2019年6月8日 更新

リョウメンスクナの東日本大震災との関係と怖い話!後日談と現在は?

リョウメンスクナという名称をご存じでしょうか?日本書紀などの日本の古い文献に登場するこの名が、現在では怖い話などに使用されているようであります。その怖い話の後日談的な位置に、東日本大震災があげられているようです。その辺りについての情報をお届けします。

目次

リョウメンスクナとは?

Woman Female Beauty - Free image on Pixabay (335143)

日本において様々な伝承がありますが、特に古代においての伝承は想像の花を開かせることができるものであります。その話の基盤となるのが日本書紀や古事記といった歴史的な文献であることでしょう。その内に出てくる一つの話にリョウメンスクナは登場します。

リョウメンスクナとは簡単に言えば、日本書紀で描かれている怪人のような存在であります。また、飛騨から美濃にかけての旧飛騨街道沿いの伝承においても描かれているようであり、そちらではまた違ったリョウメンスクナの様子が描かれております。
Imp Spring Figure - Free photo on Pixabay (336574)

そのため、リョウメンスクナとは何かについて、決定的な情報は存在しないのでありますが、まずは日本書紀に重きをおいて、その詳しい実態についてご紹介していきます。

また、現代においてのリョウメンスクナが登場する怖い話についてなども、伝承のリョウメンスクナについての情報の後にお届け致します。

漢字表記は「両面宿儺」

Fantasy Landscape Castle - Free photo on Pixabay (335142)

リョウメンスクナは漢字表記では「両面宿儺」であります。「両面」はリョウメンスクナの最たる特徴である、二つの顔を表現したものとなります。しかし、「宿儺」についての詳しい情報はありませんでした。

ただ、リョウメンスクナを表すときに「宿儺」のみを使用することもあって、この「宿儺」こそが、リョウメンスクナと呼ばれている怪人の名称であると予想されます。つまり、「リョウメンの顔を持つスクナさん」といった表現になるのであります。

ちなみに、「宿儺」で調べると、リョウメンスクナにまつわる漫画がヒットします。

第16代天皇「仁徳天皇(にんとくてんのう)」の時代に現れた

Woman Female Beauty - Free image on Pixabay (335141)

第16代天皇「仁徳天皇」と言われても、一体どのくらいの時代であるかと、判断できる人は少ないことでしょう。現代の馴染みのある表記に置き換えると、3世紀や西暦300年という遠い過去であり、「仁徳天皇」の在位は西暦313年~西暦399年であります。

この時代の表記では「仁徳天皇87年」ということになるようで、仁徳天皇は87年間もの間、その座についていたということも表しております。その「仁徳天皇」は善政を敷き、大規模な土木工事を行ったと言われているようであります。

異形の人・鬼神

Woman Female Beauty - Free photo on Pixabay (335140)

現代から1600年以上も前のことであり、朝廷の情報でさえ、確定的なものが少ないものでありますから、当然、異形の人や鬼神、怪人といったものに対しての情報も少ないものであります。しかし、日本書紀のみならず、多くの伝承に残されていることもあり、そこには何らかのモデルが存在したのではないかと言われております。

それは怪人や鬼神などと表現されてはいても、実際にそこにいた人間であるという見解が殆どであります。ですから、怪人や鬼神という表現は誇張、あるいは見間違いなどである、もしくは創作であると言えるでしょう。ただ、それを証明するものは存在してはおりません。

武振熊(たけふるくま)に討伐された凶賊

Woman Female Young - Free photo on Pixabay (335139)

日本書紀によると、リョウメンスクナは異形な形に力強く敏捷な人物であり、人民から略奪することを楽しんでいたと描かれているようであります。つまり、賊の中でも悪辣な部類に入り、凶賊であったとされているのであります。

そのような凶賊に対しては、討伐を行うのは当然であり、その討伐を任された人物が武振熊であります。和珥 武振熊とも呼ばれているこの人物は日本書紀のみならず、古事記にも登場する人物であり、忍熊皇子の反乱の討伐にも関わった人物であります。

この武振熊の活躍によって、リョウメンスクナは討伐されました。

大昔に日本へ渡った外国人という説もある

Fantasy Portrait - Free photo on Pixabay (335138)

リョウメンスクナのスクナから、スクナ族というものと関わりがあるのではないかと囁かれているようであります。ですが、スクナ族という民族が存在した証拠もありませんし、それが、外国人であるかどうかもわかるものではありません。

