目次
- 世界一有名なギャング「アル・カポネ」の生涯
- アル・カポネの生い立ち
- 9人兄弟の4男
- 成績優秀だったが後に不良に
- 「アドニス社交クラブ」に出入り
- ジョニー・トーリオと出会う
- ギャングになるまでの経緯
- フランキー・イェールとの出会い
- 暗黒街に足を踏み入れる
- トーリオに呼ばれシカゴへ
- 売春宿のポン引き
- この頃2万5千ドルほどの年収に
- 暗殺を警戒するように
- アルカポネ暗殺未遂
- アル・カポネの異名の由来となった事件
- スカーフェイス(向こう傷)の由来
- 話し合いで解決
- ジョニー・トーリオの引退後
- 組織のトップに
- 実力者の買収
- この頃の年収
- そもそも禁酒法とは何か？
- きっかけは禁酒運動
- 1919年の憲法修正とボルステッド法の成立
- 徐々に批判が高まり1933年には廃棄
- マクスウィギン事件
- 事件概要
- ミシガン州に身を潜める
- ランシングでの生活
- アル・カポネの人柄が分かるエピソード
- 結婚後建設会社に就職
- 退職後も恩師への感謝を忘れず
- 友人のジャック・デンプシーの証言
- 慈善事業で現代のロビンフッドと呼ばれることも
- フランキー・イェールの暗殺
- イェールに不正の疑い
- 監視役が殺害される
- イェール暗殺を実行
- 聖バレンタインデーの虐殺
- バグズ・モランの暗殺計画
- 事件概要
- その時バグズ・モランは？
- その時アルカポネは？
- 自作自演の逮捕
- 拳銃の不法所持で逮捕されるが……
- 貧しい人たちへの慈善事業
- 1日3度の無料給食を提供した目的は？
- 無料給食の実態
- アルカポネの逮捕
- カポネ逮捕に向けて政府が動き出す
- 「アンタッチャブル」エリオット・ネスによる徹底的な調査
- 脱税で告発され逮捕、そして裁判へ
- アルカポネの刑務所生活
- 刑務所長を買収
- アトランタ刑務所へ移送される
- アトランタ刑務所での生活
- アルカトラズ刑務所
- アルカトラズ刑務所への移送
- アルカトラズでの囚人生活
- 梅毒による痴呆症状が出ていた
- ジミー・ルーカスに刺される
- 梅毒の発覚と釈放
- 出所後の生活
- ユニオン記念病院で治療
- フロリダのパームアイランド島での生活
- 1947年病死「悪夢の終わり」
- アル・カポネとニューヨークマフィアとの関係
- カステランマレーゼ戦争
- マッセリア側に加担
- 抗争後マランツァーノに気に入られる
- アル・カポネに関わった人たちのその後の人生
- 最大の恩人ジョニー・トーリオ
- 「アンタッチャブル」エリオット・ネス
- 最愛の妻メエと息子のソニー
- 人々の心を翻弄した伝説のギャング
真面目にサラリーマンを続けていたカポネですが、1920年に父親のガブリエーレが亡くなってしまいます。父の死を機に一時的にニューヨークに戻った際に、フランキー・イェールやジョニー・トーリオと再会し、彼らと再び付き合い始めました。
カポネはニューヨークに戻り、ギャングとしてイェールやトーリオの元で働くことを決意します。カポネが働いていた建設会社の経営者、ピーター・アイエロはカポネの退職を惜しみ、餞別として500ドルをカポネに貸してニューヨークに送り出しました。
カポネはアイエロに恩義を感じており、ギャングとして成功した後もそのことを忘れませんでした。後にアイエロがシカゴを訪れた際に、カポネは盛大な歓迎会を開いてかつての恩師をもてなしました。
カポネはニューヨークに戻り、ギャングとしてイェールやトーリオの元で働くことを決意します。カポネが働いていた建設会社の経営者、ピーター・アイエロはカポネの退職を惜しみ、餞別として500ドルをカポネに貸してニューヨークに送り出しました。
カポネはアイエロに恩義を感じており、ギャングとして成功した後もそのことを忘れませんでした。後にアイエロがシカゴを訪れた際に、カポネは盛大な歓迎会を開いてかつての恩師をもてなしました。
友人のジャック・デンプシーの証言
via pixabay.com
カポネと友人だった人物の1人にジャック・デンプシー（Jack Dempsey）がいます。デンプシーは、1920年代のアメリカにおいて絶大な人気を誇ったヘビー級プロボクサーです。
小柄な体で自分よりも体格のある相手をなぎ倒していくボクシングスタイルで人気を集めました。後にデンプシー・ロールと呼ばれることになる前傾姿勢の強打を編み出したことで知られています。
