2019年9月11日 更新

久留米看護師連続保険金殺人事件の概要とその後!犯人達の人物像も

看護師という人を救う立場にあった女性たちが、殺人を繰り返した久留米看護師連続保険金殺人事件。この事件の犯人は、普通に暮らしていた4人の女性たちです。この記事では、女性たちが事件を起こしたわけと、その後どういった末路をたどったのか、詳細にご紹介していきます。

目次

保険金殺人を成功させた吉田純子は、自身の日記にその喜びを爆発させていました。「やった」「念願」などと記した日記が発見されています。しかし、その金は借金の返済やその他の生活費であっという間になくなってしまいました。

そこで、殺人とは別に同僚看護師から金銭をだまし取る犯罪行為も行います。相手の不安を煽ったり、トラブルを解決するという名目で、多額の金銭を要求していきました。

共犯者であった石井ヒト美や池上和子も例外ではありません。夫や親族に関する嘘の情報を伝え信じ込ませ、多額の金銭を要求し続けました。

1999年石井ヒト美の夫を注射器を使い殺害

Syringe Shot Medicine - Free image on Pixabay (620545)

1999年、第二の殺人行為を行います。この時ターゲットにされたのは、石井ヒト美の夫です。石井ヒト美と夫は、夫の浮気や浪費が原因で、別居していました。子供の進学について話がしたいと夫を自宅に呼び寄せ、そこで睡眠剤入りのカレーを食べさせます。

夫が眠った後、鼻からチューブを通し大量のアルコールを流し込みました。心肺停止を確認した後、吉田純子は石井ヒト美の夫の顔を蹴り上げます。そして、それを石井ヒト美にも強要しました。吉田純子は、この殺人を起こす前、石井ヒト美に殺人に関する誓約書も書かせています。

こうした行為から、吉田純子は石井ヒト美に不信感を持っていたと考えられるでしょう。石井ヒト美が裏切る可能性を考え、暴力行為を強要し、共犯という意識を強く植え付ける目的があったと考えられます。

保険金及び多額の退職金を手にする

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心肺停止を確認してから救急車を手配したものの、石井ヒト美の夫は搬送中に息を吹き返します。再び、吉田純子は石井ヒト美に殺害を命じますが、石井ヒト美が手を下す前に、夫は集中治療室で死亡が確認されました。夫の死亡によって、3,000万円以上の保険金が支払われます。

また、退職金として、約3,000万円もふりこまれました。この金は、もちろん吉田純子の元に流れ込みます。2件の殺人行為では、医学知識をふんだんに活用したことから、怪しまれることなく多額の金を手に入れることができました。これに、吉田純子は味を占めていきます。

3人の共犯者を同じマンションに住ませる

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石井ヒト美の夫を殺害したことによって、大金が吉田純子の元に流れ込みました。その金を使い、吉田純子はマンションを購入します。当時は高級住宅と言われた、高額なマンションの最上階を購入し、自分と自分の娘たちが居住しました。また、殺人事件の共犯者3人にも、同じマンションを購入させ、共同生活に近い生活を送ります。

同じマンションを購入させた目的は、共犯者の動向を逐一チェックし続けるためと、自分の都合がいいように使うためでした。また、吉田純子の部屋と格差を付けることによって、主従関係を明確に示す狙いもあったと言われています。

2000年堤美由紀の母親に対する殺人未遂

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どれだけ大金を手に入れても、それらの金はすぐに底をついてしまいました。2000年、吉田純子は次の殺人計画を指示します。ターゲットは、堤美由紀の実の母親でした。この時、殺人行為そのものを指示されたのは、石井ヒト美です。石井ヒト美に殺人の主犯格をさせることで、より従順にしようとしたのでしょう。

実母が糖尿病を患っていたことを利用しようと、インシュリンの大量投与を計画します。インシュリンの大量投与によって、自然死に見せかけようとしたのです。しかし、投与の際激しく抵抗され、殺害を断念し逃走します。

2001年自責の念にかられた石井が自首

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夫2人の殺害、実母の殺害未遂は、誰にも不審に思われることなく、このまま事件が続くと思われました。しかし、2001年石井ヒト美の自首によって、事件が明るみになります。吉田純子が懸念していた石井ヒト美から、事件は発覚したのです。

この自首は、石井ヒト美が自責の念にかられたためと言われていますが、金策に困った石井ヒト美が叔父と接触し諭されたことによって、警察に相談し発覚したとも言われています。その証拠に、警察への相談内容は、「知人に脅されている」といった内容でした。

自分たちが夫を殺害したとは、打ち明けなかったのです。

2002年吉田他2名も逮捕される

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石井ヒト美が警察に相談したことを知った吉田純子は、非常に焦りました。自分たちに捜査が及ぶのも、時間の問題だったからです。吉田純子は、石井ヒト美の口を封じるため、夫殺害時に石井ヒト美本人に書かせた誓約書のコピーを送りつけたり、車に挟み込むなどの脅迫行為を行います。

しかし、この行為によって追い詰められた石井ヒト美は、叔父に伴われ、警察へ出頭し、夫の殺害やその他の犯罪行為について自供することとなりました。

逮捕まで手に入れた総額は2億円以上と言われている

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石井ヒト美の自供を元に、福岡県警は水面下で捜査を進めました。そして、容疑が固まったとし、2002年4月17日、吉田純子及び共犯2名を逮捕します。

自供した石井ヒト美もまた、久留米看護師連続保険金殺人事件の共犯者であったため、同日に逮捕される予定でしたが、逮捕直前に自殺未遂を起こしていたため、逮捕は他3人より遅れ、4月21日となりました。

久留米看護師連続保険金殺人事件や、それ以前に行った犯罪行為によって得た金額は、2億円以上だったとも言われ、看護師が起こした巨額詐欺殺人事件として、世間に大きな衝撃を与えます。

主犯格吉田純子という人物

Killer Horror Jimmy - Free photo on Pixabay (620555)

あらゆる事件には、犯人の性格や生い立ちが大きく関係してると言われています。事件をひも解くには、犯人たちの生い立ちや、事件を起こすまでの生活について、知る必要があるのです。

ここからは、久留米看護師連続保険金殺人事件を引き起こした4人の生い立ちと、事件での役割や引き起こしたきっかけなど、詳細にご紹介していきましょう。まずは、久留米看護師連続保険金殺人事件の主犯格とされた、吉田純子の生い立ちについてです。

1959年7月福岡県で誕生

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1959年7月10日、福岡県山門郡三橋で、吉田純子は長女として誕生します。現在は、福岡県柳川市と呼ばれている場所です。吉田純子が産まれた当初、父親は自衛官をしていました。そのため、それほど貧しい家庭ではありませんでした。しかし、父親の仕事の都合で、吉田純子は幼少期から貧困に苦しむこととなります。

この時期の記憶や体験が、久留米看護師連続保険金殺人事件に大きく関係していると言われていました。また、吉田純子には、4歳年の離れた弟が1人います。家族構成は父親と母親、弟の4人家族でした。

父の仕事の都合で貧乏な幼少期を送る

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