2019年9月11日 更新

久留米看護師連続保険金殺人事件の概要とその後!犯人達の人物像も

看護師という人を救う立場にあった女性たちが、殺人を繰り返した久留米看護師連続保険金殺人事件。この事件の犯人は、普通に暮らしていた4人の女性たちです。この記事では、女性たちが事件を起こしたわけと、その後どういった末路をたどったのか、詳細にご紹介していきます。

目次

召使のように扱い自尊心を奪う

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自分が正しいという思い、自分の考え方を尊重するべきという自尊心があれば、誰もマインドコントロールされません。マインドコントロールとは、本来コントロールするべき自分自身を放棄し、他者に依存することで成立します。

つまり、マインドコントロールを成立させるためには、相手の自尊心を奪い、自分に依存させる必要があるのです。自尊心を奪う方法としては、相手の尊厳を無視した扱いをする、相手の人間性を否定する発言を多用するなどの方法があります。
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どちらも、長期間行われると不快になり、その場から逃げ出そうとしますが、逃げだす能力を奪ったり、逃げたいという欲求を抱けないほどに自尊心を奪うことによって防ぐことができるのです。

共同生活、召使のような扱い、過去の過ちへの批判など、吉田純子が共犯者3人に行っていた日常生活は、自尊心を奪いマインドコントロールしやすい生活そのものだったと言えるでしょう。

久留米看護師連続保険金殺人事件の裁判とその後

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久留米看護師連続保険金殺人事件では、吉田純子と他共犯3人の特殊な関係性も注目されます。また、金銭目的で殺人行為を行い、4人とも看護師という職業であったことから、世間へ与えた衝撃が大きく、厳罰を望む声もありました。

しかし、前項でご紹介したように、マインドコントロールされていた等の理由から、他共犯者の情状酌量も検討されたのです。それではここから、久留米看護師連続保険金殺人事件で逮捕された4人の女性の判決と、裁判の様子について、ご紹介していきましょう。

多くの罪で起訴される

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吉田純子や他共犯3人は、多くの罪で起訴されました。夫たちの殺害及び保険金詐欺はもちろん、同僚看護師への詐欺罪、殺し損ねた石井ヒト美の実母への強盗殺人未遂罪など、多くの罪で起訴されます。

吉田純子は、他にも住居侵入罪や、自首を試みた石井ヒト美への脅迫罪でも起訴されることとなりました。このように多数の罪で起訴されたため、裁判は長期化します。2002年に逮捕されてから、2010年最高裁で判決が確定するまで、約8年間も裁判で争われることとなりました。

吉田純子に死刑判決が下る

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2004年8月2日、福岡地裁は、検察側の求刑通り吉田純子に死刑判決を下しました。理由は、金という私利私欲以外の何物でもない事柄を理由に殺人行為を行い、またその行為を他者にも強要し、自らの欲望を達成させようとした身勝手な犯罪行為だったからです。

吉田純子は、裁判でしきりに犯罪行為について懺悔する発言を行っていましたが、一方で久留米看護師連続保険金殺人事件やその他の詐欺行為で自分が主犯格という認識は、間違いだという主張を変えることはありませんでした。

反省した様子を見せるも「自著を出したい」

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吉田純子は裁判で、「被害者の事を日々思っている」「後悔している」と度々口にします。しかし、これらの言葉は、裁判官や法廷に居た誰も、信じることはありませんでした。吉田純子は反省の弁を口にしていましたが、マスコミや弁護士にたいして、「自著を出したい」を発信します。

自分の無実を証明したかったのか、それとも自己顕示欲を満たしたかったのか不明ですが、罪の意識にさいなまれていたとは考えにくいでしょう。結局、吉田純子の自著は発売されることはありませんでした。

堤美由紀は無期懲役

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堤美由紀は、吉田純子と最も交友歴が長く、さらに1番深い関係にあった女性です。同居するマンション内では、家事及び育児、性処理など心身ともに吉田純子をサポートしていたと判断されました。

堤美由紀は、久留米看護師連続保険金殺人事件以前の詐欺行為、そして2件の殺人行為と、1件の殺人未遂行為に加担したとみなされ、検察側から無期懲役求刑を受けます。

裁判では、吉田純子に支配されていた関係性が考慮されたものの、多くの犯罪行為に加担していたことから、無期懲役判決が下されました。判決後控訴せず、2019年現在も服役中となっています。

石井ヒト美は懲役17年

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石井ヒト美もまた、堤美由紀と同じく多くの罪に加担したと判断されました。実の母親にたいする殺人未遂行為や、夫殺害などの罪で起訴され、堤美由紀と同じく無期懲役の可能性もあったのです。しかし、石井ヒト美の証言や自供によって、久留米看護師連続保険金殺人事件が発覚しました。

これらの行為が自首とみなされ、刑期が減軽され、懲役17年の判決を受けます。2017年、釈放されたという情報がありますが、その後の消息は不明です。

池上和子は判決前に子宮がんで死去

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久留米看護師連続保険金殺人事件の共犯者でありながら、1人だけ判決が確定しなかった人物がいます。それが、池上和子です。池上和子は、殺人罪及び殺人未遂罪等で複数件起訴されていました。しかし、久留米看護師連続保険金殺人事件の判決を受ける前、拘留されている最中に子宮がんを発症し、その後死亡します。

池上和子は、一審では死刑判決を受けていましたが、控訴の手続きを行っている最中子宮がんが発症し、その後死亡したため、被疑者死亡によって、控訴は棄却さました。

吉田純子のみ控訴するも棄却され刑が確定する

Fence Freedom Prison - Free photo on Pixabay (620664)

久留米看護師連続保険金殺人事件では、吉田純子のみ最高裁まで控訴しました。しかし、あらゆる理由から控訴が棄却され、死刑判決が確定します。その理由の一つは、獄中での強迫騒動です。

吉田純子は得意の話術を使い、配膳係を抱き込みます。配膳係とは、吉田純子と同じ囚人であり、受刑者に食事を運ぶ係です。その人物を抱き込み、自ら記した紙を石井ヒト美と堤美由紀に渡させました。その内容は、吉田純子の罪を軽くするように嘘の証言をするようにといったものです。

この手紙をどちらも拒否し、弁護士に相談したことによって、吉田純子の心証はさらに悪くなりました。裁判でもこれらが取り上げられ、結果控訴は棄却され死刑判決が確定します。

死刑執行前吉田純子は報道機関に手記を寄せていた

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