨げることは問題です。会社としての制度が整っているにもかかわらずに、上司1人の判断でその権利を阻害してはいけません。
パワーハラスメントの一種
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パタニティハラスメントとは、パワーハラスメントの一種です。パワーハラスメントとは会社内での立場を利用して、上司や部下に対して嫌がらせを行うことです。通称パワハラと呼ばれ、昨今の企業ではパワハラ対策に力を入れたりと社会問題になっているハラスメントです。
上司の立場を使い、部下からの時短願いや育児休暇を却下したり、育児休暇を取った社員に対して仕事を与えないといった行為は自分の立場を利用した立派なパワハラです。会社の立場に立って考える必要もありますが、制度がある以上、権利を阻害してはいけません。
上司の立場を使い、部下からの時短願いや育児休暇を却下したり、育児休暇を取った社員に対して仕事を与えないといった行為は自分の立場を利用した立派なパワハラです。会社の立場に立って考える必要もありますが、制度がある以上、権利を阻害してはいけません。
パタハラの事例
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あまり聞きなじみのないパタハラですが、実際に被害を受けている人はたくさんいます。問題が明るみとなっていないだけで、「育児のためにフレックス休暇を申し出たら退職勧告をされた」「辞めるか諦めるかどちらかを選択させられた」なんて話はどこにでもあるのです。
そこで、世の中で実際にどのようなパタハラが行われているのかを、事例をもとに紹介していきます。育児は女性だけではなく両親共にするものという意識が全く浸透していないことがわかる結果となります。
そこで、世の中で実際にどのようなパタハラが行われているのかを、事例をもとに紹介していきます。育児は女性だけではなく両親共にするものという意識が全く浸透していないことがわかる結果となります。
パタハラ経験者・・・11.6%
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2014年に日本労働組合総連合会が20~59歳の約1000人の男性に対して行った調査によりますと、職場でパタハラをされた経験があると答えた男性は11.6%にものぼりました。育児休暇を取得したくても取得できなかった男性が多数いたことが、この数字から読み取れます。
また、育児休暇を取得したいけど取得できなかったという男性が45.5%という高い割合で存在しています。育児休暇を取得しようとするとパタハラをされて結局育児休暇を諦めざるを得ない現状が存在しているからだと言えます。
また、育児休暇を取得したいけど取得できなかったという男性が45.5%という高い割合で存在しています。育児休暇を取得しようとするとパタハラをされて結局育児休暇を諦めざるを得ない現状が存在しているからだと言えます。
周囲でパタハラにあった人がいる・・・10.8%
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2014年に日本労働組合総連合会が20~59歳の約1000人の男性に対して行った調査で、周囲でパタハラにあった人がいると答えた人が10.8%いることも分かっています。パタハラ経験者となった人の多くが、周囲に相談することもできず、子育てのための制度利用を諦めたという残念な結果となっています。
職場でのパタハラが起こる原因について、上司や同僚の理解不足や協力不足が原因と答えた人が57.3%いることから、時代の流れによる育児に対する考えの違いか浮き彫りとなった結果となりました。
職場でのパタハラが起こる原因について、上司や同僚の理解不足や協力不足が原因と答えた人が57.3%いることから、時代の流れによる育児に対する考えの違いか浮き彫りとなった結果となりました。
育児休暇を申し出ると「みっともない」と罵られる
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とある男性が育児休暇を取得しようと1か月間の育児休暇を申請したところ、社長から「男が育児休暇を取るなんてみっともない!会社を辞めろ!」と罵られた事例があります。
育児休暇と言っても1か月のみ、出産後に体調を崩している奥さんの体調が戻るまでという考えで申請した育児休暇だったのですが、育児休暇を取るか辞めるかの決断を迫られた結果仕事を辞めるわけにもいかず、育児休暇を断念したということです。
バブル時代の男性の中には、男が仕事をして女性が家事育児をするという固定概念が定着している人が多いため、男性が育児をするなんてみっともないという考えになる人がいます。
育児休暇と言っても1か月のみ、出産後に体調を崩している奥さんの体調が戻るまでという考えで申請した育児休暇だったのですが、育児休暇を取るか辞めるかの決断を迫られた結果仕事を辞めるわけにもいかず、育児休暇を断念したということです。
バブル時代の男性の中には、男が仕事をして女性が家事育児をするという固定概念が定着している人が多いため、男性が育児をするなんてみっともないという考えになる人がいます。
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