2019年4月27日 更新

ゲーム脳は嘘?ゲーム脳の根拠と考えられる症状と改善方法も

一時期日本で話題になったゲーム脳は、実は根拠がなく嘘だったと言われています。そもそもゲーム脳とは、何なのでしょうか?今回は、ゲーム脳の意味や診断方法、ゲーム脳への批判、ゲーム依存の症状や改善方法などについて詳しく解説します。

目次

ゲーム脳とはどのような考え方?悪いことではない?

Brain Mind Psychology - Free image on Pixabay (232234)

一時期日本を中心にゲーム脳という言葉が流行しました。簡単に言うと、ゲームが脳に悪影響を与えるということなのですが、果たして事実なのでしょうか?

今回は、ゲーム脳という考え方について詳しく解説します。

ゲーム脳とは

Brain Inflammation Stroke - Free image on Pixabay (232235)

ゲーム脳は、日本大学教授の森昭雄が著書「ゲーム脳の恐怖」にて提唱した仮説です。脳の前頭前野のベータ波が低下した状態であり、脳機能にさまざまな障害がある状態と定義されています。

森昭雄自身が開発した脳波計でテレビゲームをプレイしている人の脳波を測定したところ、前述の結果が出たことからゲーム脳と名付けられました。
Mechanical Brain Man - Free photo on Pixabay (232236)

2002年に出版された「ゲーム脳の恐怖」はベストセラーとなり、メディアで頻繁に取り上げられた結果、ゲームの規制を働きかける運動が活発化しました。特に教育関係者の間で支持を集めており、森の理論を教育に応用しようという動きもあります。

一方で森の主張は、一見科学的な論証をしているようだが、実際には根拠がない疑似科学にすぎないという批判が識者から噴出し、問題となりました。果たしてゲーム脳は正しい理論なのでしょうか?

森昭雄が考えるゲーム脳の問題点

X-Ray Of The Jaw Dentistry - Free photo on Pixabay (232239)

ゲーム脳とは、具体的にどのような状態であり、どのような症状があるのかを、森昭雄の主張に沿って見ていきましょう。

脳波が認知症の人と同じ

Hands Old Age - Free photo on Pixabay (232242)

森は、ゲームによってベータ波が低減した脳の状態は認知症患者の脳と同じであると主張しています。もともと森の研究は、脳波を測定することで認知症のレベルを定量化するというものでしたが、さまざまな人の脳波を測定するうちにゲーム脳の理論にたどり着いたと主張しています。

「ゲーム脳の恐怖」には、短時間のゲームプレイであれば脳波はすぐに正常な状態に戻るが、長時間のプレイだと回復が遅いため、ゲームを長時間プレイすることで脳がダメージを受けるという推測が記されています。

しかし、認知症と同じ状態と言っても認知症患者に特有の障害をゲーム脳の人が示すわけではありません。森の主張する認知症とは、あくまで森が独自に定義したものである点に注意する必要があります。

物忘れしやすい

Hatena Think About Question The - Free image on Pixabay (232244)

森は、ゲーム脳の特徴として物忘れが激しいという症状を挙げています。当初はゲームをプレイしている人ではなく、コンピュータープログラマーを対象に実験を行っていました。その結果、脳波が認知症の人と同じという結果が出ました。

この実験の対象となったプログラマーに共通する特徴が物忘れの激しさであったとされています。プログラマーの脳波とゲームをプレイしている人の脳波が同じであるという事実から、ゲーム脳にも物忘れが激しいという特徴があるというのです。

ただし、物忘れが激しいという症状は、あくまで実験の対象となったプログラマーの自己申告にすぎず、実際にプログラマーの物忘れが激しいという客観的な証拠はありません。

感情的になりやすい

Furious Upset Person - Free photo on Pixabay (232247)

森によると、ゲーム脳には感情的になりやすいという特徴もあります。これは俗にいう「キレやすい」という状態です。ゲーム脳は、脳の前頭前野の機能が低下して思考活動が衰えている状態と定義されています。この結果、感情が抑えきれなくなってしまい、キレてしまうのではないかと推測されています。

当時の日本社会では、「キレる若者」が問題視されていたこともあり、森の主張は人々の注目を集めました。ただし、実際にゲーム脳の人が感情的になりやすいという客観的な証拠はなく、森の主観的な観察による主張である点に注意が必要です。

