2019年10月21日 更新

志布志事件とは?黒幕は誰だった?事件の背景や真相についても

今なお語り継がれる志布志事件。何の罪もない人々が、身に覚えのない容疑で警察の不当で非人道的な取り調べを受けます。その裏には政治家や警察が絡んだでっちあげ 事件でした。幾多の日本社会の正義であるべき機関の問題を浮き彫りにした事件についてひも解いていきます。

目次

それらのメッセージを無理やり踏ませる

Shoe Step Walk - Free image on Pixabay (705499)

捜査担当者はホテル経営者にその紙を踏むように強要します。ホテル経営者の男性はそれを拒みますが、捜査担当者は嫌がるホテル経営者の両脚を持って、無理やりそのメッセージを踏ませます。

それらの紙を強引に踏み付けさせる「踏み絵」ならぬ「踏み字」を強要しました。ホテル経営者の男性はこの事に関し「屈辱感と強い怒りを感じた」と後述しています。

家族の名前を書いた紙を無理やり踏ませる

Foot Lawn Fingers - Free photo on Pixabay (705502)

ホテル経営者が踏むことを強制されたメッセージには、家族の名前も書かれていたとされます。

この時の捜査担当者が後の裁判で「親族への感情を刺激して黙秘状態を打開しようとした」と踏み字の強要の動機を述べていますが、ホテル経営者が「屈辱感と強い怒りを感じた」と後述していることからも、捜査担当者の思惑はある意味でかなっていたのでしょう。

建設会社役員の取り調べでは事情聴取前に供述調書を作成

Keyboard Pen Plan - Free photo on Pixabay (705509)

建設会社役員の取り調べでは、捜査担当者が初めから容疑を認める供述をした内容の供述調書が提示されます。まだなされてもいない取り調べの供述調書が作成されている事実は大きな問題です。

作成済みの供述調書に署名を強要

Writing Pen Man - Free photo on Pixabay (705511)

そしてさらに担当警察官は、建設会社役員に彼が言ってもいない内容の供述調書に署名をするよう強要しました。

任意の取り調べの際道路に向かって自供を強迫

I Strength Self-Esteem Self - Free image on Pixabay (705514)

焼酎と現金の受け取り容疑をかけられていた女性は2度も事情聴取を受けます。そして否認し続けたところ、捜査担当者が業を煮やし「認めれば逮捕はしない」として交番の窓を開け、女性を窓際に立たせて表通りに向かって焼酎2本と現金を受け取ったことを認める内容を叫ぶように強要しました。

「自白しなければ家族全員を逮捕する」と女性を強迫

Gloomy Mystical Style - Free photo on Pixabay (705516)

現金と焼酎を配ったとして逮捕された中山陣営の運動員の女性は出頭要請時に「容疑を認めなければお前の家族も全員まとめて逮捕してやるぞ」と警察官から脅迫されます。そのため彼女はやむなく出頭に応じるます。

115日間という長期間女性を拘束

Prison Cell Jail - Free photo on Pixabay (705518)

以後115日間にわたる長期間の勾留を強いられた結果、この女性は身に覚えのない買収行為を認める供述調書に署名しました。それによりまた、この女性の夫も逮捕され181日間にわたり勾留されます。

しかし、この事件も、物証が出てこず、捜査の途中で配られたとされる現金の額が2万円から1万円に減額されるなど、不自然な点が多くありました。

中山夫婦は273~395日と非常に長い期間拘束される

Fence Prison Deprivation Of - Free image on Pixabay (705520)

会合買収事件の張本人とされた中山氏と妻は6月4日に公選法違反容疑で逮捕されます。中山氏と妻は一貫して容疑を否認しますが、妻は273日間、さらに中山氏は395日間という1年以上にわたる長期勾留を強いられました。

志布志事件のその後

The Bark Tree Birch - Free photo on Pixabay (705530)

この志布志事件では、罪もない多くの人が不当な取り調べを受け、さらにその中には逮捕、起訴された人までいます。この事件のその後をみていきましょう。

裁判では自供を強要されていたとし全員が容疑を否認

Courtroom Benches Seats - Free photo on Pixabay (705533)

最終的に、有権者に焼酎や現金191万円を配ったとして、贈賄側として中山氏とその妻、収賄側として住民11名の合計13名が、焼酎・現金供与事件と買収会合事件の公職選挙法違反2件で起訴されました。しかし鹿児島地方裁判所における公判で、取り調べに際して容疑を認めた6名を含め、全員が容疑を否認します。

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