2019年7月14日 更新

人生がむなしいと感じるのは自分だけじゃない?むなしさの解消法7つ

何となく人生がつまらない時に感じる、むなしさ。みなさんも仕事をしている時や結婚生活を送る中でむなしいと思ったことはありませんか?今回はむなしさを感じる瞬間や原因、解消法をご紹介します!もしむなしさを毎日感じているのであれば、それは精神疾患かも…?

目次

かつては千円札に印刷されるほど日本を誇る小説家の夏目漱石。代表作『吾輩は猫である』は、誰もが人生の中で必ず一度は耳にしたことがあるはずです。他にも『坊ちゃん』や『こころ』など有名な作品をたくさんこの世に残し、1916年に死去しました。

そんな彼は死の前年に発表した随筆『硝子戸の中』に「今まで書いたもが全く無意味のように思われ出した」という言葉を残しています。

彼のように偉人として扱われている存在であっても、自分の名声には満足せずむなしさを感じていたことがあったのです。そう考えれば、むなしさは本当に人それぞれなんだということが理解できるでしょう。

むなしいと感じる理由【精神疾患】

Doctor Medical Medicine - Free photo on Pixabay (479397)

むなしいという感情は別に珍しいものではなく、誰もが感じたことのある一般的なもの。そのため、短期的にむなしい感じる場合は、後ほどご紹介する解消法で考え方を変え、少しは治まっていくでしょう。

しかし、注意したいのはむなしさを長期的に感じ、身体的・精神的にも他に影響が出てきた場合です。そういう場合には、考え方を変えれば解決する問題ではありません。

そのむなしさは精神疾患の可能性があり、放っておくと自分自身や他人を傷つける結果に繋がってしまうかもしれません。ここではむなしいと感じる時に、考えられる精神疾患についてご紹介します。

うつ病

Desperate Sad Depressed - Free photo on Pixabay (479408)

まず、むなしさが続く場合に考えられる精神疾患は「うつ病」です。聞いたことはあるけれど、自分には無縁だと思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、実はある調査で16人に1人は生涯の中でうつ病を経験するといわれているほど、身近なものなのです。

うつ病とは、ストレスによって脳の働きに問題が起きて、身体的・心理的な症状が現れる疾患。例えば不眠や食欲不振、疲労感・倦怠感が大きくなる、動機や息切れがするなどの身体症状に加え、むなしさや不安、消えてしまいたいなどの心理的症状がよく見られます。

もし、最初は何となくむなしいと感じているだけだったとしても、後から不安で眠れなくなる、ご飯が美味しくないなどの症状が出てきた場合には精神科を受診してみましょう。治療には抗うつ剤やカウンセリングが用いられます。

統合失調症

Metaphor Falling Down Failure - Free photo on Pixabay (479423)

次に考えられるむなしさの原因となる病気は「統合失調症」。原因はハッキリと解明されていませんが、何らかの原因で脳の働きに問題が起きて、自分の考えや言動がまとまらなくなる疾患です。

症状は陽性・陰性に分けられます。陽性の例としては被害的な妄想や幻聴、意味の分からないことを言ったりしてしまったりする症状。陰性の例としては感情を表現する喜怒哀楽の表情がなくなる、極端に意欲がなくなるなどの症状が挙げられるでしょう。むなしいと感じるのはもしかしたら、この陰性症状かもしれません。

症状に当てはまるものが多ければ精神科を受診し、薬物治療や社会的療法を受けながら少しずつ病気と向き合っていきましょう。

退却神経症

Woman Reading Book - Free photo on Pixabay (480008)

もう1つ、むなしいと感じる時に考えられる精神疾患があります。それは「退却神経症」といって、本業(学業や仕事)をする時には無気力や抑うつ状態になってしまい、辛く苦しい環境から逃げようとしてしまう疾患です。

うつ病と違うのは、本業以外のこと、例えば趣味や飲み会の場では、そういった症状が見られないところです。そう聞くと、ただ怠けているだけに聞こえてしまうかもしれません。しかし、退却神経症になってしまう人は元々真面目な性格の持ち主であることが多く、疾患を患ってそうなってしまったケースが多いようです。

