2019年3月24日 更新

同調してしまう心理とは?日本に潜在する同調圧力を心理学で読み解く

日本では自分とは違う意見であっても、周りの空気を読んで多数派に同調してしまうことが多いと言われています。また、そのように多数意見に合わせるような暗黙の強制を同調圧力と言います。同調の意味や同調してしまう心理について、心理学の観点から読み解いていきましょう。

目次

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会議や集会などの場では、どういう流れで意見がまとめられていくのかということも重要なポイントとなります。みんなと違った意見を出しにくい雰囲気では、多数派の意見に同調せざるを得ないことにもなります。

そういった事態を防ぐために、自分自身が議論をする場での進行役となり、少数の意見でも屈託なく述べられる自由な雰囲気を作るということも一つの方法です。
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進行役を買って出るということ自体が目立ってしまうことの一歩ともなってしまいますが、そこを打破することが同調圧力に屈しない最初の一歩でもあるのです。

多数派の意見の疑問点や矛盾点について質問する

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多数派の意見というのは、一見正しい意見だと思ってしまいますが、実際は多数派に賛成している人の中でも、なぜそういう意見なのかということをきちんと理解していない人もいます。

みんなが言うから正しいのだろうという漠然とした認識の人々が賛同して、多数派となっている可能性があります。その場合には、なぜそれが正しいのかということを質問していくと良いでしょう。
Question Mark Pile - Free image on Pixabay (120968)

きちんとした根拠や理論に基づいていない意見の場合、どこか矛盾していたり論拠が弱いところがあるものです。そのような矛盾に対して疑問をぶつけていくことで、その主張が本当に正しいのかという疑問がみんなの中に生まれてくる可能性があります。

多数派の意見の矛盾点をついていくことで、そこに賛同することが果たして正解なのか、ということを個人個人に気づかせるきっかけとなるのです。

少数派の意見を持つ人同士で結託する

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多数派に対して、違う意見を持つ人が何人かいる場合、同調圧力に屈しないように少数派で結託するという方法もあります。

多数派に同調を強制するような嫌がらせや攻撃があった場合でも、自分一人ではないという意識があれば、それを跳ね除けるための心理的な拠り所となるでしょう。
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ただし、気を付けなければいけないのは、少数意見同士の中でも同じような同調意識が生まれないようにすることです。結託すること自体に暗黙の同調を求めてしまったら、多数派の同調圧力と同じになってしまいます。

あくまでも、多数派の圧力に屈しないためにお互いを励まし合うというスタンスでいることが大切です。

根拠や信念のない同調はやめた方が良い!

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以上、同調や同調圧力について解説してきました。日本には古来から和を重んじる文化があり、人間関係の中で秩序を保つために他人の意見に同調する傾向が高いことが分かりました。

確かに、職場や学校などで、常に人と違う行動をしたり敢えて違う意見をぶつけることは、集団の中での人間関係に影響を与えたり、関係性を悪化させてしまうこともあるでしょう。
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しかし、単に他の人がそう言ってるから、みんなが言うことは正しいだろうから、などという根拠のない理由で安易に他人に同調することはおすすめしません。

みんなと同じであることに安心するかもしれませんが、その結果、それがいじめの原因や間違った集団心理になってしまうことにもなりかねないからです。

流行のファッションをしたり、好きなアイドルと同じ髪形にしたり、という害のないものなら良いですが、政治的な活動やメディアの報道による情報操作などに利用されてしまうこともあるでしょう。
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人の意見と違っていても、決してそれは間違ったことではありません。自分の意見を正しく主張できるよう、納得のいく根拠を準備しつつ、自由に意見を交わせるようになることが大切です。

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