デンプシーは現役時代からカポネと付き合いがあり、カポネのことを「最高のファンの1人」と呼び、評価していました。しかし、デンプシーが引退後にプロモーターを始めると、カポネの組織から八百長を持ちかけられるようになったことから疎遠になったと言われています。
小柄な体で自分よりも体格のある相手をなぎ倒していくボクシングスタイルで人気を集めました。後にデンプシー・ロールと呼ばれることになる前傾姿勢の強打を編み出したことで知られています。
デンプシーは現役時代からカポネと付き合いがあり、カポネのことを「最高のファンの1人」と呼び、評価していました。しかし、デンプシーが引退後にプロモーターを始めると、カポネの組織から八百長を持ちかけられるようになったことから疎遠になったと言われています。
慈善事業で現代のロビンフッドと呼ばれることも
via pixabay.com
カポネはギャングとして成功して莫大な富を築きましたが、その富を市民に還元することも忘れませんでした。特に生活困窮者に対する支援などの慈善活動に熱心であり、市民の心をつかむことに成功しました。
後に行われたインタビューでカポネは、「盗みを働く人間よりも人が汗水たらして稼いだ金を株に換える銀行家の方がよっぼど悪い」と答えています。ただし、そのように豪語するカポネの財産が犯罪によって築かれたことは紛れもない事実です。
カポネが市民の心をつかんでいた時期は、カポネを「現代のロビン・フッド」と呼び、義賊扱いするメディアもありました。しかし、カポネに対する好意的な声は、カポネがメディアを金の力で買収して得たものであることに注意が必要です。
後に行われたインタビューでカポネは、「盗みを働く人間よりも人が汗水たらして稼いだ金を株に換える銀行家の方がよっぼど悪い」と答えています。ただし、そのように豪語するカポネの財産が犯罪によって築かれたことは紛れもない事実です。
カポネが市民の心をつかんでいた時期は、カポネを「現代のロビン・フッド」と呼び、義賊扱いするメディアもありました。しかし、カポネに対する好意的な声は、カポネがメディアを金の力で買収して得たものであることに注意が必要です。
フランキー・イェールの暗殺
via pixabay.com
人望が厚かったカポネですが、一方で逆らう人間には容赦しませんでした。かつての恩師であるフランキー・イェールを暗殺した事件を見ていきましょう。
イェールに不正の疑い
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ジョニー・トーリオと並ぶ恩師であるフランキー・イェールの暗殺をカポネに決意させるきっかけとなったのは、イェールに不正の疑いが生じたことです。
当時カポネの組織は、イェールと密造酒の取引を行ってしましたが、酒を運ぶトラックが何者かに襲撃される事件が多発しており、取引に支障が生じていしました。しかし、トラックの襲撃されたとする事実は、イェールの証言のみによっていたことから、カポネはイェールの不正を疑い始めます。
このイェールの不正については、現在も詳細は分かっていません。一説によると、トラックの襲撃を行っていたのは他ならぬイェールであり、カポネの酒を奪ってその酒をカポネに売り付けていたのではないかと言われています。
当時カポネの組織は、イェールと密造酒の取引を行ってしましたが、酒を運ぶトラックが何者かに襲撃される事件が多発しており、取引に支障が生じていしました。しかし、トラックの襲撃されたとする事実は、イェールの証言のみによっていたことから、カポネはイェールの不正を疑い始めます。
このイェールの不正については、現在も詳細は分かっていません。一説によると、トラックの襲撃を行っていたのは他ならぬイェールであり、カポネの酒を奪ってその酒をカポネに売り付けていたのではないかと言われています。
監視役が殺害される
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イェールの不正を調べるために、カポネは友人のジェームズ・デ・アマートをニューヨークに送り込み、イェールを監視させることにしました。ところが、程なくしてアマートはブルックリンで死体となって発見されます。
アマート殺害の犯人は分かっていませんが、警察がイェールの手下であるギャングの取り調べを行っており、イェールが何らかの形で殺害に関与した疑いが濃厚でした。カポネはイェールに対する不信の念を深め、暗殺を決意します。