もし、本業をしている時にむなしさを強く感じる場合は、精神科を受診してみましょう。この場合は薬物療法ではなく、カウンセリングなどで治療をしていきます。

むなしいと感じる原因【学習性無気力感】

Dog Sad Waiting - Free photo on Pixabay (480036)

前章では、むなしいと感じる原因として精神疾患の可能性を提示しました。紹介した3つの精神疾患に自分の症状が当てはまらない場合、もしかしたらあなたは学習性無気力感に陥っているのかもしれません。

学習性無気力感とは、人は抵抗も回避もできない状況で長いストレスを感じていた場合、そのうち逃げようともしなくなるという状態のこと。これには有名な実験があります。2匹の犬をそれぞれ別の檻に入れ、どちらにも電流を流します。

ただし1匹の檻にはスイッチがあり、押すと電流が止まるような仕組みに、反対の1匹には何をしても電流が止まらない仕組みにしてあるのです。すると、スイッチがある檻にいる犬は学習してスイッチを何度も押し、もう1つの檻にいる犬は何もしなくなるという結果が出ました。

このように人間も同じく仕事で最初はストレスを感じていたのに、そのうちむなしくなり、何もできなくなるということがあります。自分自身はこの学習性無気力感に陥っていないか考えてみましょう。

むなしいと感じる原因【モラトリアム】

Bonding Casual College - Free photo on Pixabay (480061)

精神疾患でもないし、長時間ストレスに晒されているわけでもないから学習性無気力感でもない…。それなのにむなしさを感じる場合、あなたはモラトリアムに陥っているかもしれません。

モラトリアムという言葉の意味は知っていますか?何とか聞いたことはあるけれど、説明はできないという方もいるのではないでしょうか。実はモラトリアムは色々な意味があるので、この章ではモラトリアムの意味や、モラトリアムになるとどうしてむなしさを感じるのかについて説明していきます。

モラトリアムとは?

Girl English Dictionary - Free photo on Pixabay (480062)

それではまず、モラトリアムの意味について説明します。元々、モラトリアムとは英語で「支払猶予(支払いを待ってもらう期間)」のことを表していました。そこから派生して、モラトリアムを心理学で使う場合には「大人になるまでの猶予期間」を意味するようになっています。基本的には大学生活を指してモラトリアムということが多いようです。

しかし更にそこから派生して社会的な大人になっても成長できず、就職しなかったり、何度も会社を辞めてふらふらしている状態もモラトリウムと呼ぶようになったのです。

アイデンティティクライシス

Girl Sadness Loneliness - Free photo on Pixabay (480063)

モラトリウムに陥っている状態のことを、別名「アイデンティティクライシス」と呼ぶことがあります。これはドイツの発達心理学者・エリクソンが提唱したもので、若者によく見られる自己を喪失した状態のことを表します。

自己を喪失した状態というのは、自分とは一体何なのか、社会で生きていくための能力があるのかといった疑問にぶつかって抜け出せないでいること。その状態になると、生きていくことが恐怖に変わり、何もしたくないという無気力感を覚えます。

もしかしたら、あなたがむなしいと感じるのはこのアイデンティティクライシスになっているかもしれません。人はこれを乗り越えることで大人になるといわれています。もし心当たりがあるなら、後ほど紹介する解消法を試してみてください。

むなしいと感じる原因【燃え尽き症候群】

Lonely Man Sitting - Free photo on Pixabay (480064)

もしあなたが今まで頑張っていたのにもかかわらず急にむなしさを感じる場合、それはもしかしたら「燃え尽き症候群」かもしれません。これは別名バーンアウト症候群ともいい、一定期間自分の力を尽くして努力していた人が、ある日を境にパタリとやる気を失ってしまうことを表します。

例えば受験後に全く勉強をする気にならなくなったり、大きなプロジェクトが終わった後に仕事にやりがいを感じなくなる人がよくいるそうです。その結果、抑うつ状態や自己嫌悪に陥り、最悪の場合は希死念慮が生まれることも。

これは精神疾患の1つでもあるため、決して放って置かず、精神科を受診して薬物治療や精神療法を受けるようにしましょう。

むなしいと感じる原因【人間関係の欠如】

Friends Dog Pet Woman - Free photo on Pixabay (480065)

3 / 5

関連する記事 こんな記事も人気です♪