目次
- ハーメルンの笛吹き男の伝承
- ハーメルンの笛吹き男のあらすじ
- 笛吹き男のネズミ退治
- 笛吹き男が子どもを連れ去る
- 子ども達はハンチントン舞踏病だった?
- 物語の子ども達の様子
- ハンチントン舞踏病とは?
- ハーメルンの笛吹き男は実話?男の正体は?
- 物語の起源は不明
- 子ども達の事故説
- 笛吹き男の小児性愛者説
- 笛吹き男の死神説
- 子ども達の軍事行動説
- 笛吹き男と子ども達の集団移民説
- ハンセン病患者説
- ハーメルンの町のその後
- 事件後にできた舞楽禁制通り
- 現在は観光名所に
- ハーメルンの笛吹き男に関連する記録
- マルクト教会のステンドグラス
- 合唱書パッシオナーレ
- リューネブルク写本
- 神学者ヨプス・フィンツェリウス
- ツィンメルン年代記
- 腐朽した知識の復権
- 憂鬱の解剖
- 伝説に基づく詩
- 日本に伝わったきっかけとなるグリム童話
- 児童向けに改変
- 原作と改作の違い
- 本当は怖いグリム童話の原作
- シンデレラ
- 白雪姫
- 眠れる森の美女
- 赤ずきん
- ヘンゼルとグレーテル
- ハーメルンの笛吹き男は集団失踪の記録だった
日本に伝わったきっかけとなるグリム童話
via pixabay.com
日本にグリム童話が伝わったのは、1887年(明治20年)の菅了法(ジャーナリスト)による『西洋古事神仙叢話』が起源とされています。
これには「金の鳥」「忠臣ヨハネス」「踊ってすり切れた靴」「十二人の兄弟」「蜜蜂の女王」「灰かぶり」「金の毛が三本ある悪魔」等が収録されています。
当時の日本は西洋文化の馴染みが薄かったせいか、例えばシンデレラなどは「おしん物語」と題され、登場人物や小道具なども日本風にアレンジされているのが大きな特徴でした。
これには「金の鳥」「忠臣ヨハネス」「踊ってすり切れた靴」「十二人の兄弟」「蜜蜂の女王」「灰かぶり」「金の毛が三本ある悪魔」等が収録されています。
当時の日本は西洋文化の馴染みが薄かったせいか、例えばシンデレラなどは「おしん物語」と題され、登場人物や小道具なども日本風にアレンジされているのが大きな特徴でした。
児童向けに改変
via pixabay.com
明治期の日本に伝わったグリム童話は、児童向けの教訓を意図したものとして『小国民』『幼年雑誌』『少年世界』などの雑誌で数多く紹介されてきました。
グリム童話が児童向けにアレンジされてきたのは、当時日本でも影響力のあったヘルバルト学派の童話教育論が受け入れられていたためとされています。
戦後のグリム童話は原著に忠実な物と、教育的配慮から内容を改変された物とに二分され、今なお途切れることなく翻訳版や再話が出版され続けています。
グリム童話が児童向けにアレンジされてきたのは、当時日本でも影響力のあったヘルバルト学派の童話教育論が受け入れられていたためとされています。
戦後のグリム童話は原著に忠実な物と、教育的配慮から内容を改変された物とに二分され、今なお途切れることなく翻訳版や再話が出版され続けています。
原作と改作の違い
via pixabay.com
教育的配慮によるグリム童話の改変はハーメルンの笛吹き男とて例外ではなく、児童向けの書籍では後味の悪い結末部分が別の話に差し替えられていることもしばしばです。
主立った改作としては、以下の物が有名です。
・町長や親が深く反省したことで、笛吹きが子供達を無事に返してくれる。
・笛吹きが子供達を隠したのは大人達を一時的に懲らしめるためで、子供達に危害を加える意思はなかった。
・子供を集めようとして未遂、集めたが何らかの外部要素(作品によって異なる)によって解放される。
・子供たちは嘘つきや意地悪な人がいない幸せな国に行った。
主立った改作としては、以下の物が有名です。
・町長や親が深く反省したことで、笛吹きが子供達を無事に返してくれる。
・笛吹きが子供達を隠したのは大人達を一時的に懲らしめるためで、子供達に危害を加える意思はなかった。
・子供を集めようとして未遂、集めたが何らかの外部要素(作品によって異なる)によって解放される。
・子供たちは嘘つきや意地悪な人がいない幸せな国に行った。
本当は怖いグリム童話の原作
via pixabay.com
ハーメルンの笛吹き男に限らず、グリム童話の原作には残酷な描写や後味の悪い結末が付き物です。こうした表現法はディズニー映画や児童書の強い影響力によって、次第に廃れていきました。
ここでは中世に書かれた有名なグリム童話、原作のストーリー、児童向けに改変された部分について詳しく紹介していきます。
ここでは中世に書かれた有名なグリム童話、原作のストーリー、児童向けに改変された部分について詳しく紹介していきます。
シンデレラ
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幼くして母を亡くし、継母と姉たちに虐待を受けながら育ったシンデレラ。シンデレラは「灰かぶり」という意味で、継母が皮肉を込めてつけた蔑称でした。
孤独なシンデレラにとって、実母の墓に植えられた木に住む小鳥たちだけが唯一の友でした。ある日王様が盛大な舞踏会を催し、それは3日間も続くことになりました。
孤独なシンデレラにとって、実母の墓に植えられた木に住む小鳥たちだけが唯一の友でした。ある日王様が盛大な舞踏会を催し、それは3日間も続くことになりました。
