2019年7月10日 更新

セルフコンパッションを鍛えるべき理由と鍛える方法!驚きの効果とは

ネガティブ思考を無理にポジティブ思考に変えようとして疲れてしまう人が多い為、近年では、セルフコンパッションが注目されています。自分への思いやりを意味するセルフコンパッションの鍛え方の方法や、専門的な短縮版セルフコンパッション尺度も分かりやすく解説します。

では、上述した3つの項目をもつセルフコンパッションの概念ですが、それは一体どのようにすれば鍛える事ができるのでしょうか?ここでは、その鍛え方と方法について、具体的に解説していきます。急にすべてを変えるのは難しいものですが、1つずつできることから取り組んでいきましょう。

心にゆとりを作る

Fox Sleeping Resting - Free photo on Pixabay (429497)

他者や自分に対するやさしさ、気づきなどは、感情的になっている時ほど困難になりますので、心に余裕やゆとりを持つことが大切です。感情が動いてしまう事は一朝一夕にはできません。そのため、普段から心の余裕を意識する必要があります。

具体的には、もしイライラした場合は、深呼吸して間を空けるなど、「〇〇しよう」とシミュレーションしておくことです。初めの内は、そういったイメージトレーニングをしたり、マイルールなどを条件付けで決めておいても、いざイライラしてしまった時は、忘れてしまうものです。

しかし、その都度なんども振り返り、今度こそ冷静になれるようにしようと継続しておく必要があります。そのうち、徐々に感情的になった際、冷静になり、一呼吸間を空けて心に余裕を持ち、考え直すことができるようになります。つまり、反射的に行動してしまい後悔することも減ってくるのです。

自分を責めないようにする

Girl Sleep Female - Free photo on Pixabay (429498)

自分を変えようと思っても、なかなかすぐには変われません。セルフコンパッションにおける「自分にやさしく」することは、そういった時に自分を無駄に責めないようにすることなのです。責めても傷つくだけで、変わることはありません。むしろ、どうしたらいいかを考える時間に充てる方が効果的です。

そのためには、責めるよりも、人はそういうものだと受け入れる事です。そうすれば、自分にやさしくなり、責める事が減ってきます。自分を責めないやさしさを持つことを意識しましょう。

自分が行った些細なことでも褒める

Polynesia French Tahiti - Free photo on Pixabay (429499)

自分を責めないようにするためにも有効な対策として、自分を褒める方法があります。些細な事でもいいので、ハードルを下げて褒める練習をしましょう。そうすることで、他者に対してもハードルを下げて見る習慣が身に付きます。つまり、自分に優しくする行為が、他者に優しくする行為につながるのです。

逆の見方をしますと、自分にすらやさしくできず、心に余裕がない人が、本当の意味での「他者にやさしく」できないということです。このように、1つのことが連鎖していくため、根本の考え方を変えなければ、派生するものも変える事ができないのです。

考え方や行動を少し変えてみる

Girl Woman Beauty - Free photo on Pixabay (429501)

そして、自身が考え方や行動をすぐには変えれないことを体験することで、他者が欠点を直せない事に対しても寛容になります。では、変わることを諦めればいいのかというと、そうではありません。少しずつ変われば良いのです。そのために、細かいステップに分ける必要があります。

変わる為に、どういったことならできそうかを考え、実行するのです。それでもできなければ、さらにハードルを下げます。実例としては、片づけができない人が、いきなり整頓しようとせず、まずは帰宅したら靴を揃える習慣から身につけようとハードルを下げたことで、片づけ上手になった話があります。

それくらいハードルを下げ、徐々にステップアップすればよいのです。変わりたいと思わなければ、そういった事すらチャレンジできないため、まずは「変わろうと思えた」ことがスタート地点に立てた状態と言えます。その変化を褒めてあげましょう。

成功の想像をしない

Tea Cup Rest - Free photo on Pixabay (429504)

成功のイメージを想像することは、無駄ではありませんが、ただ想像するだけでは、ハードルが高かったり、現実とのギャップに落ち込んでしまいます。ゴールや目標をイメージするのであれば、そこに辿り着くための小さいゴールをきちんと設定する必要があります。

