2019年9月2日 更新

ゴールデンステートキラーの生い立ちとその動機は?裁判とその後も

殺人を含む計130件以上の罪を犯しながらも、逮捕されるまでに40年もかかったゴールデンステートキラーこと、ジョセフ・ジェームズ・ディアンジェロ。彼が罪を重ねた動機とは一体なんだったのでしょう?生い立ちから裁判の行方まで、詳しく紹介します。

目次

ポール・ホールズ刑事が率いるチームは、レイプキットに残された犯人の精液をDNA家系図サイトにアップロードしました。このことは犯人逮捕の一番の決め手となります。

このDNA家系図サイトには、自身の出生のルーツを知るのに有効という理由から、一般の人も自分のDNA情報を登録しているのです。そのことから犯人の遠縁の親戚などが登録されている可能性が高く、そこにプラスしてプロファイリングから得た犯人の推定年齢、推定居住地などの情報を登録することで、犯人の対象者を絞り込んだのです。

系図学者と協力し家系図を作成

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ポール・ホールズ刑事はDNA家系図サイトを捜査に利用しようとする際、アメリカの遺伝系図学者であり有名な弁護士でもあるバーバラ・レイ・ベンダーに協力を求めました。

バーバラ・レイ・ベンダー率いる5人の系図学者は捜査協力を快諾し、DNA情報を基にした家系図を制作しました。その結果、まず25家族、約1000人を犯人の遠い血縁であるとを特定し、さらにその中の血縁者10〜20人が容疑者であることを特定したのです。

ディアンジェロに絞り込む

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バーバラ・レイ・ベンダーはその後2人の人物を容疑者に絞り込みますが、そのうち1人はDNA検査で潔白であることが証明されたため結果的にディアンジェロが有力容疑者として残ったのです。

このようなDNAデータベースを基にした捜査は捜査範囲の広さに関わらず正確で、未解決事件の解決・身元不明者の特定・行方不明者の捜索などに非常に有効な手段なのです。最近のDNAデータベースが事件解決に役立った例として、有名な法医系譜学者シーシー・ムーアによる女性教師殺害事件の犯人、DJロウの逮捕が挙げられます。

ディアンジェロのゴミ箱から収集されたDNAと照合

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最有力容疑者として浮上したディアンジェロを確実に逮捕するべく、警察は慎重にディアンジェロの監視を開始しました。そして犯人逮捕に欠かせないディアンジェロのDNAを、サクラメント郡のスコット・ジョーンズ保安官が遂に入手したのです。

スコット・ジョーンズ保安官は2018年4月13日、ディアンジェロの車のドアハンドルのポケットにあったゴミと、ディアンジェロの自宅にあったゴミ箱に残されたティッシュをDNAサンプルとして入手します。

そして1970年代の事件から40年の時を経て、遂にゴールデンステートキラーがディアンジェロであるという証拠を手に入れたのです。

犯人逮捕のきっかけとなったGEDマッチとは

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ゴールデンステートキラー逮捕に大きな役割を果たしたDNAデータベースであるGEDマッチ。これはアメリカ発祥の娯楽の一部とも捉えられているオープンソース、すなわち一般の人が誰でも使えるサイトでした。

自身の生のDNAデータをアップロードすることで自分の家系図を調べることができるこのサイトは、データベース内に犯人の血縁者が存在すれば容疑者特定に大きな役割を果たすことを実証しました。

DNA登録による個人の特定が重犯罪者の特定にも繋がるという、DNAの二次利用の可能性を示したGEDマッチ。そもそもアメリカでこうしたサイトが人気を博したのには理由がありました。

アメリカは移民が多く自身のルーツへの関心が高い

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移民大国として有名なアメリカ合衆国がこれまで正式に受け入れた移民の数は合計5000万人を超え、その数は世界一です。近年でも年間約70万人近くの移民を受け入れるアメリカでは、2700万人ものスペイン語圏出身者、人口の約12.7%のアフリカ系移民がいるとされています。

その他にもアジア圏、ヨーロッパ圏、世界中から移民が集まった国がアメリカです。

近年では母国語を話さず、完全にアメリカ人として成長する移民の子供も多いのですが、知らない母国の文化や親戚を含め自身のルーツに関心を持つ人がとても多く、そんな人たちにとってGEDマッチは自身のルーツを知る簡単で有効なツールなのです。

養子縁組も多いため実親を探す人も少なくない

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また、アメリカはとても養子縁組が多い国です。約13万人が養子縁組しているとされていますが、実際の数はもっと多いと推定されます。子供が出来ないからではなく実子がいても養子縁組する人は多く、その理由は孤児や虐待されている子供を救いたいというもが多く見られます。

アンジェリーナ・ジョリーやマドンナといった金銭的に余裕があるセレブレティだけでなく、そうでなくても養子縁組する人がたくさんいます。

養子として育ち成長した子供は、自分の本当の両親や親戚に大きな興味を持つ人が多く、そんな時にGEDマッチはとても便利なサイトなのです。

自身の家系図作成を手助けする民間サービス

Technology Classroom Education - Free photo on Pixabay (583932)

アメリカでは幼稚園や小学校の頃から「ファミリー・ツリー」という家系図制作を授業や宿題で行います。自身のルーツや自分が何者なのか、周囲の人にプレゼンテーションすることは自然な文化であり、その際人種や養子であること、移民であることは普通のこととして受け入れられます。

GEDマッチは移民国家、養子縁組が多いアメリカだからこそ特に必要とされる民間のオープンソースサービスです。また、DNAデータベースのオープンソースとして、GEDマッチの他に23andMeというサイトも有名です。

およそ1200万人が登録している

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そんなGEDマッチの登録者数は1200万人以上とされています。誰でも自由に登録し自身の家系図を知ることが出来るという気軽さから、多くの人に支持されました。

このサイトに登録した結果、存在すら知らなかった血縁者を知ったり、実際に出会うことも出来るのです。ゴールデンステートキラーの逮捕のきっかけとなったGEDマッチは事件後更に注目を集めることとなり、登録者数が500万人増えたと言われています。

中には「自分の父親がシリアルキラーだったから、自分が登録することで何らかの形で捜査に生かしてほしいと思い登録した」という声も寄せられました。

コールドケースを解決する手段として注目される

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当初GEDマッチの創業者カーティス・ロジャース率いる経営陣は、捜査当局がGEDマッチを利用することに難色を示していました。その理由はもちろん利用者のプライバシー保護の問題でした。しかし数ヶ月熟考した後、カーティス・ロジャースは捜査への協力を決心しました。

ゴールデンステートキラーの逮捕後サイトを退会する人もいましたが、1日に1500人が登録する日もありました。新規登録者のほとんどが、未解決事件の解決に自分も役立ちたいという気持ちから登録しており、アメリカで数多く残るコールドケースの早期解決を望む人々の気持ちが窺えます。

ゴールデンステートキラーが行なった犯罪行為

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