2019年7月10日 更新

傍観者効果とは?日本で加速している原因とこの効果が関連した事件

傍観者効果という効果を知ってますか?実は誰もが陥る可能性があります。今回、傍観者効果に陥っている人の心理や対策法などに加え、傍観者効果が関連した事件の例や日本でこの効果が加速している原因についても見ていきます。自分が陥ってしまっていないか見ていきましょう!

目次

傍観者効果とは

People Woman Girl - Free photo on Pixabay (464401)

傍観者効果とは、困っている人や助けを求めている人に手を差し伸べずに通り過ぎたり見ているだけの状態をいいます。それは、他人の緊急事態に無関心であったり、どう助けていいかわからない、責任がとれないからなどといった心理から傍観してしまう言われています。

この心理は、実は誰にでも起こり得ることだと知っていますか?そんな傍観者効果とはいったいどんなものなのでしょう?ここでは、傍観者効果の詳しい意味について解説していきます。

社会心理学用語

Book Bezel Read - Free photo on Pixabay (464407)

傍観者効果は社会心理学用語で集団心理の一つです。傍観者効果については、ニューヨーク大学では学生を2名、3名、6名のグループに分けそのうちの一人が急に苦しみだすという実験を行っていて、実験の結果は人数が少ないグループほど早い処置がとられたことから、多くの人がいる場面ではだれもが傍観者効果が発生すると立証されています。

たくさんの人がいるのに助けてもらえないなんて、なんて怖いことでしょう。人間の持つ心理とはいえ、自分が被害者になったときのことを思えばやりきれない気持ちもになってしまいますね。

自分以外にも傍観者がいるため行動を起こさなくていいと感じる心理

Pedestrians People Busy - Free photo on Pixabay (464411)

たとえば、事故や事件が目の前で起こっても「自分が助けなくても誰かが助けるだろう」と感じるのが傍観者効果です。ではなぜこのような心理が感じられるのでしょうか?

それは主に、事態の緊急性が理解できてない、単純に気が動転してどのように助けたらいいかわからない、下手に関わった自分に責任が発生すると思うと手が出ない、もしも助けられなかったら批判されるのでは?といった理由があるといわれています。このことから、突然の状況で人間がまず感じるのは自分を保身したいと思う気持ちだということがわかります。

傍観者が多い程効果が高くなる

Graph Growth Finance - Free image on Pixabay (464414)

傍観者効果の心理を知ると、人数が多いほどこの傍観者効果が高くなることが理解できます。よく昔から、田舎の人は優しいとか世話焼きといいますが、都会よりも田舎は人が少ないため手を差し伸べる人が多いということになりますね。そして、都会の人は決して冷たいということではないということも理解できます。

そのため、傍観者効果には自分の保身のために人が多くいるときは手を貸さない効果の他に、人が少ないときには批判されないために手助けするといった効果があることがわかります。

傍観者効果が関連した事件例

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では、実際に起こった事件から傍観者効果を見ていきましょう。ここで紹介する事件の中には、傍観者効果を発見することになった事件も含まれていますので読むと傍観者効果についてよくわかると思います。

読むとそんなバカな!と信じられない事件に思われるかもしれませんが、その場にいればあなた自身も同じく傍観者効果があらわれて何もせずにいるかもしれません。それでは、傍観者効果が招いた事件について詳しく解説していきましょう。

キティ・ジェノベーゼ事件

Killer Horror Jimmy - Free photo on Pixabay (464418)

傍観者効果を語るには外せない事件が、キティ・ジェノベーゼ事件です。

1964年3月14日、事件はニューヨークで起こりました。被害者はキティ・ジェノベーゼという20代の女性です。犯人は、歩いていたキティを執拗に追いかけてナイフで刺しました。その間にキティは30分もの間必死に助けを求めていましたが、周辺の住宅の住民38名は誰一人通報もしなければ外にも出てこないためキティは帰らぬ人となってしまいます。

当時はまだ傍観者効果が知られていないため、その38名は非情な人たちであることとその無関心さに批判が殺到しました。この事件がきっかけで世界中に傍観者効果が知られることとなったのです。

赤羽駅痴漢逃走事件

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2019年5月、赤羽駅で痴漢逃走事件が発生しました。逃げる痴漢らしき男とそれを追いかける女子高生の動画が瞬く間にネット上で拡散され多くの人が目にしたことでしょう。駅のホームを走って逃げる男と追いかける女子高生の姿に周囲の人たちは傍観していました。

一人の男性が足をかけたため男は転びましたが、それでも誰も捕まえようとしない動画に「誰も捕まえない」「本当に痴漢なの?」と様々なつぶやきが。数日後、男の自白により逮捕されているのに「女子高生の言いがかりで冤罪なんじゃ?」といった批判までが巻き起こるほどでした。たとえ誰かが捕まえてもネット上で批判される可能性がある現代。傍観してしまうのも仕方ないといえます。

滋賀電車内駅構内連続強姦事件

Train Station Cummuter Subway - Free photo on Pixabay (464435)

2006年8月、 JR北陸線の特急電車「サンダーバード」の車内で20代前半の女性が強姦された滋賀電車内構内連続強姦事件は、車内での連続強姦事件が起こったことの謎と同時になぜ誰も助けなかったのかと同じ車両に乗る乗客40名に批判が殺到しました。

強姦されたのはトイレですが、トイレに連れていかれるときに泣いていた被害者に違和感を覚えた人はいましたが誰一人車掌を呼ぶこともなくいたのは犯人が強面の男だったからです。万が一、痴話げんかだったら通報しても後で逆恨みされたらと思った人もいるでしょう。まさしく傍観者効果心理が働いた事件です。

傍観者効果が関連した日常例

Pedestrians Crossing Road - Free photo on Pixabay (464451)

傍観者効果は日常でも良く見られます。それは、街中でも職場でも学校でも人のいるところならどこでもです。そして、その場に居合わせるととても気まずい気持ちになってしまいますね。面倒なことに関わりたくない気持ちはわかりますが、一人一人が勇気を持ち積極的に対処すれば大事になる可能性を食い止めることができることを理解しましょう。

また、みんなの前で行動を起こすのが照れくさい日本人の気質も傍観者効果を発生させています。ここでは、そんな傍観者効果が関係した日常の例をここでは解説していきましょう。

いじめ

Classroom Guiyang Tables - Free photo on Pixabay (464455)

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