そうすることで、日々、小さなゴールを達成した自分を褒める事ができます。また、進捗具合が分かり、ゴールまでの残りの距離を掴むことができます。ただ夢や理想を持つだけでは、本当に夢で終わってしまい、むしろ落ち込んでしまうリスクがあるので要注意です。

人生を客観的に見る

Lotus Natural Water - Free photo on Pixabay (429506)

ストレスやネガティブな感情に支配されてしまっている時は、本能が理性よりも優位な状態になってしまっています。そのため、視野狭窄に陥ってしまい、客観的に物事を捉える事が一時的にできない状態になるので、目の前の出来事や人生において俯瞰して客観的に見るように意識することが重要になります。

すぐに不動の精神を身につけることは難しいですが、継続が大切ですので、強く意識し続ければ、徐々に客観性を習得することができます。思考の癖さえ変われば、あとは楽になります。そのためにも、いかにネガティブな感情に支配されないようにするかが問題となってきます。

深く物事を考えないようにする

Dawn Tree Dusk - Free photo on Pixabay (429503)

セルフコンパッションにおいて、考える必要があるのは、先述した3つの構成要素である、「①自分に優しく②共通の人間性③マインドフルネス(気づき)」のみです。これを一言で表すと、「完璧な人はいないと気づく事で自分に優しくなろう」ということです。

つまり、慣れてくれば、かなりシンプルな思考とも言えます。自分を責めてしまうときは、考え過ぎて自分で自分自身を追い詰めてしまっている傾向があります。深く考え過ぎないようにすることが重要なのです。3つの要素を意識して思考する習慣だけを、まずは身につけましょう。

【短縮版】セルフコンパッション尺度とは

Woman Umbrella Floating - Free photo on Pixabay (429488)

クリスティン・ネフ博士のセルフコンパッション尺度(SCS=Self-Compassion Sscale)というものがあり、日本語版もあるのですが、これはどういうものかと言いますと、「①自分へのやさしさ②自己批判③共通の人間性④孤独感⑤マインドフルネス⑥過剰同一化という6つの項目でできた診断テストのようなものです。

これらの6つの項目は、セルフコンパッションの中核を成しており、①と②、③と④、⑤と⑥はセットで相反する項目となっています。例えば、自分への優しさの反対は自己批判です。どの項目の回答の値が大きいかで、いかにセルフコンパッション能力が高いかが分かるのです。

質問内容は「感情的な苦痛を感じた際,自分自身にやさしくできるか?」など、各項目ごとに4~5つ用意されており、それぞれに5択で選択し解答します。セルフコンパッションが高まると,幸福感が高くなる可能性を示しますが、各国で翻訳されており、結果には国ごとの文化による差が生じる事が分かったのです。
Meditation Buddhism Monk - Free photo on Pixabay (445360)

例えば、儒教文化を持つ国よりも、タイのようなほぼ仏教徒であり慈悲のマインドフルネスな教えが普及している国の方が、良い結果だったのです。アメリカは,「苦しい時に上唇を噛みしめて耐えて頑張る」というアングロサクソン特有の伝統を持つため、タイよりも少し低い点数でした。

日本は、非常に点数が低く、仏教的思想の影響も少ない方なので、自己批判が自己改善につながるなど、自己卑下を肯定的に捉えてしまう傾向が台湾と同様にあったため、自尊心が低く、セルフコンパッションも台湾と同じくらいの低さでした。このことから、日本と台湾は儒教的思想の影響が強いと言えます。

実際に「セルフコンパッション尺度 日本語 短縮」と検索する事で、その論文がPDFファイルで見れるようになっており、その中に、短縮版の質問と選択肢を見る事ができるので、実際にやってみるのもよいでしょう。これは、自己分析の一環であり、マインドフルネスの「気づき」を得るための1つの手段とも言えます。

セルフコンパッションを行うと良い人の特徴

Girl Sadness Loneliness - Free photo on Pixabay (429467)

セルフコンパッションを行なうと良い人というのは、シンプルに考えれば、3つの構成要素を満たしていない人です。つまり、「①自分に厳しい人②完璧を求めてしまう人③感情的になり気づきが弱い人」です。

ここでは、その3つの点に絞って、さらに具体的に当てはまる特性をご紹介いたします。1つでも当てはまる人がいれば、セルフコンパッションを身につけることで、ストレスを軽減できるようになるでしょう。

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