2019年2月25日 更新

死刑囚は死にたくないと思うのか?死刑執行の方法と実態

全世界で、死刑制度は廃止傾向にあります。しかし、日本をはじめ中国など、死刑を続ける国も少なくありません。この記事では、死刑執行の方法や実態、死刑囚の心理などをご紹介していきます。死刑存置国の一員として、死刑制度に興味を持ち、知識を深めてみましょう。

目次

死刑執行は、刑務官と呼ばれる職業の人たちが行います。刑務官とは、刑務所や刑事施設に勤務する、法務省に所属する国家公務員です。死刑執行専門の職業ではなく、受刑者を更生させ社会復帰するために、指導を行う仕事が一般的です。

仕事の一部として、死刑執行の業務も担いますが、彼らの心労ははかり知れないでしょう。

刑務官の本来の業務は犯罪者を更生させること

Massacre Auschwitcz Birkenau - Free photo on Pixabay (77280)

前項でお伝えしたように、刑務官の一般的な業務は、犯罪者を更生させることです。規則正しい生活の指導を行ったり、それらを監視し、社会復帰させるのが、刑務官の仕事になります。死刑執行は度々あることではなく、刑務官として働いている最中、死刑執行に携わらない人もいるのです。

死刑囚と触れ合う機会も多く情が移ることも

White Black Passage - Free photo on Pixabay (77283)

死刑囚を収容し、それらを監視するのも刑務官の仕事です。通常の収容施設と違い、死刑囚の心身を良好に保つことも刑務官の仕事のため、触れ合ったり会話をする機会も少なくありません。

死刑囚が最初に相談する相手も、刑務官がほとんどでしょう。そういった日常的交流を経て、情が移ってしまうこともあるのです。死刑囚は、全てが極悪人というわけではありません。改心し、自身の罪と必死に毎日向き合う姿も、刑務官たちは見ているのです。

そのため、情が移ってしまうのも、当然でしょう。情が移ってしまった相手も、いづれ死刑が執行されてしまう相手なのです。

改心した死刑囚の命を奪うことに抵抗を覚える刑務官も

People Man Guy - Free photo on Pixabay (77286)

死刑囚の中には、必死に自分の犯した罪と向き合い、何かしらの償いをと考える人たちもいます。遺族に送金したり、手紙を送る死刑囚もいるのです。また、宗教に目覚め、毎日祈り続ける死刑囚もいます。

そういった、自身の罪を認め、心の底から反省する死刑囚の命を、いつか奪わなければならないのが刑務官です。死刑囚の生活全てを見ている彼らは、強い抵抗を覚えることもありますし、情によって死刑執行に罪悪感を感じてしまうこともあります。

自分が殺したという罪の意識に苛まれることも多い

Sculpture Mask Tears Bronze - Free photo on Pixabay (77288)

死刑執行には、機械の操作が必要です。複数のボタンを同時に押し、踏板を開く作業があります。どの刑務官が押したボタンによって、踏板が開いたかわからない仕組みになっているのです。

誰が押したボタンによって、踏板が開いたかわからないということは、自身が押したことによって、踏板を開いた可能性も永遠に残すことになります。自分が、「人を一人殺した」という罪の意識に苛まれてしまうこともあるのです。

死刑制度は賛否両論!賛成派・反対派の主張とは

Good Bad Opposite - Free photo on Pixabay (77292)

死刑制度は、人の命に大きくかかわることだからこそ、賛否両論が巻き起こっています。どういった理由から、賛成なのか、どういった懸念から反対なのか、それぞれの理由についてご紹介していきましょう。

被害者や遺族の尊厳を守るために必要

Woman Sunset Sea - Free photo on Pixabay (77340)

被害者や遺族の尊厳を守るために、死刑制度は必要だという意見があります。死刑判決が下される事件には、人命が関わっている場合が多いのです。

そのため、奪われた人命には、人命でしか償えないという理論があります。被害者や遺族の気持ちとして、犯人だけが生き長らえている現状を、受け入れることは到底できないでしょう。

再犯防止や犯罪抑止力にもなる

Cemetery Grave Tombstone - Free photo on Pixabay (77341)

死刑制度には、再犯防止や犯罪抑止力があると言われています。特に、性犯罪や薬物犯罪は、再犯率が高いと言われ、それらを防ぐ明確な方法は、死刑執行により、根本を絶つ必要があると言われているのです。

「死」という厳罰が無くなると、重犯罪や度重なる犯罪が増えると言われています。

犯罪者を生かすために税金を使うのはおかしい

Money Tower Coins - Free photo on Pixabay (77343)

犯罪者や死刑囚の生活を支えるために、税金が使われています。自身の欲望を満たすために犯罪を犯し、それらを生かすために血税が使われるのは、一般市民にとって耐えがたい苦痛なのです。

そのため、犯罪者全般に死刑を望む過激な意見も、少なくありません。真面目に生き、正しく税金を払っているにも関わらず、自分たちの生活に反映されるのではなく、犯罪者の生活を支えていると思うと、税金を払いたくなくなってしまう人もいるのでしょう。

国家が命を奪うことは許されない

Electric Chair Death Row Execution - Free photo on Pixabay (77346)

人命は、どのような状況でも最優先される事項だと考える人たちもいます。「人殺しはいけない」と法律で謳っているにも関わらず、その国家が死刑という人命を奪う行為を執行していることに、違和感を感じる人たちもいるのです。

死刑という人の命によって、罪を償わせる方法ではなく、違った形でも罪を償わせる方法があるのではないかと、死刑制度否定派の人たちは思っています。

死刑は残虐な刑罰である

Crime Criminal Murder - Free image on Pixabay (77349)

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