2019年7月10日 更新

傍観者効果とは?日本で加速している原因とこの効果が関連した事件

傍観者効果という効果を知ってますか?実は誰もが陥る可能性があります。今回、傍観者効果に陥っている人の心理や対策法などに加え、傍観者効果が関連した事件の例や日本でこの効果が加速している原因についても見ていきます。自分が陥ってしまっていないか見ていきましょう!

目次

いじめは社会全体にとってとても大きな問題です。決して子供の世界だけではなく、職場やママ友など大人の世界でも問題になっているいじめの多くは、ターゲットとなった人を自分は傍観者として見ていながら、結局は一緒になって無視したり省いたりといじめに加わっていることもありますね。

しかし、イジメられる人はあなたに何をしたのでしょうか?そこには、自分もやらなければターゲットにされる恐怖によって支配される心理があります。本当はいじめを始めた人間が悪いとみんな分かっているのに批判できない人たちがいじめをさらに大きくしていることに気づきましょう。

酔っ払いが路上で寝ていても素通り

On The Street Road - Free photo on Pixabay (464459)

夜の街で酔っ払いが寝ているのはよく見られる光景です。そんな人の横を素通りする人たちがたくさんいますね。これは、傍観者効果の中の自業自得だと思う心理が働くからでしょう。自分で好きで飲んで酔っ払ったのだから家に帰らず寝ていても仕方ないと思う気持ちが素通りすることになんの罪悪感も感じないのです。

確かに自己責任ですが、路上で寝ていて万が一車に轢かれることもあります。自ら声をかけなくても警察に通報するなどの方法はあるはず。後でニュースを見て後味の悪い気持ちにならないためにも、自分ができることはしておいたほうが良いでしょう。

喫煙スペースでもない場所で喫煙しそれらを誰も注意しない

Cigarette Smoking Smoke - Free photo on Pixabay (464467)

最近では受動喫煙を考慮して喫煙者がタバコを吸う場所が少なくなっています。喫煙所がない場所では喫煙しないのがマナーですが、それでも構わず吸う人がいるのも事実ですね。しかし、そのようなマナー違反をしている人を見ても注意しない人が多いのではなぜでしょうか?

それは、マナー違反をする人が注意しても聞くはずがないと思い込んだり、注意されたことで逆ギレされることを恐れることで起こる傍観者効果です。吸わない人は受動喫煙を避けたい気持ちと他人が吐いた煙が漂ってくるのが苦手ですが、吸う人にはその感覚が理解できないため難しい問題ですね。

傍観者効果の心理

Book Gift Heart - Free photo on Pixabay (464475)

子供の頃、困っている人を見かけたら助けてあげましょうといわれて育っている私たちですが、大人になるにつれ困った人を見かけても注意すべき人間を見ても傍観者効果が働いてしまうのはどうしてなのでしょう?それは、自分に守るものが増えたからかもしれませんね。

傍観者効果の心理には、誰もが面倒なことに関わりたくないといった気持ちが関係しているようです。傍観者効果は誰にでも起こり得ることです。そこにある心理についてここでは詳しく解説していきましょう。

他者が積極的に行動していないため緊急性を要していないと考える

Guy Bike Bicycle - Free photo on Pixabay (464480)

たとえ、大変な出来事が目の前に起こっても他の人が何も行動していないとき、あえて自分が行動しなくても良いといった心理が傍観者効果です。そこには、率先して行動する勇気がないこととどうしたら良いのかがわからないためでもありますが、自分が行動しなくてもそのうち誰かが何とかするだろうと思ってしまう心理が傍観者になる一番の理由でしょう。

最近では、snsの普及により動画を撮ってアップする人もいますが、こういった行動は場合によっては後で名誉棄損などで訴えられる可能性もありますから注意しましょう。それよりも、まず警察を呼んだほうが良いのか、救急車を呼んだほうが良いのかを考えましょう。

自分のとった行動を後から批判されたくない

Break Business People - Free photo on Pixabay (464496)

たとえ、その場で行動できてもその行動が後になって批判されるのでは?と思えば何もせずに傍観してしまいます。確かに最近では、snsでその行為が拡散されると見知らぬ人たちが好き勝手に検証して賞賛したり批判されたりといったことが起こるため気にする人はいるでしょう。

決して悪いことをしていなくても批判的な人は必ずいるものです。重箱の隅をつつくようにあらを探す人もいるでしょう。そういった人たちからの批判を目にすれば精神的に辛くなってしまいますね。そして、そういったことから行動できなくなってしまう人がいることは非常に残念なことです。

傍観する他者と同調し安心感を得たい

People Three Portrait - Free photo on Pixabay (464497)

傍観者効果には、妙な連帯感というか仲間意識のような安心感が芽生えることがあります。一致して傍観していることにみんなと一緒だからこれで良いと思い込んでしまうのです。確かに、日本では子供の頃からみんなと同じであることを学校の校則などを通して指導されていますから、他人と違ったことをするのはたとえ良い事だとしても悪目立ちする可能性があります。

それなら、何もしないでみんなと同じように傍観者でいようと思うのは自然の心理です。逆に少ない人数だと誰かが行動することでみんながそれに続かなきゃいけないと思うため早い対処ができるのも傍観者効果です。

傍観への非難が集まったとしても自身を含め大勢いるため罪の意識が薄い

People Women Talking - Free photo on Pixabay (464500)

キティ・ジェノベーゼ事件のように、あとあと傍観者たちが批判されても「自分だけではない」という心理が罪悪感を薄れさせてしまいます。そして、あの時はみんながそうしていた自分だけが何かをしたってきっとどうにもならなかったに違いないと、自分を正当化してしまいます。

昔、あるお笑い芸人がネタで言った言葉の「赤信号みんなで渡れば怖くない」と同じ意味合いです。そして、このような心理は保身のためとも言えるでしょう。そういった心理から傍観者効果は生まれてしまうのです。

情報が錯綜し自身で判断できず思考停止になる

Model Fashion Attractive - Free photo on Pixabay (464530)

ある出来事が突然目の前で起こったため錯綜して判断力が停止することがあります。それは、普通ではあまりないことのため、どうしたらいいのか頭の中の情報が瞬時に集められないからでしょう。この状態では、援助することも救助することもできないまま時間が経ってしまい気づけば誰かが行動しているため、今さら自分が動かなくてもと傍観者を決め込んでしまいます。

特に、命に関わるような事態や流血しているなど特殊な場面では、普段から医療に携わっている人でなければすぐに行動はできないため仕方ないといえます。

被害者ではなく観客に意識が集中し援助に及び腰になる

Woman Young Pregnant The - Free photo on Pixabay (464534)

人は、他人の目が気になるものです。そのため、援助を必要としている人がいてもその人を援助することで自分が注目されることに及び腰になり傍観者となってしまいます。その心理が働くのは、たとえ良い事をしても注目されると後で批判の的になる可能性もありますし、うがった見方をして調子にのっていると思われたくないなという人がいるからでしょう。

これも保身からくる傍観者効果で、面倒なことには極力関わりたくない心理が働いているからです。何かをやればそれを見ている人たちから何を言われるかと恐れてしまうなんて、なんとも変な世の中になったものです。

日本で傍観者効果が加速している原因

Smartphone Iphone 6 Plus Original - Free photo on Pixabay (466570)

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