2019年8月19日 更新

日本人だけど日本が嫌い?学校や社会で見られる日本の嫌な慣習とは

四方を海に囲まれた島国だからか、200年余り続いた鎖国の影響か、日本の学校や社会には他の国では見られない慣習がたくさんあります。今回は日本人の集団主義的な国民性や、日本で生きづらいと感じている日本人はどうすればいいのかを探っていきたいと思います。

日本人だけど日本が嫌い

Japan Pagoda Fuji - Free photo on Pixabay (339775)

ここ数年、「日本のこんなところがすごい」「日本人の素晴らしい礼節」などを特集する、テレビ番組や記事などを目にする機会が増えたと思いませんか?ですが本当に日本人は日本に自信を持っているのでしょうか?

「日本は全然ダメだ」とまでは思っていなくても、あからさまに「世界に誇れる日本」をアピールされると違和感を感じてしまう、恥ずかしくなる、どこか反発してしまう、そんな人たちがいるのも事実です。

どうして日本や日本人であることに心から自信を持てないのでしょうか?日本のどういったところが嫌なのでしょうか?この記事では日本人の国民性に根差した独特の慣習や、それに馴染めない人はどうしたら良いのかなどをまとめてみました。

ハロウィンなど本来の目的に反した言動

Pumpkin Halloween Autumn - Free photo on Pixabay (347377)

日本嫌いの日本人がうんざりしてしまうイベントの代表格ともいえるハロウィン。最近のコスプレブームにのって、ハロウィン本来の意味も知らずに仮装で盛り上がっている人のなんと多いことか、と嘆く声が聞こえてきます。

ハロウィンは元来、冬の始まりに家にやってくると信じられていた死者の霊や有害な精霊・魔女から身を守るために仮面を被り、魔除けの火を祭っていたケルト人の風習を元にした民族行事です。

日本では宗教的な意味合いなどもなく、かぼちゃを飾る・子供がお菓子をもらう・おばけや魔女の仮装をするといった行動のみが取り上げられ、更に、ただ集まってパーティーを開く・コスプレをする、といった独自な展開をしていきました。

Christmas Gifts Presents - Free photo on Pixabay (347485)

確かに海外でも本来のハロウィンの意義が薄れ、子供がお菓子をもらったり、仮装することがメインの単なるお祭りとなっているところが増えてきました。

ただ、いい年をした日本人が羽目を外して騒ぐ姿には、目を覆いたくなるものもあります。また、バレンタインデーやクリスマス同様に、イベントに便乗して儲けようとしている企業に踊らされている感も否めません。

多様な文化を取り入れる柔軟さが日本の良いところでもありますが、節操がないようにも感じられて、嫌悪感を抱くことも多いのです。

愛情表現がなくスキンシップに批判的

Couple African Happy - Free photo on Pixabay (351375)

日本人の典型的な挨拶は会釈やおじぎです。親しい間柄なら握手やハグをする人も徐々に増えてきましたが、初対面でも頬と頬を合わせるような欧米式の挨拶は苦手な人が多いでしょう。

日本人の美徳とされる「慎み深さ」が人前でのスキンシップを敬遠させる原因ともいえますが、これが恋人や夫婦間であってもあまり変わりません。言葉や態度など他の手段があるわけでもなく、日本人は愛情表現下手です。

人前でイチャイチャするカップルは白い目で見られがちですが、その割に「相手の気持ちがわからない」と悩むカップルや夫婦も多く、素直に愛情表現できない古い日本的価値観に縛られてしまうことに疑問を感じることもあります。

他者と違う意見を言っただけで敬遠される

Smilies Emoticons Especially - Free image on Pixabay (351378)

日本では「和」や「協調」が重んじられ、特に狭いコミュニティの中で他者と違う意見を言う人は、厄介者扱いを受けることがよくあります。その意見が正論であったとしても、です。まさに「出る杭は打たれる」です。

日本人は元々「言わずとも察する」ことが人間関係において最良とされ、相手の気持ちを慮ることに長けているといわれます。それはとても素晴らしいことですが、それ故に自己主張や他者との議論に慣れていない人も多くいます。

