目次
- マキャベリストの意味とは
- マキャべリズムを信奉する人
- マキャベリアンとも言われる
- 精神科学で「邪悪な性格特性」3つのうち1つ
- マキャベリと代表作「君主論」とは
- 1469~1527年ルネサンス期の政治思想家
- 「君主論」「政略論」「戦略論」
- 「現実主義者」と批判される
- マキャべリズムは君主論の内容に由来している
- マキャベリズムの定義
- 非道徳的な行為でも国家の利益となれば許される
- 目的のためには手段を選ばない
- 権謀術数(けんぼうじゅっすう)
- マキャベリストの特徴
- 愛想が良い
- 嘘をつくことに抵抗がない
- 嘘を正当化する
- 人心操作が得意
- 成功者に多い性格
- 冷酷で衝動的
- 謙虚で親切な日本人は嘘?
- 西條辰義教授が行った研究
- 自分が損をしてでも相手がもっと損をするような行動をとる
- 日本人はスパイト行動が顕著に見られる
- マキャベリスト診断テスト
- 成功者は気高く立派だと思う
- 幼少期~青年期はクラスのボス的存在だった
- ルールを守っていたら出世などできない
- 逮捕された人は知恵がないだけだ
- 必要であれば嘘も必要だ
- 利益のために他人にごまをするのは賢いやり方だ
- 経営者は独裁的な部分が必要だ
- 他人の弱み・弱点を見つけるのが得意
- 精神科学で「邪悪な性格特性」その他2つ
- サイコパシー・サイコパス
- ナルシシズム
- マキャベリストになる原因
- 遺伝の可能性
- 家庭環境
- マキャベリスト対策
- 自分では気付けないため、周囲の人が指摘する
- 犯罪行為もいとわないため距離を置く必要も
- 深刻な場合は専門機関へ
- 認知行動療法が効果的
- 悪化すると犯罪行為もいとわない!マキャベリストなら早めの矯正が必要!
そのような社会で育ったマキャベリは、理想よりも現実を重視するという立場から、当時のフィレンツェでは共和制よりも君主制の方が現実的であり、フィレンツェに安定をもたらすことができると考え、「君主論」を執筆したのです。
しかし、このようなマキャベリの思想は理想主義的なルネサンスの風潮と合わず、「現実主義者」と批判されることになります。マキャベリは実際には共和主義者でしたが、メディチに取り入るために君主制を支持したという側面もあったため、裏切り者扱いされることもありました。
しかし、このようなマキャベリの思想は理想主義的なルネサンスの風潮と合わず、「現実主義者」と批判されることになります。マキャベリは実際には共和主義者でしたが、メディチに取り入るために君主制を支持したという側面もあったため、裏切り者扱いされることもありました。
マキャべリズムは君主論の内容に由来している
via pixabay.com
前述の通りマキャベリズムとは、本来はマキャベリが「君主論」などで主張した現実主義的な政治思想のことです。しかし、現在では意味が広がっており、政治以外の分野でも使われるようになっています。
マキャベリはさまざまな箴言を残しています。「愛される王よりも、恐れられる王を目指すべきである」「君主は気前がいいよりも吝嗇であった方がいい。気前がいいことをありがたいと思うのは、その恩恵に浴する一部だが、吝嗇であれば、だれもがひとしい思いをするから」などが有名です。
これらの言葉はあくまで統治者である君主の理想の姿について述べたものであり、君主にはそのような性格が必要であると言っているにすぎません。しかし、現在ではこのような性格を持つ人のことをマキャベリストと呼んでいます。
マキャベリはさまざまな箴言を残しています。「愛される王よりも、恐れられる王を目指すべきである」「君主は気前がいいよりも吝嗇であった方がいい。気前がいいことをありがたいと思うのは、その恩恵に浴する一部だが、吝嗇であれば、だれもがひとしい思いをするから」などが有名です。
これらの言葉はあくまで統治者である君主の理想の姿について述べたものであり、君主にはそのような性格が必要であると言っているにすぎません。しかし、現在ではこのような性格を持つ人のことをマキャベリストと呼んでいます。
マキャベリズムの定義
via pixabay.com
マキャベリが「君主論」で展開した理論は複雑なものであり、簡単に説明できるものではありません。ただし、一般的にマキャベリズムという言葉が使われる場合は、本来のマキャベリの思想とはあまり関係のない意味で使われていることもあります。
以下でマキャベリズムのいくつかの定義を紹介します。
以下でマキャベリズムのいくつかの定義を紹介します。
非道徳的な行為でも国家の利益となれば許される
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本来のマキャベリズムは政治理論であり、その思想を要約すると、何よりも国家の利益を重視する点に特徴があります。国家の利益になるのであれば、非道徳的な行為も許されると考える冷血主義的な思想と見なされることがあります。
マキャベリは「君主論」で政治から道徳を切り離して論じているため、そのように解釈され、当時の共和主義者から痛烈に批判されました。
しかし、18世紀になると「君主論」は現実的・客観的に政治を論じた政治哲学、政治思想の古典であるとして高く評価されるようになり、現在も世界中で読まれています。
マキャベリは「君主論」で政治から道徳を切り離して論じているため、そのように解釈され、当時の共和主義者から痛烈に批判されました。
しかし、18世紀になると「君主論」は現実的・客観的に政治を論じた政治哲学、政治思想の古典であるとして高く評価されるようになり、現在も世界中で読まれています。
目的のためには手段を選ばない