学力が低下

Children Infant Girl - Free photo on Pixabay (232248)

ゲーム脳は、深刻な学力の低下を引き起こすとされています。先に解説した通り、ゲーム脳は思考活動が衰えている状態なので、当然学力も低下するだろうという推測です。

学力が低下するだけでなく、素行が悪くなったり運動が苦手になったりするなど、学校生活や社会生活においてさまざまな問題を引き起こすとされています。この推測を元に小学校で脳波を測定して生徒を分類し、脳のタイプに適した指導を行うという試みまで行われました。

ただし、繰り返しになりますが、このような森の主張は主観的なものであり、客観的な証拠はありません。森が行ったゲーム脳の実験は、主に大学生を被験者としていますが、実際にどの程度の人数で行ったのかすら明らかにされていません。

犯罪を起こしやすい

Attack Blackmailing Crime - Free photo on Pixabay (232249)

ゲーム脳によって前頭前野の機能低下しキレやすくなると、結果的に犯罪を起こしやすくなるとされています。森が行った実験でホラーゲームをプレイした大学生が「ゲームのプレイ中に恐怖心を感じた」と述べています。

森は、この学生の証言を根拠に、ゲームを長時間プレイしているとそのうち自分を防御しようとして武器を手にするようになり、それが他人への暴力につながるかもしれないと推測しました。

ただし、これもあくまで森の主観であり、客観的な証拠はありません。この主張の根拠は、前述の大学生の証言のみであり、実際にゲーム脳の人が犯罪を起こしやすいというデータがあるわけではありません。

ゲーム脳の可能性がある?チェック診断

Skull Cracked Head - Free vector graphic on Pixabay (232251)

先に解説した通り、ゲーム脳は脳波の測定によって診断しますが、日常生活の行動からもある程度診断できるとされています。

以下でゲーム脳診断のチェックポイントを見ていきましょう。

1 / 4

関連する記事 こんな記事も人気です♪

【診断】あなたのモテ期はいつ?モテ期の前兆と手相で判断する方法

【診断】あなたのモテ期はいつ?モテ期の前兆と手相で判断する方法

モテ期とは聞いた事があるけれど、まだきていない!いつ来るの?本当に3回来るの?そんな悩みを解消するために、モテ期診断ができるアプリの紹介や、手相での占い、またモテ期の前兆7つをご紹介します。モテ期を見逃して損をしないようにじっくり解説していきます。
ネトストの意味とは?ネトストをする方法や心理とやめたい時にすべきこと

ネトストの意味とは?ネトストをする方法や心理とやめたい時にすべきこと

ネトストの意味とはなんなのか、ばれるとどんな危険があるのか、ネトストをやめたい時に実践する方法やネトスト度診断など。ネトストをしてしまう心理には一体どんなものがあるのかネット社会の今だからこそ知っておきたいSNS事情についてまとめました。
【診断】いい人止まりな男女別の特選7選!いい人止まりからの脱却法

【診断】いい人止まりな男女別の特選7選!いい人止まりからの脱却法

いい人止まりなひとの特徴とは?男女別のいい人止まり診断や、恋愛傾向、脱却方法を紹介していきます。「なかなか恋愛が上手くいかなくて、いつもいい人止まり…」そんな人は必見です!いい人止まりを卒業して幸せな人生を手に入れましょう!
【診断】傷つきやすい性格は病気?傷つきやすい性格の克服方法も

【診断】傷つきやすい性格は病気?傷つきやすい性格の克服方法も

自分は傷つきやすい…と感じていますか?気になっている人は、傷つきやすさを診断してみてください!傷つきやすい人は自己愛が強いのが特徴です。また人の気持ちに敏感に反応してしまうのは、うつ病などの病気の可能性も…今回は傷つきやすい人の性格と克服方法を5つ紹介します。
【診断】知性がある人や知性のある顔の特徴16選!知性を磨く方法も

【診断】知性がある人や知性のある顔の特徴16選!知性を磨く方法も

そもそも日常生活で使う「知性」とはどんな意味?知性的な人には顔や性格の違いもあるのか?知性が欲しい人への知性を磨く方法と、あなた自身にもある知性度の診断とともに、本当は良く知らないで使っている言葉である「知性」について紹介していきます!

この記事のキーワード