他者の意見を「批判」と受け取ったり、その真意を発言者に直接聞かずに、推し量ろうとして各々が心の探り合いをするような日本人が多いコミュニティの中にいると、その人間関係に嫌気がさしてしまいます。

揚げ足取りが多すぎる

Social Networks - Free image on Pixabay (351834)

些細なことを指摘して相手を非難する「揚げ足を取る」タイプの人は、以前の日本では一部の意地悪な人だけで、その人が周りにいる人々を見境いなく攻撃していると思われていましたが、SNSが普及した今では状況が変わってきました。

揚げ足を取る人は、不安や劣等感を持っていたり、自分の方が相手より正しい・優れていると認めさせたいという上位承認欲求の強い人です。実は日本人に多いタイプで、今までは相手に直接言えなかっただけなのです。

SNSなどの匿名性が確保されている状態では、本来の欲求を抑えることなく、厳しい言葉を使ったり、時には親切心のフリをしてちょっとしたミスを指摘し、自分の欲求を満たそうとするため、ネット上での炎上騒ぎが度々起こるのです。

他者の評価を気にし過ぎてオリジナルがない

People Eyes Look - Free photo on Pixabay (351857)

日本人は他の国に比べ、周りと同じだと安心する横並び意識と、自分は上でもないが下でもなく、中間にいると感じる中流意識が極端に強いといわれています。トップになりたいわけではなくても、下には見られたくないのです。

ファッションや行動でも、周りと違うことをして高い評価をもらうことより、絶対に低い評価を受けたくない、という気持ちが強いため常に周りの人たちの言動を意識してしまいます。

ネットで全国の情報が手に入るようになった今、ますます日本全体での同一化が進んできました。周りと同じであれば叩かれることもなく安心です。ですが流行りものに大勢が群がり、結局はみな同じ姿になっていくのでは空しくなってしまいます。

日本人の国民性とは

Mountain Mount Landscape - Free photo on Pixabay (339772)

では、日本独特の慣習を生み出す元となる、日本人の国民性とはどのようなものなのでしょうか?漠然と「真面目」「礼儀正しい」といった良いイメージのほか、「裏表がある」「長いものに巻かれる」といった悪いイメージもあります。

一説には、地理的に地震や台風・噴火といった自然災害に見舞われやすいことが慎重な判断や行動を課し、規律を守ることや周りと行動をともにし常に大勢で状況把握に努めることで身を守ってきた日本人の歴史が関係するといわれます。

これからは日本人の国民性が生み出す、さまざまな価値観について具体的にみていきたいと思います。

宗教観

Buddha Statue Korea Meditation - Free photo on Pixabay (352946)

日本人の中で「私は仏教徒です」「神道信者です」などと、自信を持って自分の信じる宗教について発言できる人は少ないのではないでしょうか?およそ7割の人が特定の宗教信者に属さない「無宗教」という調査結果もあります。

神社に初詣や合格祈願に行き、結婚式は教会で挙げ、仏式の葬儀をおこなう日本人はまるで宗教を軽んじているようですが、決して無神論者ではなく、あらゆるものに神を見出して崇めるため、日本人の宗教観は他国からみるとかなり奇異なのです。

日本人の柔軟さと、一貫性の無い日和見主義的な国民性がよく表れている価値観といえます。

集団主義

Bicycle A Lot Of Bike - Free photo on Pixabay (353887)

これはやはり自然災害の多さが関連しているように思われます。災害時において単独行動は命取りになることが多いからです。また、いつ起こるかわからない自然災害に対して、集団の情報収集力は非常に重要です。

集団で行動するためには規律を守ることが必要です。日本人に、他者との対立を避け和を重んじる気質があるのは、集団生活を円滑にするためだといわれています。

また、見通しが利きにくい自然の動きをなんとか分析しようとしたり、間違った情報を受け取らないよう他者の言動を注視する慣習などが、周りの顔色を見てから行動を起こす、現代の日本人の行動様式にも繋がっていると思われます。

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