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政治以外の世界でマキャベリズムという言葉が使われる場合は、目的のためには手段を選ばないという考え方を指すことがほとんどです。目的が正しければ手段が非道徳的なものでも構わない、目的が正しければ手段も正しいのだ、という考えです。
例えば企業の経営者が利益を出すために不正に手を染めたとします。不正を行ったことは悪いことであり、批判されてしかるべきです。しかし、企業として利益を出し、従業員に利益を還元することは経営者としては「正しい」ことです。
そのための手段が不正であったとしても、目的が正しいので許される、と考えるのが典型的なマキャベリズムです。
例えば企業の経営者が利益を出すために不正に手を染めたとします。不正を行ったことは悪いことであり、批判されてしかるべきです。しかし、企業として利益を出し、従業員に利益を還元することは経営者としては「正しい」ことです。
そのための手段が不正であったとしても、目的が正しいので許される、と考えるのが典型的なマキャベリズムです。
権謀術数(けんぼうじゅっすう)
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マキャベリズムは、日本語では権謀術数(けんぼうじゅっすう)主義と訳されます。権謀術数とは、人を欺くための計略、特に組織内における自身の地位を高めるための計略を指す言葉です。
権謀術数は、12世紀の中国の儒学者、朱熹(しゅき、朱子とも)の著書「大学章句」に由来する言葉です。「権謀」も「術数」も策略やはかりごとを意味しています。
自分の地位を高めるためには人を欺くこともいとわないという解釈から、マキャベリズムの訳語として定着しました。ただし、一般的には日本語訳ではなく、マキャベリズムという言葉を使うことがほとんどです。
権謀術数は、12世紀の中国の儒学者、朱熹(しゅき、朱子とも)の著書「大学章句」に由来する言葉です。「権謀」も「術数」も策略やはかりごとを意味しています。
自分の地位を高めるためには人を欺くこともいとわないという解釈から、マキャベリズムの訳語として定着しました。ただし、一般的には日本語訳ではなく、マキャベリズムという言葉を使うことがほとんどです。
マキャベリストの特徴
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マキャベリストの特徴を一言で説明することはできません。以下でマキャベリストに多いとされる言動をいくつか挙げて解説します。
愛想が良い
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マキャベリストは、一見愛想が良く、争いを好まない穏やかな人物が多いと言われています。しかし、あくまで表面上そう見えるだけであり、人をだますための手練手管の1つとしてそう見せているだけです。
あからさまに人と衝突して周囲から警戒されてしまうと、人を欺くことなどできません。そこで普段は愛想良く振る舞うことで周囲を油断させます。
普段は人畜無害な人間を演じながら、心中で相手をだます機会を狙っています。マキャベリストが見せる穏やかさは見せかけかもしれないのです。
あからさまに人と衝突して周囲から警戒されてしまうと、人を欺くことなどできません。そこで普段は愛想良く振る舞うことで周囲を油断させます。
普段は人畜無害な人間を演じながら、心中で相手をだます機会を狙っています。マキャベリストが見せる穏やかさは見せかけかもしれないのです。
嘘をつくことに抵抗がない
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人間であれば誰でも多少は嘘をついてしまうものです。仮に嘘をついてしまったとしても良心の呵責にさいなまれて苦しむ人も多くいます。
しかし、マキャベリストは嘘をつくことにあまり抵抗がありません。嘘をつくことに限らず、多くの人が非道徳的と考えるような行動を取ることにマキャベリストは良心の呵責を覚えないのです。
ただし、普段からそのような行動を取っているわけではありません。マキャベリストにとっては目的を達成することが重要であり、そのために嘘をつくことが必要になるのです。
しかし、マキャベリストは嘘をつくことにあまり抵抗がありません。嘘をつくことに限らず、多くの人が非道徳的と考えるような行動を取ることにマキャベリストは良心の呵責を覚えないのです。
ただし、普段からそのような行動を取っているわけではありません。マキャベリストにとっては目的を達成することが重要であり、そのために嘘をつくことが必要になるのです。
嘘を正当化する
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マキャベリストは、目的は手段を正当化すると考えています。目的を達成するための嘘も、当然正当化できると考えます。マキャベリストが嘘をついても良心の呵責を覚えないのは、このような心理作用が原因と考えられます。
嘘に限らず、客観的には非道徳的な行動に見えても、マキャベリストにとっては正当な行動、すなわち主観的には正当な行動なのです。正当な行動であれば、良心の呵責に苦しむ必要はなく、躊躇なく行動に移ることができます。
嘘に限らず、客観的には非道徳的な行動に見えても、マキャベリストにとっては正当な行動、すなわち主観的には正当な行動なのです。正当な行動であれば、良心の呵責に苦しむ必要はなく、躊躇なく行動に移ることができます。
人心操作が得意
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