2019年5月27日 更新

閉鎖的なのは日本人の国民性?閉鎖的な田舎や地方が生み出す弊害も

日本は地理的な特性もあり、保守的で閉鎖的だと言われています。閉鎖的な日本人の国民性について知りたい方に向けて、ムラ社会のコミュニティ意識をもとに、閉鎖的な地方の田舎が生み出すメリットとデメリット、そして脱出法までをわかりやすく解説いたします。

閉鎖的な日本人の国民性

Landscape Valley Mist - Free photo on Pixabay (311116)

日本人の国民性として、よく例にあげられるものとして、「閉鎖的」という言葉があります。保守的とも言えます。これは、島国という地理的な属性も影響しています。生き残るためにかつては必要だった性質でもあり、現代ではデメリットも分かってきています。

メリットとデメリットを理解し、代表される閉鎖的なコミュニティとしての「田舎」を例に、デメリットからいかに脱出するかまでを、わかりやすく、詳しく解説していきます。

日本の閉鎖的なコミュニティ意識

Zen Garden Meditation - Free photo on Pixabay (311129)

日本の田舎には、閉鎖的なコミュニティ意識が根強くあります。閉鎖的とは、開放的と真逆ということです。村社会ともいえます。ご近所さん同士でほとんどが顔見知りであり、だれに子供が生まれたなど、個人情報が共有され、連携や協力などのつながりが強い一方、悪い噂もすぐ広まり、よそ者に対して排他的です。

このような根本の共通した意識が閉鎖的なコミュニティには存在しています。伝統があると、それをなんとか守ろうとしていますが、若者が離れてしまう事で、後継ぎがいないために廃れていくものもあります。一部で、開放的な改革を行ない、生き残るために変わろうとする地域もあります。

改革をする場合も、反対意見がありますが、賛成意見を出した人同士では、かなり密に連携を取ります。その点で、政治と癒着する場合もあります。長所と短所が共存しているのが分かりますが、現代では閉鎖的なデメリットが強く出ているのが現状です。

ムラ社会の歴史

Countryside Tree Landscape - Free photo on Pixabay (311117)

ムラ社会は、集落のあった時代から存在します。集落をもとにして形成され、権力をもった有力者をトップとした上下関係のある序列構造を持ちます。そして、昔からの伝統や、ルール、しきたりを保った排他的な社会となります。ムラ社会のしきたりを破った人に対しては、村八分といった排斥、いじめがなされます。

その行為に関しては、ある時期からは問題となり、法的にも制裁が科せられるようになりました。。これらのような構造と似た構造を持っている閉鎖的な組織や社会のことも、「ムラ社会・村社会」と呼ばれます。

義理と人情、出る杭は打たれる、事なかれ主義といった特徴もあります。

閉鎖的なのは日本の国民性

Forest Trees Woods - Free photo on Pixabay (311119)

閉鎖的ということは、保守的という意味でもあります。保守的なのは、日本の国民性であると言われています。これは、島国ゆえに、海があるため、外国を攻めるよりも、外部からの侵略に対する守りを強化する必要がありました。そのため改革的な思考は、失敗する可能性があるため、閉鎖的な守りに入ったのです。

伝統を守り、できる限りルール化し、しきたりを作ることで、秩序を維持しようとしました。情報を共有する事で、犯罪を抑止したり、連携を強化することができました。もちろん、それが裏目に出て、異端児とみなされたものは、ひどい仕打ちをされてきたのも事実です。

そのため、みんなに合わせるという現状維持が安全ということになり、見慣れた近隣の仲間同士で自治権を握り、各集落ごとに閉鎖的なしきたりができあがったのです。

閉鎖的な日本の田舎の特徴

Log Cabin Barn - Free photo on Pixabay (311120)

では、閉鎖的な集落、ムラ社会としての代表として、田舎の特徴について解説いたします。現代の流れを踏まえ、ご紹介する特徴は、基本的にデメリットとなる特徴がメインになります。

まずは、どのようなものなのか、理解するところから入りましょう。

いじめがある

Barn Lightning Bolt - Free photo on Pixabay (311121)

