2019年8月5日 更新

シュリンクフレーションとは?理由は?実質値上げした商品まとめ!

シュリンクフレーションという言葉を聞いたことがありますか?実質的な値上げを意味するもので、日本ではアベノミクスが原因だと言われています。シュリンクフレーションの理由やアベノミクスについて、実質値上げした商品のまとめをご紹介します。

シュリンクフレーションとは

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シュリンクフレーションとは、ピッパ・マルムグレンが作った造語とされていて実質的な値上げを意味するものです。他にもスタグフレーションと対比して作られた言葉だとする説もあります。

商品の値段は変わらないのに内容量が減っていることから実質値上げと言われています。シュリンクフレーションについて詳しく見ていきましょう。

ピッパ・マルムグレンの造語

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シュリンクフレーションは英語で縮むを意味する「シュリンク」に物価が上昇する経済現象を意味する「インフレーション」を合わせた造語です。

アメリカの経済学者、ピッパ・マルムグレンは「例えば様々な商品が、価格やパッケージが変わらないままサイズだけはシュリンクしている。このシュリンクフレーションこそが兆しなのだ」と語っています。

停滞を意味する「スタグネーション」と「インフレーション」を合わせた造語であるスタグフレーションと対比して提唱されたとする説もあります。

実質的な値上げ

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シュリンクフレーションは小売りされる商品の価格は変わらないままその内容量がシュリンクしていく経済現象であるため実質的な値上げを意味しています。

実質的な値上げは消費者に気づかれにくいことからステルス値上げとも言われています。「ステルス」は英語で消えるという意味を持ちます。

スーパーやコンビニでは値段が大きく表示されていますが内容量はパッケージを確認しないとわかりません。消費者の多くは値段しか見ないので、値段が変わっていなければ値上げに気づかないのです。しかし内容量は減っているため実質的に値上げしていることは間違いないと言えます。

シュリンクフレーションの理由

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シュリンクフレーションを行う理由は値上げに気づかせないためだと言われていて、値上げに至る理由は原材料費や人件費の上昇、個人消費の低迷など様々な原因が絡み合っています。

日本では人手不足が深刻化する一方、世界では人口が増え続けているので原材料の確保が難しくなっています。人手不足による人件費の上昇と原材料の確保が難しくなることによる原材料費の高騰は今後も続くでしょう。

シュリンクフレーションの理由を詳しく見ていきましょう。

実質的な値上げに気づかせないため

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消費者が購入時に一番気にするのは値段なため、量が減っていることに気づく人はあまりいません。内容量はパッケージの裏に小さく書かれていますが商品ごとの内容量を記憶している人は少ないでしょう。

内容量が減っていてもパッケージの大きさには変化がないので余計に値上げをしていると気づく可能性は低くなります。企業がシュリンクフレーションの実行を告知することもあまりないことから、誰かが気づくまで値上げの事実が広まらないのです。

気づかないまま購入し続けると今までの使用量を保とうとして家計の出費が増えることになります。

原材料費の上昇

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シュリンクフレーションを行う理由には原材料費の上昇があります。小麦などの一次産品の国際価格は、中国の経済成長の影響で上昇傾向にあります。

国際価格の上昇が日本の食品メーカーの原材料調達コストにも影響しているのです。 実際に菓子や麺などの原料となる業務用小麦粉の卸値はどんどん上昇しています。

小麦粉価格の上昇分を相殺するために食品メーカーの間で商品の容量を削減する動きが広がりつつあることは確かでしょう。しかし実質的な値上げをしているのは長い間消費者に親しまれてきた定番商品ばかりであるため、売り上げが大きく減ることはないと言われています。

人手不足による人件費上昇

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日本では少子高齢化が進んでいて働き手不足が深刻化しています。働いてくれる人を集めるためには給料を上げるしかなく、人件費が上昇しているのです。

人件費の上昇分に合わせて製品価格を上げないと企業は生き残ることができません。原材料費と人件費がともに上昇すると利益を確保するために内容量を減らすしかなくなってしまいます。

しかし日本の経済にとっては悪いことばかりではなく良いこともあります。かつて企業は儲けよりも生産拡大を追求していましたがようやく利益の確保に重点を置き始めたからです。

個人消費の低迷

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シュリンクフレーションの理由には個人消費の低迷が挙げられます。個人消費が低迷している中で安易に値上げをすると消費者が敏感に反応して売り上げが減少するリスクが大きくなります。

リスクををなくすために、価格はそのままにして容量を減らすという値上げがわかりにくい方法を取るのです。食品メーカーは内容量の変更をホームページで公開していますがわざわざホームページを確認する消費者はほとんどいないため値上げに気づきにくくなります。

結果としてだまされたと感じてしまう消費者が出てしまうのは無理のないことです。

日本のシュリンクフレーションはアベノミクスが原因?

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日本のシュリンクフレーションはアベノミクスが理由だと言われています。アベノミクスでは大胆な金融政策を行い、消費を刺激するために値上げをしましたが結果として消費は抑制されてしまいました。

政策が富裕層にメリットが大きいものばかりで貧困層にはプラスに働かなかったためです。賃金が上がらないのに値上げをされては、節約のために消費を抑えるしかなくなるのです。

アベノミクスについて詳しく見ていきましょう。

アベノミクスとは

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