2019年9月6日 更新

アヨツィナパの43人とは?イグアラ市学生集団失踪事件の発端とその後も

メキシコである日突然、普通の学生6人が殺害され43人が集団失踪するという意味のわからない事件が起きたのですが、その犯人が...なんと!この43人は「アヨツィナパの43人」と呼ばれ「イグアラ市学生集団失踪事件」とも呼ばれ、今でも捜索されてています。

目次

学校の農業用機材の倉庫の脇には、タイヤもガラスもない無残な姿のトラックが放置されっぱなしにされ、学校側は「我々は政府から援助を得ておらず資金が足りず、しばしばトラックを強奪して、学生たちの生活の足しにする」ということでした。

学生たちは、正々堂々と学校の制服のポロシャツ着用のまま気にせずバスの乗っ取りやガソリンの拝借を行います。運転手たちは、わざわざ命がけで抵抗せず「強奪された」と警察に届けるのがルールになっています。

多くの左翼活動家を輩出

Book Open Pages Heart - Free photo on Pixabay (590098)

小ぢんまりとした構内の建物の壁には、過激な社会運動家を輩出した左翼系大学らしく、校内いたるところの壁に『チェ・ゲバラ』をはじめとする、国内外問わず世界の革命家の肖像が描かれており、校庭には43人の失踪学生たちを描いた垂れ幕が掲げられています。

倉庫の裏には、古びたコーラ瓶の火炎瓶が積み上げられてあり「我々は武器は一切備えておらず、警察などがから襲撃されたときのために用意してある」という武器は持たないが物騒な構えの学校です。

イグアラ市学生集団失踪事件の発端

Skull Day Of The Dead Death - Free vector graphic on Pixabay (590102)

イグアラ市学生集団失踪事件の発端については、今でも謎のままにされていることが多いです。たしかに目的があり、首謀者がいた事はわかっていますが、意図的なのか偶然なのかわからないように巧妙に複雑に絡まれているので、ふわっと隠されているものが確認しにくいのです。

ですが、目的や首謀者が一つではないことはたしかにわかってきているようです。本物の「悪党」は、偽物のわかりやすい「悪党」に隠れて行動し、偽物がいらなくなればポイと捨てるのでしょう。

メキシコ南部のイグアラ市で身元不明の遺体が発見される

Zombie Death Dead Day Of The - Free photo on Pixabay (590101)

メキシコ州検事総長は「メキシコ南部ゲレロ州イグアラ市の北西郊外で、大量の身元不明遺体が発見された」と述べ、地元および州の警察は、道路への入り口を封鎖しました。武装した警備員が立ち、州の検察官が現場を訪れましたが、確認した当局のみが調べました。

メキシコ州検事総長のスポークスマンが「数時間で遺体の死因と数を決定する」と述べ、イグアラ市学生集団失踪事件で「6人が死亡し、警察が生徒の一部を連れ去った」と写真が示していると述べました。

「イグアラ市学生集団失踪事件で2人の学生を殺した」と非難された22人の警官は逮捕されていました。

どの遺体も身元特定が難しい程損傷していた

Skeletons Funny Hear No Evil Speak - Free photo on Pixabay (590114)

メキシコ南部ゲレロ州イグアラ市の北西郊外で発見された遺体は、骨しか残らないほどに焼かれており、身元確認も難しい状況でした。メキシコ全土では、ここ数年でも数か月でも多くの身元不明の遺体が発見され、2007年から約10万人が殺しされ埋められていました。

6人の銃乱射事件で3人の兵士が殺人罪で告発され、22人のギャングのメンバーが殺害され、国境に接するメキシコ州の南端のトラトラヤでは8人の兵士のグループの一部が殺害されていたりしました。

2014年9月に失踪した学生ではないかと話題となる

Skull Head Bone - Free photo on Pixabay (590116)

メキシコ南部ゲレロ州イグアラ市の北西郊外で発見された遺体は「9月末から行方不明となっている43人の学生のものではないのか」と言う疑惑が持ち上がりました。

学生たちは学校の助成金を巡るデモのための募金活動をたびたびしており、 9月26日、イグアラ市で学生と警察の間に起こった衝突で、6人が死亡し57名の学生が行方不明になっていました。

13人の学生が無事発見されましたが、43人の学生は行方不明のままで、そこから大量の遺体発見に至ったのです。

イグアラ市学生集団失踪事件の詳細

Day Of The Dead Skeleton Guitar - Free vector graphic on Pixabay (590119)

2014年9月26日夜、メキシコ南西部ゲレロ州の北部のある商業都市『イグアラ市』で事件は起きました。ゲレロ州のアヨツィナパ教員養成大学の学生らが、メキシコシティで行われる集会でデモに参加するため、イグアラ市のバス会社からバスを借り大学の寮に戻るところでした。

ゲレロ州の教員養成大学は、伝統的に「貧しい農村部出身の若者を積極的に入学させる」という方針で、多くの左翼活動家を輩出してきていた学校でした。大学生たちはバス会社の了解を得て運転手付きでバスを無賃で借りるという伝統を持ち、複数のバスを借りていたのです。

2014年9月26日イベントに参加するため学生がバスに乗る

Vw Bus Bully Volkswagen - Free photo on Pixabay (590122)

2014年9月26日の夕方から、メキシコのゲレロ州イグアラ市で、ホセ・ルイス・アルバカ市長夫人マリア・デ・ロス・アンヘレス・ピネダ主催の慈善団体の集会とパーティーが行われることになっており、ゲレロ州のアヨツィナパ教員養成大学生らが妨害を企図していたとされていました。

イグアラ市から、州都のチルパンシンゴ市までバスで約1時間半。そこからさらに、バスで約30分のティクストラ市という大きな街のすぐ手前に『アヨツィナパ教員養成大学』があります。

アヨツィナパ教員養成大学生たちは、イグアラ市で行われるこのイベントに参加するため、バス会社の許可を得て無償で借り受けた数台のバスに乗り込みました。

突然バスの前後をパトカーに挟まれ銃撃される

Hand Pistol Weapon - Free photo on Pixabay (590127)

アヨツィナパ教員養成大学生たちは、中央広場の脇に市庁舎からほんの数ブロックの、中心街から細い道を抜けて幹線道路に出たところの角で、警察の腐敗に抗議するデモに参加するためと、市長夫人の主催する慈善団体の集会を妨害しようとしていました。

21時30分、イグアラ市警察が、3台のバスに乗って移動中のアヨツィナパ教員養成大学生らに向かって銃撃を始めました。この最初の銃撃について学生達が抗議の記者会見を行っていた時、警察および見知らぬ複数の人物により突発的に2回目の銃撃を受けました。

学生たちは近くの民家に助けを求める

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アヨツィナパ教員養成大学生は、みんな貧しい農村の若者で、学校の職員も学生もかなり左よりで、覆面をしたり投石用の石を持っていたりしたようですが、突然警察と見知らぬ複数の人物から突発的に2回目の銃撃を受け、驚いた学生たちはバスに乗り帰途につこうと走り出しました。

ところが突然、バスはパトカーに止められ、再びいきなり銃撃を受けました。1人の学生が頭を撃たれ倒れますが銃撃はやまず、やがて学生はバスから強制的に降ろされ、43人がパトカーにのせられ連行されました。

銃撃によりサッカー選手などの民間人も死亡した

Children Splash Asia - Free photo on Pixabay (590133)

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