いじめというのは、大人の社会でもともとあったものです。それが子供の生活に進出してきただけです。閉鎖的な社会といじめは密接につながっています。現代では問題視されてますが、しきたりを守らない人をいじめるのは、ムラ社会を維持する為の正義でもあったのです。

最近では、このようなルールにうんざりして、外部からの移入者や、流行に敏感な若者が流出し始めているのが人口減として問題になっています。いじめが陰湿になり、問題になっている中、大人の社会でもこのようなことをしていては、人が出ていくのも当然のことと言えます。

村八分になったりする

Man Fishermen Nature - Free photo on Pixabay (311131)

村八分とは何かについて、詳しく説明いたします。村八分とは、その地域生活における10の行為の中で、「葬式と火事の消火活動」という2つの行為(二分)以外の八分の行為に関して、一切を断たれるということを意味します。二分に関しては、放っておくと、周囲に迷惑がかかります。

そのため、二分については仕方ないですが、残り八分は成人式や結婚式、出産、病気した際の世話、新築や改築の手伝い、水害時の世話、年忌法要や、旅行などがあてはまります。生活で必要になる儀礼や世話などで、全く協力を得られず、排斥されいじめにあうのが村八分ということです。

これらは現代でも問題となり、事件になったりしています。裁判になることもありますが、依然として残っており、偏見はよくありませんが、まだ残っている地域もあるのが現状ですので、注意が必要です。長い目で見ると、衰退していくことが問題とされています。

個人情報がすぐに流出する

Knowledge Book Library - Free photo on Pixabay (311138)

基本的に誰か1人に個人情報を話したら、あっという間に村全体に広まります。ムラ社会の人々は陰口を好むため、悪い情報もあっという間です。共有する意識が強く、プライベートやプライバシーといった概念がそもそもないレベルです。事なかれ主義が多く、噂話も勝手に広がります。

とくに、噂話に対しては、真実かどうかを確認し、追求しようとするよりも、聞いた噂をそのまま既成事実にしようとする傾向があり、まちがった噂でも、それが真実として広がり、伝言ゲームのように、曲解されて広まる事も多く、それが原因でいじめにあう事もあります。

このように考えると、保守的ゆえに、思考停止しており、客観性はなく、自由と平等とは真逆ともいえるでしょう。古い価値観とも言えますし、良い意味での伝統を守る事とは全く異なるものです。

よそ者を受け入れない体質

Architecture Fachwerkhäuser Night - Free photo on Pixabay (311132)

よそ者に対しては、洗礼のようなものもあり、基本的には警戒されます。受け入れてもらうには、もともと血のつながりや関係がある人であったり、誰かの子供であるとか、何かしらの関係やコネのようなものがなければいけません。基本的によそ者は、秩序を乱す思想を持っている可能性があるとして危険視ということです。

宗教としてキリスト教が入ってきた時のような、異端児扱いされることが非常に多く、受け入れられるには、誰もがそれによって救われたなど、全員から支持されるような出来事がなければ、悪い噂を立てられて終わってしまいます。目新しいものは危険だという本能が働いているとも五言えるでしょう。

これは、昔の時代では、ある意味必要なものでした。気を抜くと、ムラが全滅してしまう思想の持ち主の可能性もあり、秩序を乱されることは、滅亡へとつながると考えてしまうのも無理がありません。外来種の侵入により農作物が全滅してしまうイメージに近い傾向があります。

すぐに悪い噂がたつ

Africa Children Village - Free photo on Pixabay (311134)

常に新しいものや、危険性があるものに対して疑心暗鬼とも言えます。そのため、基本的に、何か予想外のことがあると、悪く捉える習性があるのです。最悪の状態を想定し、それを噂として広め、確かめもせず噂が事実として広まってしまうのです。

これは、危険を速く回避するための手段ともいえるでしょう。疑わしきは罰するという感覚で、危険な領域に達する前に芽をつんでおくというリスク回避策をとるのです。結果として、えん罪のようなことになってしまい、理不尽な目に合う人もたくさんいました。

事件になるものがもみ消されたりもしてきたので、弱いものが、寄ってたかったリンチ状態になり、黙り込むしかない状況になるのです。今でこそかなり減りましたが、問題は未だに残っています。

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