2019年7月12日 更新

破滅願望とはどんな願望?破滅願望をもつ心理や原因と治す方法も

破滅願望を持つ人は、現代社会において決して少なくはありません。そういった願望を持つ人の心理や原因、治す方法についても解説いたします。また、診断テストを含め、病気の可能性や、タナトスなどの用語についても知識としてご紹介いたします。

目次

破滅願望を持ってしまう思考から抜け出せない場合は、病気を抱えている可能性もありえます。後天的な場合もあります。ストレスなどが大きな原因となりやすいのですが、まずは心療内科などで診察してもらう必要がありますので、不安な場合は、できるだけ早期の段階で受診することが大切です。

境界性パーソナリティー障害

Dependent Dementia Woman - Free photo on Pixabay (429670)

境界性パーソナリティ障害は、約2~5%の人にみられ、治療を受けにくるのは女性が多い傾向があります。年齢が上がるにつれて、症状はみられなくなり、その後、再発しないのが通常ですが、対人関係はそれほど改善されず、フルタイムの仕事についている割合は約20%と言われています。

幼い頃にネグレクトや虐待を受けていた場合があり、それを埋め合わせるため、他人に気にかけてもらおうとしますが、ちょっとしたきっかけで、怒りに満ちた対応に急激に変わりやすく、相手をけなしたり、自分自身に怒りが向かい、自傷行為を行うこともあります。

そうなると、衝動的になり、無謀な性行動や物質乱用、自殺企図を起こすことすらあります。この障害の人の約10%が自殺により死亡すると言われています。治療に関する指示に従わなかったりするため、入院中も医療従事者側ともめてしまうこともあります。

うつ病

Medications Money Cure - Free photo on Pixabay (429668)

うつ状態だけが起こる「単極性うつ病」と、うつ状態と躁状態が起きる「双極性うつ病」があります。症状としては、「楽しみを感じない。良いことが起きても気分が晴れず、好きなことも楽しめない」といったものや、「疲れているのに眠れない」といった症状があります。

治療で大切なのは、「休養、薬物療法、精神療法やカウンセリング」です。良くなったり、悪くなったりを交互に繰り返しながら徐々に良くなっていきます。うつ病の8割は、以前の元気な状態=「寛解(かんかい)」状態を迎えることができます。

生活習慣病と同じで、早期の治療が重要です。また、元気になっても、勝手に薬を止めないことがとても重要です。寛解の時期で、自己判断で薬を止めてしまい、再発するパターンを非常によくあります。

心的外傷後ストレス障害

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PTSDとも言われ、心の傷や大きなストレスを受けてから、強い精神的苦痛が続く障害です。気持ちが高ぶったり(過覚醒)、逆に何も感じなくなったり(無感覚)します。不眠や、抑うつ、不安、集中力低下なども現れるやすいです。

心的外傷となる出来事として、犯罪、戦争、性的暴力、自然災害を目撃し巻き込まれたこと、生命を脅かす病気だと診断されたりしたことがあげられます。体験を思い出さないようにしますが(回避行動)、フラッシュバックし、苦しい思いをします。

とくに若い成人にもっとも多く起こります。配偶者と死別して再婚してない人、引きこもり、家族にうつ病の経験者がいる人は、PTSDになりやすくなります。 大震災の生存者などは、生き残ったことに罪悪感をもってしまうことがあり、そこからPTSDに発展する人もいます。

破滅願望を治す方法

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ここでは、一体どのようにすれば、破滅願望を治せるのかに関して、その対処方法をいくつか解説していきます。心理と原因が分かれば、対処法もより適切に選択することができますので、まずは心理と原因を把握するようにしましょう。そのうえで、対策を試しては検証し、いくつか試してみるようにしましょう。

自分を追い込まない

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自分を追い込むことは、自己卑下による自己肯定感の低下で自信をなくし、無力感と無気力感に陥ることは先述しました。そういう場合は、自分んを追い込まない必要があります。具体的には、自分に優しくすることです。自分に厳しくするストイックは、扱い方が危険で条件を満たしている必要性があります。

自分を追い込むことは、かつて良い事とされていました。しかし、それは、好きなことに関してであり、本人は追い込んでいるという自覚がありません。周りから見たらストイックに見えると言う事です。なかにはストレスを感じながら追い込む人もいますが、好きでやっている人に比べて良いアイデアも浮かびません。。

致し方ない場合は仕方ありませんが、本質的には、ストレスを感じるようなら、追い込まない方が、パフォーマンスが上がり、結果として良い物ができあがり、かつ持続可能だと言えます。そうでない場合は、一時的には良いですが、長期的にはストレスで体を壊しますので、注意が必要です。

破滅願望を否定しない

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まず、多くの人が陥りがちなのが、破滅願望を抱いている状態の自分を否定してしまう事です。もちろん破滅願望は良くないのですが、すぐに改善しようと急ぐと、焦りが生じてしまい、結果として悪い結果となります。

まずは、破滅願望を抱いてしまう自分を受け入れる事です。喪失の5段階説の受容を意識するのです。完璧な人はいません。周囲を見ると、もっと改善で着なさそうな人はいます。まずは受入れ、そこからスタートするのです。少しでも良くなれば前進です。早い改善を急ぎ過ぎず、自分のペースを大切にしましょう。

信頼できる人物を見つける

Joy Freedom Release - Free photo on Pixabay (429677)

身近にいなくても、ネットや書籍など、いろいろ見ている内に、自分に合った人に巡り合うかもしれません。その場合は、相談してもらったり、書籍を読んだりすることで、ヒントを得る事ができるかもしれません。

すぐにヒントは得られずとも、継続しているうちにヒントが得られる可能性もあります。やらなければ可能性は下がります。焦らずに継続することで、微差が大差となります。急がず、できる範囲で行ないましょう。無理しない事が継続のコツです。

適度なストレス発散

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好きなこともできなくなる前に、日頃から定期的に運動や、趣味など、ストレス発散をする事が大切です。予防ができるからです。とくに、ストレス発散方法は、沢山ある方がいいです。ノートに書き出す事もよいでしょう。実際に医療現場では、ストレスコーピングといって、発散方法を書き出す作業があります。

100以上書き出す人もいます。少しのストレス発散でも構いません。音楽を聴いたり、散歩したり、テレビを見たり、動画を見たりでも良いので、ハードルを下げて、どんどん書き出しましょう。新しい事に挑戦する気力があればやってみるのも、良いでしょう。環境を変えるのも有効です。

今を生きる

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過去に捉われ暗い気持ちになったり、未来の不安を考えて、無気力になってしまう事は、非常に不毛です。大切なのは、今を生きる事です。あるがままの自分を受け入れ、今を重視するのです。

そして、今できる事をやるのです。できない事は、無理しないか、できる事に小分けして、目標到達までの小さな無理のない目標を沢山作り、日々達成感を感じるようにするのも有効です。今できることで、コントロール可能な事をやります。コントロール不可能なことはやらないのがコツです。

カウンセリング

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