2019年6月11日 更新

カスタマーハラスメントの定義と対策法!被害事例と厚生労働省の対策も

カスタマーハラスメントという言葉を知っていますか?客という立場を利用した、従業員に対するハラスメント行為です。近年テレビなどでも話題になってきたこの行為に対して厚生労働省が動きました。そんなカスハラの対策や定義について紹介します。

土下座動画をSNSにUP

Marguerite Daisy Flower - Free photo on Pixabay (377165)

2014年に茨木市のコンビニで怒起こった、通称:コンビニ土下座強要事件を知っていますか?ペットボトルに水を入れる様要求した客が、店員に断られたことに腹を立ててペットボトルを投げつけたり、謝罪を要求した事件です。

この客は一度退店しますが、何度もこのコンビニを訪れ謝罪を要求しその謝罪の様子を動画で撮影していました。謝罪させるだけでは飽き足らず、たばこや金銭を恐喝するといった行為も行っています。店員とオーナーが土下座させられる姿がSNSにUPされ、それが炎上しこの行為が明るみに出ることとなりました。

同じ内容の電話を何度もされる

Soap Bubble Color Colorful - Free photo on Pixabay (377166)

街中のとあるケーキ屋に嘘のクレームを入れて、商品の代金や代替品を脅し取っていた女性がいました。しかもこの女性、被害にあったこの店だけでなく全国の洋菓子店やパン店3200店に、合計で1万2000回ものクレーム電話を入れていたというのだから驚きです。

その後女性は商品や代金を脅し取ったことで逮捕されるのですが、商品がもらえるまで何回も同じお店に電話したり、1度成功したお店は成功しやすいからと何度もクレームをつけていたというのです。

ホテル代を払ってもらえない

Landscape Lake Sunset - Free photo on Pixabay (377167)

とあるホテルで一番リーズナブルな部屋の予約をした男性は部屋が思ったよりも狭かったので部屋の更換を要求しました。部屋が空いていれば差額を払ってもらい部屋の更換に応じることが出来ますがその日はあいにく他の部屋は満室だったためそれを伝えると男性は大激怒してきます。

どうにかしろと詰め寄られたフロントマンは他のホテルを案内したところ、ホテルの費用を払わないどころか、他のホテルまで行くタクシー代と宿泊費を要求してきました。挙句の果てにインターネットンにホテルの悪口を書いていたという、なんとも救いようのない男性がいました。

無理な返品を要求される

Beaded Colour Pencils Underwater - Free photo on Pixabay (377168)

衣料品のチェーン店しまむらで、子供を連れた主婦が使用済みの洋服の返品を求めてくるといった事例があります。もちろん、使用済みの洋服の返品ができるはずもなく店員さんは謝罪をしましたが謝罪で満足することなくその主婦は、交通費を出すように店員を脅迫しました。

そんな理不尽な要求をのめるはずもなく、交通費の支払いも断られた主婦は激怒して店員に土下座を要求します。店員が土下座をするとその写真をTwitterに投稿しました。店が警察に被害届を出したことから刑事事件となり、主婦は逮捕されるという結末を迎えています。

カスタマーハラスメントが増えた理由

Texture Abstract Structure - Free image on Pixabay (377169)

カスタマーハラスメントが認識されるようになって、街中でもそれはカスハラだろうと思うような場面に遭遇する人も増えました。事例のようなカスタマーハラスメントを行っている現場を目撃したことがある、という人は8割弱存在し、以前に増して迷惑行為が増えていると感じる人も増加しています

そんなカスタマーハラスメントですが、なぜ増加しているのでしょうか。存在していたけれどそれが明るみに出ていなかっただけなのでしょうか?その原因をいくつか紹介いたします。

サービスが向上したから

Triangles Polygon Color - Free vector graphic on Pixabay (377170)

お客様ファーストといった過剰なサービスが普及してきていることが、カスタマーハラスメントが増えた原因と言われています。企業は他者のライバル企業に負けないように、A社がこれだけのサービスをするなら弊社はそれ以上のサービスをする。というサービス力の底上げで利益を生んできました。

そのため、過剰なサービスを受けることが当たり前という感覚のお客さんが産まれてしまったのです。それが一般的だという認識の人が、他者のサービスを受けると至らなさを感じクレームを入れるようになりました。

企業ごとに違うサービスの提供のせい

Nature Forest Trees - Free photo on Pixabay (377171)

サービス向上したことが原因というところでも伝えましたが、企業間のサービスの室には差があります。その結果カスタマーハラスメントが生じるようになり増しや。企業によるサービスレベルには差があるのは当たり前です。理念も資本も違うのですから。

しかし質の高いサービスが一般化し、一部分のお客さんの中で一般的だと感じてしまった場合、低いサービスレベルのお店はクレームを受けることになってしまいます。店舗間のサービスレベルには差があること受け入れられない人たちが、モンスターとして誕生してしまうのです。

SNSの普及

Fall Leaves Water Nature - Free photo on Pixabay (377172)

カスタマーハラスメントが増えた原因にインターネットやSNSなどの普及により、様々な考えを持った人の情報を、簡単に多くの人が得られるようになった背景があります。SNSには楽しかったという報告から誰かを乏しめるような内容までたくさんの情報があふれています。

その中に、「クレームをつけたら商品代がタダになった」といったクレーマーの投稿があり、それを悪用したりする人が誕生しました。その結果、真偽のほどが定かではないクレームが横行し、カスタマーハラスメントが増えていったのです。

国民のストレスが増えたから

Tree Fall Colors - Free photo on Pixabay (377173)

日本は現在ストレス社会と言われるくらい、ストレスが蔓延しています。そのストレスの蔓延がカスタマーハラスメントの原因となります。抑圧されたストレスを発散しようと、立場の弱い従業員にターゲットを絞り自分のストレスを発散させています。

意図的に従業員に難癖をつけてストレスを発散している人もいる一方で、自分がストレスを感じているために、従業員の何気ない態度や不明確な態度にストレスが爆発してしまいクレーマーとなってしまう人もいるなど、日本全体の問題となってきています。

従業員の人手不足

Milky Way Universe Person - Free photo on Pixabay (377174)

店舗による従業員の人手不足や、従業員間の能力の差に違いがあることもカスタマーハラスメントの原因になっています。特に、人手不足により外国人労働者を雇うことにより、「日本語の細かいニュアンスが伝わらなくて困る」「日本の文化を理解できていない」と言った意見から、不満をもってしまいクレームに発展するケースがあります。

日本人相手となら伝わったのに時間がかかってしまったのは相手が外国人なせいだ。なんで外国人を雇っているんだ。といった風なカスタマーハラスメントが近年増加してきています。

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