2019年5月22日 更新

同調圧力が気持ち悪い?日本や海外の同調圧力の実例とその対策

同調圧力の意味や対策、同調圧力をする理由について知りたい方に詳しく解説いたします。日本と海外の例を参考に、学校教育における同町圧力や、女性によくある同町圧力の実例に関しても触れながら、生きづらさや気持ち悪い感覚を抱く方に向けて、分かりやすく分析いたします。

目次

日本の同調圧力について

Arrows Inside Pressure - Free image on Pixabay (285156)

同調圧力というのは、日本では学校でも職場でもあります。特に、日本ではその圧力は強く働く傾向があります。これは、日本が島国であり、異質なものや、外部からの新しいものを警戒する歴史があったこととも関係しています。狭い国の中では、団結力が非常に大切でした。

その結果、保守的な思考が共有されるようになり、やがてみんなと同じことが安全で安心で良い事だという流れができました。今回は、いかに身近に同調圧力があるか?海外との比較など、様々な視点から分析していきます。

意思決定を行う際多数意見を尊重する様

Hands Personal Human - Free photo on Pixabay (285155)

学校でもよく多数決を行なう機会があります。しかし、ここでも同調圧力が作用します。挙手で多数決をとる際、みんなが手を挙げたものに釣られて、他の人もあとから手を挙げることを非常に多く見受けられます。その方が無難で安全だと感じるのです。

多数派に合わせることで、その理由を述べる必要もなくなります。これは、会議においても同じです。みんなと同じであれば、問題ないと感じるのです。何かを問われることもなくなります。出る杭は打たれると言いますが、特殊な意見の持ち主は、注目されます。

多数派に合わせておけば、注目されることも非難されることもありません。日本人は避難や批判されることを恐れます。同調しない人に対して「空気が読めない人」というレッテルを貼り、いじめの対象とすることすらあります。

少数意見者に対して異端児扱いする様子

Stress Pressure Anxiety - Free image on Pixabay (285154)

何事も少数というのは珍しいという見方があります。良い意味では希少価値、悪い意味では異端児という見方ができ、多数派を重んじる保守的な社会では、変わり者として異端児扱いされます。多数決でも、誰も挙手していないものに、自分だけ挙手するには、勇気が必要です。

それは、なぜ手を挙げたのか不思議そうに見られてしまい、変わり者であったり、その理由を問われ、間違った考えを指摘されるかのうようなリスクを感じてしまうからです。多くの人は、この雰囲気に屈してしまいます。言い換えると、「無言の圧力」とも言えます。

少数意見者に対して「恥」という概念を植え付ける行為

Head Human Half Profile - Free image on Pixabay (285153)

自分一人だけ周りと違うことをすると、間違っているという印象を与えます。同調することは、間違いを避けたい心理でもあるのです。保守的な日本人にとって、失敗は恥ずかしい物で、できれば失敗したくないという風潮が根強くあります。ゆえにチャレンジする人も少ないのです。

失敗は、頭が悪い人の行為と見られる可能性があるため、恥をかいてしまうので、笑いものになりたくない心理も作用し、同調することを選択するのです。

少数意見者=迷惑という印象操作

Books Woman Girl - Free photo on Pixabay (285152)

少数意見が出ると、会議がスムーズに進行しません。早く終わらせたい人にとっては、長引かせる可能性がある少数意見を出す事は、迷惑とも思われがちです。このように、少数意見は、基本的にはネガティブ要因のイメージが強く、よほど周囲が驚くような優れたものでないと、受け入れられません。

それにも関わらず、少数意見を出す人は、自意識過剰、自信過剰などと思われる可能性すらあります。勇気があるとは思われないのです。「暗黙のルール=同調」を破る人とも言えるでしょう。

日本で見られる同調圧力例

Bullying Child Finger - Free photo on Pixabay (285150)

ここでは、保守的な日本でよくみられる同調圧力の事例についてご紹介いたします。無意識に同調圧力をかけてしまう側になっていたり、同調圧力に合わせるような行為をとっていることが多々あります。特に、みんなと一緒が安全という思考のもとに行われる判断が、まさにそれです。

協調性という言葉で言い換えることもよくあります。同調しない人は、協調性がないと思われるのです。敬遠されてしまったりすることもありますし、同調してもらうことで安心することもあります。同調してほしい雰囲気を前面に出す人もいます。

そのような事例が、具体的にどういう場面で生じているか見ていきましょう。

結婚しなければならないという価値観

Hustle And Bustle Woman Face - Free image on Pixabay (285149)

結婚できないことを恥ずかしいと思う風潮があります。結婚できないことは、何か本人に問題があり、恥ずべきことだと考える風潮です。実際、子供がいつまでも結婚しないと、親が近所の人の目を気にして、そのことを隠そうとしたり、恥ずべきことだと考える場合もあります。

また、結婚できないことを自身も悩んでおり、引きこもってしまう場合や、自信をなくしてしまう方もいらっしゃいます。これは、古くからの伝統を無意識に踏襲し、その流れからはみ出ることを恐れているとも言えます。人の願望は、過去の風潮や習慣によってつくられているのです。

LGBT・障害者への差別

Discrimination Racism People Of - Free photo on Pixabay (285219)

少数派に対して、理解を示さない人が主に同調圧力を働きかけます。それは、相手が障碍者であったり、LGBTに対しても同様です。LGBTとは、レズビアン=女性同性愛者と、ゲイ=男性同性愛者、バイセクシュアル=両性愛者、トランスジェンダー=性別越境者の頭文字をとった単語です。

セクシュアル・マイノリティ=性的少数者の総称であり、少数というだけあって、変わり者扱いされてしまいます。差別的な目で見られがちなのです。最近では、差別と区別という見方が多少広まっていますが、依然として、まだ差別する人が多く存在します。

馬鹿にしたり、笑いものにしたり、可愛そうな人と思ったり、変人扱いしてしまう人が存在します。価値観の多様化が進んでいますが、日本という国は、まだ保守的な傾向が強いため、少数派の人が住みづらい国ともいえるでしょう。

非正規雇用への不安思想

Smiley Emoticon Anger - Free photo on Pixabay (285220)

これまで長らく日本は終身雇用や安定を求め公務員や大手企業に勤めることを理想の進路として掲げていました。大学入学もそのためのものとして捉えており、そのための学歴社会であるとも言われてきました。ニートやフリーターという肩書をつけることで、無職という言葉を避けてきました。

親も、子供がフリーターやニートと聞くと、不安で仕方がないという人が多く存在します。現在では働き方というのも変わってきており、転職も当たり前となってきましたが、親の世代としては、かつての多数派である意見を根強く持っているため、非正規雇用に対して不安を煽りがちです。

将来の不安を常に指摘してくる終身雇用世代の人に対して、今や大企業ですら安心できないことを理解してもらうには、それなりの労力が必要なのです。

ピアス・タトゥーなどへの偏見

Lips Women Makeup - Free photo on Pixabay (285218)

ピアスやタトゥーに対する偏見もいまだにあります。親からもらった体に穴をあけたりする事に対するネガティブイメージや、タトゥーに対する刺青のような偏見もあります。特にタトゥーに対しては、まだファッションという感覚が弱いため、同調圧力からはみ出たヤンキーや個性的な近寄りがたい人として見られます。

怖いというイメージを持つ人もいます。このように、同調圧力と偏見は表裏一体なのです。

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