1927年9月には、シカゴにイェールが訪れており、シカゴの警察はギャングの抗争が起こることを恐れましたが、この時は暗殺計画が動き出しておらず、抗争も起きませんでした。
アマート殺害の犯人は分かっていませんが、警察がイェールの手下であるギャングの取り調べを行っており、イェールが何らかの形で殺害に関与した疑いが濃厚でした。カポネはイェールに対する不信の念を深め、暗殺を決意します。
1927年9月には、シカゴにイェールが訪れており、シカゴの警察はギャングの抗争が起こることを恐れましたが、この時は暗殺計画が動き出しておらず、抗争も起きませんでした。
イェール暗殺を実行
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1928年7月、ついにイェール暗殺が実行に移されます。イェールがクラブで飲んでいる最中に家族から電話があり、イェールはうかつにも用心棒を付けずに1人で自宅に向かいました。
ブルックリンを車で走行中に別の車から激しい銃撃を受け、イェールの運転する車は道端に突っ込みました。イェールは頭に銃弾を受けており、即死でした。
ブルックリンを車で走行中に別の車から激しい銃撃を受け、イェールの運転する車は道端に突っ込みました。イェールは頭に銃弾を受けており、即死でした。
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イェールの死のきっかけとなった家族からの電話は、暗殺者側が仕掛けたものであり、暗殺にはカポネが関与していると思われました。しかし、確かな証拠はなく、結局犯人が捕まることはありませんでした。
イェールはニューヨークで最も影響下力のあるギャングだったことから、イェールの死後、他のギャングによる縄張り争いが激化し、ニューヨークの暗黒街は混乱しました。
イェールはニューヨークで最も影響下力のあるギャングだったことから、イェールの死後、他のギャングによる縄張り争いが激化し、ニューヨークの暗黒街は混乱しました。
聖バレンタインデーの虐殺
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順調に組織を拡大していたカポネですが、その後の運命を大きく変える出来事が起こります。先に少しだけ触れた聖バレンタインデーの虐殺です。
以下でこの凄惨な事件について詳しく解説します。
以下でこの凄惨な事件について詳しく解説します。
バグズ・モランの暗殺計画
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聖バレンタインデーの虐殺は、当時カポネと熾烈な争いを繰り広げていたバグズ・モラン（ジョージ・モラン）の暗殺計画から始まりました。
当時のシカゴの暗黒街は、北側をカポネの組織が、南側をモランの組織が支配しており、両者による争いが絶えませんでした。先に解説した通り、モランは一度カポネの暗殺を試みて失敗しており、その後も命を狙っていました。
いよいよ両者の緊張が高まり、カポネはモランの暗殺を決意します。
当時のシカゴの暗黒街は、北側をカポネの組織が、南側をモランの組織が支配しており、両者による争いが絶えませんでした。先に解説した通り、モランは一度カポネの暗殺を試みて失敗しており、その後も命を狙っていました。
いよいよ両者の緊張が高まり、カポネはモランの暗殺を決意します。
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カポネにモランの暗殺を決意させたのは、部下のジャック・"マシンガン"・マクガーン（Jack "Machine gun" McGurn）による進言だと言われています。
モランの暗殺計画が実行に移される前年の1928年、マクガーンはモラン一味に襲撃され、危うく殺されかけました。この時のことを恨んでいたマクガーンがカポネにモランの暗殺を進言し、カポネもモランに脅威を感じていたことから、暗殺計画が動き出しました。
モランの暗殺計画が実行に移される前年の1928年、マクガーンはモラン一味に襲撃され、危うく殺されかけました。この時のことを恨んでいたマクガーンがカポネにモランの暗殺を進言し、カポネもモランに脅威を感じていたことから、暗殺計画が動き出しました。
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