2019年10月21日 更新

志布志事件とは?黒幕は誰だった?事件の背景や真相についても

今なお語り継がれる志布志事件。何の罪もない人々が、身に覚えのない容疑で警察の不当で非人道的な取り調べを受けます。その裏には政治家や警察が絡んだでっちあげ 事件でした。幾多の日本社会の正義であるべき機関の問題を浮き彫りにした事件についてひも解いていきます。

目次

Pen Red Ankreuzen - Free photo on Pixabay (705425)

地盤を代々固めてきた政治家が存在するように、またその政治家の影響もあり、特定の地域で特定の党が強いという現象はよくみられます。

また保守王国という言葉が存在するように、日本の国政選挙や地方選挙において保守勢力の候補が強い地域が今なお多く存在します。主に保守王国とは自由民主党への支持が強い都道府県や選挙区のことをいわれます。

日本の国民性も現れているのでしょう。

特定の党に入れなければどうなるの?

Lonely Man Sitting - Free photo on Pixabay (705427)

人口の少ない地方の集落では、人と人との結びつきが強く、噂もすぐに広まります。その集落でできあがった暗黙の了解は守られて当然の行為となります。

もしある地域で、この党もしくはこの候補者に票を入れるという暗黙の了解ができあがっていたとします。その暗黙の了解を破る行いをしてしまった場合、最悪の場合村八分にされることになります。

人の少ない、また人と人との結びつきが強く助け合いが必要な場所で、村八分のように周りの人々から無視をされたり絶交状態にされることは生活していく上でもとても厳しいものです。

志布志事件の詳細

Literature Education Wood - Free photo on Pixabay (705428)

今までは付箋を見ていきましたが、次からいよいよ本題に入っていきたいと思います。志布志事件の詳細についてみていきましょう。

当選確実視されていた自民党公認者の1人が落選

Yes No Typography - Free vector graphic on Pixabay (705429)

先述にもあるように、2003年当時、当初は曽於郡選挙区は定数3人のなか、候補者は自民党公認の現職3名のみでした。そのため無投票で現職3名が再選される見通しとなっていました。

ところが、志布志町議会議員であった中山信一氏が無所属で出馬したことにより、自体は一変します。

易々と当選が決まっていた現職3人にとって、寝耳に水のような状態だったかもしれません。定数3人の選挙区のため、現職3名と新人の中山氏の4名による激しい選挙戦が繰り広げられます。
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しかし強固な地盤のある相手と無所属の新人との戦い。誰もが結果は決まったものと思っていたでしょう。

ところがその予想に反し、中山氏は3位で当選します。当確確実とされていた自民党現職の市ヶ谷誠が次点となり、中山氏が勝利するのです。

無所属の中山信一が当選

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中山信一氏は志布志町議会議員から無所属での立候補でした。彼は太久保酒造株式会社代表取締役社長、有限会社中山信商店代表取締役社長などの肩書ももち、地元での信頼や知名度も高かったのではないでしょうか。

しかし番狂わせの彼の当選が事件へとつながります。

缶ビールの提供疑惑が持たれ志布志警察署に出頭要請

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番狂わせの起きた選挙の投開票翌日である2003年4月14日早朝、中山信一氏と姻戚関係にあり、陣営の運動員をしていたホテル経営者の男性が、志布志警察署より出頭要請を受け、任意聴取を受けます。

出頭要請理由は、志布志町内の集落において中山陣営の運動員が住民に票を取りまとめる見返りに、缶ビールを配った容疑があるとのことでした。

容疑を否定し続けるも同署で連日の取り調べを受ける

Chair Interrogation Torment - Free photo on Pixabay (705443)

しかしホテル経営者はこの容疑に全く心当たりがありません。そのため容疑を全面否認します。立証証拠もなく、また当人が否定しているにもかかわらず、捜査担当者は連日にわたりホテル経営者を署で取り調べます。

証拠不十分によって取り調べが打ち切られる

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結局、ホテル経営者の取り調べは証拠不十分のため打ち切られます。証拠もなく、当人も否定しているため然りな結果でありました。

体調を崩しホテル経営者は入院

Doctor Tomograph I Am A Student - Free photo on Pixabay (705451)

しかし、取り調べが打ち切られた後、ホテル経営者は精神的苦痛から体調を崩し、入院することとなります。連日の捜査担当者の不当な取り調べによるものとされています。

この件での取り調べでは、ホテル経営者の父や義父、孫の3名からのメッセージに見立てた「お前をそんな息子に育てた覚えはない」「こんな男に娘を嫁にやった覚えはない」「早く正直なじいちゃんになって」と書かれた紙をホテル経営者の座る椅子の前に置きます。

嫌がるホテル経営者の両脚を警部補が持ち、それらの紙を強引に踏み付けさせるという行為がなされます。これが志布志事件で度々取り上げられる平成の「踏み絵」であり踏み字です。

建設会社役員の取り調べ

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