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魔女にカボチャの馬車と黄金のドレスを与えられ、舞踏会に参加したシンデレラ。魔法の解ける時間が迫ると彼女は靴を落として城を去ってしまいますが、これは王子が階段に接着剤を塗ったためでした。
王子が金の靴の似合う女性の捜索に乗り出すと、シンデレラの姉たちは無理やりサイズを合わせるため、自分のつま先やかかとを切り落としてしまいます。
彼女たちの企みは王子に見抜かれ、刑罰として鳩に目玉をくりぬかれてしまいます。それを見たシンデレラは、当然の報いとばかり冷笑するのみでした。姉たちが足を切り落としたのは、シンデレラが継母をそそのかしたとする説もあります。
王子が金の靴の似合う女性の捜索に乗り出すと、シンデレラの姉たちは無理やりサイズを合わせるため、自分のつま先やかかとを切り落としてしまいます。
彼女たちの企みは王子に見抜かれ、刑罰として鳩に目玉をくりぬかれてしまいます。それを見たシンデレラは、当然の報いとばかり冷笑するのみでした。姉たちが足を切り落としたのは、シンデレラが継母をそそのかしたとする説もあります。
白雪姫
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白雪姫に毒りんごを贈った女王は、彼女の継母ではなく実母だと言われています。彼女は猟師を雇い、白雪姫の肝臓を奪ってくるよう命じます。
これを不憫に思った猟師は白雪姫を森に放置し、イノシシの心臓を女王に差し出します。彼女は白雪姫の美しさを自分の物にするため、それを塩茹でにして食べました。
これを不憫に思った猟師は白雪姫を森に放置し、イノシシの心臓を女王に差し出します。彼女は白雪姫の美しさを自分の物にするため、それを塩茹でにして食べました。
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この時の白雪姫は、わずか7歳の少女。後に彼女を助けることになる7人の小人(ドワーフ)は、原作では女王の雇った殺し屋。彼らはヨーロッパの社会に馴染めず、森に住むしかなかった無法者だったとも言われています。
原作の白雪姫は、最初は黄と赤と青の絹で編まれた紐で絞殺されそうになり、次は毒の櫛を髪に挿されて毒殺されそうになり、最後は毒りんごで毒殺されかけます。
原作の白雪姫は、最初は黄と赤と青の絹で編まれた紐で絞殺されそうになり、次は毒の櫛を髪に挿されて毒殺されそうになり、最後は毒りんごで毒殺されかけます。
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白雪姫が毒りんごを食べて死ぬのは10歳の時。そこを通りかかった王子は彼女に口づけしますが、これは王子にネクロフィリア(死体愛好)の性癖があったためと言われています。
ちなみに白雪姫が目覚めたのは王子様のキスではなく、馬車の揺れでショックを受け、毒りんごのひときれが喉から飛び出たためと言われています。
王子との結婚式で、白雪姫は女王を公開処刑しました。それは熱した靴を無理やり履かせ、死ぬまで躍らせるという、世にも残酷な仕打ちだったそうです。
ちなみに白雪姫が目覚めたのは王子様のキスではなく、馬車の揺れでショックを受け、毒りんごのひときれが喉から飛び出たためと言われています。
王子との結婚式で、白雪姫は女王を公開処刑しました。それは熱した靴を無理やり履かせ、死ぬまで躍らせるという、世にも残酷な仕打ちだったそうです。
眠れる森の美女
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ヨーロッパのある国に誕生したオーロラ姫。彼女は魔女マレフィセントに16歳で死ぬという呪いをかけられ、フィリップ王子と運命的な出会いを果たしながらも、呪いの力で眠り病を患ってしまいます。
フィリップ王子もマレフィセントに拉致されますが、3人の妖精の助けを借りてマレフィセントを討ち、オーロラ姫をキスで目覚めさせます。
オーロラ姫が受けた呪いは、妖精メリーウェザーの力で「死ぬのではなく眠るだけで、真の恋人からのキスにより目覚める」という呪いに変えられていました。
フィリップ王子もマレフィセントに拉致されますが、3人の妖精の助けを借りてマレフィセントを討ち、オーロラ姫をキスで目覚めさせます。
オーロラ姫が受けた呪いは、妖精メリーウェザーの力で「死ぬのではなく眠るだけで、真の恋人からのキスにより目覚める」という呪いに変えられていました。
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この話にはグリム版とペロー版があり、ペロー版ではフィリップ王子とオーロラ姫の後日談が書かれています。
オーロラ姫は二人の子供を儲けるも、王子の母である王妃はカニバリズム(食人主義)で、姫の子供たちを手にかけようとします。その企みは息子フィリップに阻止されるも、王妃はそれが原因で発狂し、ついには自殺してしまいます。
一説にはひき蛙、まむし、大蛇、小蛇でいっぱいの大桶に入れられて惨殺されたとも言われています。
オーロラ姫は二人の子供を儲けるも、王子の母である王妃はカニバリズム(食人主義)で、姫の子供たちを手にかけようとします。その企みは息子フィリップに阻止されるも、王妃はそれが原因で発狂し、ついには自殺してしまいます。
一説にはひき蛙、まむし、大蛇、小蛇でいっぱいの大桶に入れられて惨殺されたとも言われています。
赤ずきん
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