ですが、このスクナ族が出てくる怖い話はなかなかに興味深いものであり、これに関しては、日本書紀や伝承を元にした創作話としてでも、耳を傾けるのはおもしろいかもしれません。スクナ族がいなかったと証明するものもないのですから、現実味を持って怖い話を読むことはできるでしょう。

リョウメンスクナの外見

Gothic Goth Steampunk - Free photo on Pixabay (335137)

怪人や鬼神、異形の人などと表現されるリョウメンスクナ。その見掛けは、やはり化物のようであり、伝承によっては、人型でもないリョウメンスクナが登場します。

これが人の想像によるものなのか、古代の人間の変異種であるのか、またはそのように見えるような装飾していたのかなどは判断つきませんが、日本書紀や各地の伝承で表されている見た目の特徴については、ご紹介できるものであります。

また、その姿は何をモデルにしたものなのかなどについてもお届け致します。

八本の手足と首のない二つの顔

Woman Female Young - Free photo on Pixabay (335136)

首がなく、一つの胴体に二つの顔が存在し、それは前後ろといった反対方向を向いています。胴体には6本の腕があり、左右で剣を握り、4本の手で二つの弓矢を使いこなす怪人。その身体には、膝はあるが、膝の後ろのくぼみはなく、また足の踵はなかったそうです。

この特徴を見ると、確かに人型ではあるものの、別の種類の生物のようにも感じることができるものであります。とくに足の構造が人間とは大きく異なり、それでいて俊敏であるということは、予想し難いものであります。おそらくは、足首の関節を使って、飛び跳ねていたと考えるべきでしょう。

日本書紀・風土記の土蜘蛛に類似

Princess Woman Female - Free photo on Pixabay (335135)

土蜘蛛は古代の日本にて、朝廷に従わなかった土豪を表したものであるようです。そして、土蜘蛛は異なる種族として扱われていたようで、文献では異形な姿で描かれることが多いものになっています。

その土蜘蛛とリョウメンスクナの類似点は、朝廷の敵、異形の姿、力が強いなどと複数存在し、モデルとしては同じく朝廷に従わなかった土豪ではないかと考えられているようです。

ずいぶんと過去の出来事でありますし、朝廷といえど、小勢力との争いなどはついぞあったでしょう。その人々を表したものが、土蜘蛛であり、リョウメンスクナだということになります。

1 / 4

関連する記事 こんな記事も人気です♪

日本や世界の不思議な事件まとめ!中には未解決の事件も?

日本や世界の不思議な事件まとめ!中には未解決の事件も?

日本や世界では不思議な事件が多く起きています。未解決の事件もたくさんあり、発生理由がわからなかったり行方不明のまま見つからなかったりするものもあります。どのような事件が起きているのか日本編と世界編に分けて詳しくご紹介していきます。
光市母子殺害事件の詳細と判決!大月孝行の壮絶な生い立ちと現在は?

光市母子殺害事件の詳細と判決!大月孝行の壮絶な生い立ちと現在は?

1999年に発生した光市母子殺害事件の犯人は大月孝行(旧姓・福田)という男性でした。犯人の男は18歳という若さで主婦・乳幼児を殺害したのです。今回は光市母子殺害事件について詳細を紹介すると共に、死刑に至るまでの経緯、そして大月孝行の生い立ちを紹介して参ります。
ホモフォビアの意味と原因とは?同性愛の歴史と日本で起きた事件

ホモフォビアの意味と原因とは?同性愛の歴史と日本で起きた事件

性について寛容と言われる日本でも多く存在する『ホモフォビア』という思想をご存じでしょうか。同性愛などの性的思考と関係が深いその言葉が生まれた歴史的背景や、原因について、また世界での捉え方も同時に触れて、性的志向への議論に関しても考えて行きます。
アメリカの有名ギャング「アル・カポネ」の生涯!逮捕された理由とその後も

アメリカの有名ギャング「アル・カポネ」の生涯!逮捕された理由とその後も

アル・カポネは、20世紀のアメリカを代表するギャングです。アメリカで禁酒法が施行された時代に犯罪組織の近代化に成功し、絶大な権力を誇りました。その影響は現在まで続いています。今回は、アメリカ史上最も有名なギャング、アル・カポネの生涯に迫ります。
底なし沼は日本にも実在する?沼の仕組みや脱出法と死亡事故も

底なし沼は日本にも実在する?沼の仕組みや脱出法と死亡事故も

底なし沼は国外だけのものではなく、日本にも実在しています。ここでは、底なし沼の深さや仕組みについて解説、脱出方法・救助方法や悲しい死亡事故、また、底なし沼がある場所の特徴や底なし沼がでてくる映画や童話なども紹介していきます。

この記事のキーワード