2019年9月22日 更新

寝たくないと思うのはなぜ?心理やストレス・病気が関係している?

仕事や学校でくたくたに疲れているのに寝たくない…これは、朝が怖い、起きたくないという心理やストレス、うつなどの病気が原因となっています。睡眠は心身を回復させ、充実した毎日を過ごすのに大切なもの。寝たくない理由を明らかにして、今日はぐっすり眠りましょう。

寝たくない時はどうすれば良いの

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「世の中に 寝るより楽はなかりけり 浮世の馬鹿は 起きて働く」
これは江戸時代の狂歌です。何とも気が抜ける、それでいてなぜか深さを感じさせる歌です。確かに、寝ていれば楽だし気持ちも良いしお金も使わなくて済む、疲れも取れて健康になる。いいことづくめです。

しかし、現代では寝ることは「楽」ではないと感じる人が増えています。寝るのが楽ではない不眠の人もいれば、寝るのが楽しくない、すなわち、「寝るのが嫌」な人もいます。

「寝たくなかったら寝なきゃいいじゃん」と片付けてはいけません。睡眠は食欲と同じく、生命を維持するのに欠かせないものです。寝たくない時はその原因を明らかにし、寝ることを楽しめるようになりましょう。

寝たくない人の心理

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食欲と同じく、睡眠欲も満たされたら気持ちの良いものです。それなのに、なぜ寝るのが嫌だ、寝たくないと感じてしまうのでしょうか。その心理を様々な面から探っていきましょう。

怖い夢を見るのではないかという不安

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遅刻して試験に間に合わない、歯がたくさん抜けるなど、疲れた時や悩み事があるときにいつも同じ悪夢を見る人も多いのではないでしょうか。悪夢が続くと疲れが取れず、却って寝るのが怖くなってしまいます。

夢をコントロールするのは難しいですが、寝る前に考えていることや感情が夢に反映されやすいと言われています。寝る前にはなるべく楽しいことを考えるようにしましょう。しかし、いくら楽しいからと言って刺激の強過ぎることを想像すると、興奮して眠れなくなってしまいます。

おすすめは、花畑や星空など、穏やかできれいな景色をイメージすること。言語イメージではないので考え過ぎで眠れないということもなく、スムーズに入眠できます。そして、きっと花畑でのんびり遊ぶ楽しい夢が見られます。

意識がなくなるのが怖い

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眠くなってくると、段々意識が混濁し、そのうちすーっと意識が消えていくような感覚になります。それが「死」を連想させ、怖くて眠れないという人もいます。赤ちゃんが眠い時に泣くのは、入眠の時の意識がなくなる感覚に生存本能が働き、不安になるからだという説もあります。

また、寝ると無防備になるから怖い、持病のある人は寝ている時に発作が起こったらと思うと不安と感じる人もいます。戸締りをきちんとしたり、病院で診察を受けたりして、不安の原因を取り除きましょう。
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家族がいるなら、そばで寝てもらうと安心につながります。幸せそうに寝ている子供や猫の動画を見るのも癒されますし、寝ることに対してポジティブになれます。

寝ることは死ぬことではありません。睡眠時間はむしろ明日を健康に楽しく生きるために大切なもの。眠くなってきたら眠れることに感謝して気持ち良く眠り、元気に明日を迎えましょう。

睡眠時間が短くて寝たら起きられない

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明日は早朝から用があり、朝5時に起きないといけない、12時に寝たら睡眠時間は5時間、起きられるだろうか…そんな心配をしていると、寝るのが嫌になってしまいます。

一番理想的なのは寝る時間を早くして十分な睡眠時間を取ることですが、それが難しいなら、「5時間も寝られる!これで疲れも取れる!」と考えながら寝るようにしましょう。脳は意外と暗示に弱いもの。きっとすっきりした気持ちで目覚められます。

また、睡眠不足は取り返せます。今日2時間睡眠が足りなかったのなら、明日と明後日1時間ずつ多く眠れば良いのです。あまり神経質にならず、大らかに考えるようにした方がストレスもたまりません。

大きなストレスを抱えている

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大きなストレスを抱えていると、寝るのが怖くなります。寝ているうちはストレスの元について考えなくても済みますが、起きたときにわっと現実が襲ってくる感覚は、悩み続けるより辛いものです。また、ストレスがあると寝付けなかったり夜中に目が覚めたりしてしまうことがあり、それも寝るのが怖い原因となります。

大きなストレスを抱えている場合、それについて考えるなと言うのは無理な話です。いっそのこと寝るのはやめて、自分が一番楽になれることをしましょう。夜付き合ってくれる人がいるなら電話やラインなどで話をすると気持ちが落ち着きます。音楽を聴いたり瞑想したりするのも良いでしょう。

ストレスは心の怪我です。怪我をしたら休むのは当たり前のこと。「サボっている」と罪悪感を持つ必要はありません。ゆっくり自分を休ませ、癒してあげましょう。

1日終わったが充実感がない

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毎日同じ時間に起きて、会社に行って、帰ってテレビを見たりネットをしたり…そんな代わり映えしない毎日を過ごしていると寝たくなくなります。「起きていれば楽しいことが起こるのでは…」と何となく期待してしまうのです。

しかし、夜家で過ごす時間に変わったことなどそうそう起こりません。いつもと同じ時が過ぎていくだけです。一番良いのは新しいことを始め、日々を充実させることです。スポーツやヨガ、英会話や資格試験の勉強なども良いでしょう。生活にメリハリが出て、毎日が充実したら、「楽しい明日のために今日は寝よう」という気持ちも湧いてきます。

特にやりたいことがない、という人は夢日記をつけてみるのも良いかもしれません。恐らく、単調な毎日より夢の方がずっとスリリングです。「今日はどんな夢が見られるのかな?」と寝るのが楽しみになりますし、日記を読み返すと、穏やかに過ぎていく現実世界に感謝できるでしょう。

休むことに罪悪感がある

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仕事が忙しいときや試験勉強中は、「休んで良いのだろうか、もっとできることがあるんじゃ…」と寝ることに罪悪感を覚えることがあります。日本では昔から寝る間も惜しんで努力することが美徳である、という考え方が蔓延しています。

それは薪を背負っている時も本を読み、寝る間も惜しんで勉学に励んだ二宮尊徳(金次郎)が代表的日本人とされ、小学校の教科書にも取り上げられていたことからも分かります。
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何かを成し遂げるために努力することは大切ですが、睡眠もそれに劣らず大切です。その日得られた情報は、睡眠中に脳内で整理され、必要な情報が記憶として定着します。

整理され、すっきりとした頭からは必要な記憶をすぐに取り出すことができる上に、情報同士を結び合わせることにより、新たなアイディアも生まれます。

休むべき時に休める人は、先のことまで考えて行動できる賢者です。無駄な罪悪感は捨てて、さっさと寝てしまいましょう。

寝る時間がもったいない

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