目次
マックス・ヘッドルーム事件の概要
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マックス・ヘッドルーム事件とは、1987年にアメリカのイリノイ州で起きた未解決の電波ジャック事件です。電波ジャックとは、不法な電波を使って主に公共の放送電波を乗っ取る行為のことです。
マックス・ヘッドルーム事件は、史上最も有名な電波ジャック事件と言われており、その謎めいた内容から現在も人々の興味・関心の的になっています。
以下でマックス・ヘッドルーム事件の概要を解説します。
マックス・ヘッドルーム事件は、史上最も有名な電波ジャック事件と言われており、その謎めいた内容から現在も人々の興味・関心の的になっています。
以下でマックス・ヘッドルーム事件の概要を解説します。
WGN放送
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後にマックス・ヘッドルーム事件と呼ばれることになる電波ジャックが行われたのは、1987年11月22日です。イリノイ州シカゴ一帯で放送されているテレビの放送信号に計2回の割り込みがありました。
最初の電波ジャックは、WGN放送(シカゴ9ch)を標的に行われました。生放送のニュース番組の最中に突然画面が暗転し、金属板が動いているかのような背景とマックス・ヘッドルーム(詳細は後述)のマスクを被り、サングラスをかけた男が登場したのです。
男は笑っているように見えましたが、音声はノイズのような信号音だけであり、はっきりしません。電波ジャックは15秒で終了し、後にはニュース番組の出演者の困惑した表情が映し出されているだけでした。
最初の電波ジャックは、WGN放送(シカゴ9ch)を標的に行われました。生放送のニュース番組の最中に突然画面が暗転し、金属板が動いているかのような背景とマックス・ヘッドルーム(詳細は後述)のマスクを被り、サングラスをかけた男が登場したのです。
男は笑っているように見えましたが、音声はノイズのような信号音だけであり、はっきりしません。電波ジャックは15秒で終了し、後にはニュース番組の出演者の困惑した表情が映し出されているだけでした。
WTTW放送
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2回目の電波ジャックは、同日の午後11時15分に行われました。今回の相手はWTTW放送(シカゴ11ch)です。1回目よりも長い1分22秒に及ぶ電波ジャックでした。
テレビドラマが放送されている最中に突然映像が切り替わり、再び金属板の背景とマックス・ヘッドルームのマスクを被った男が画面に現れました。男は何事かを話していますが、音質が悪いこともあり、ほとんど意味不明です。
テレビドラマが放送されている最中に突然映像が切り替わり、再び金属板の背景とマックス・ヘッドルームのマスクを被った男が画面に現れました。男は何事かを話していますが、音質が悪いこともあり、ほとんど意味不明です。
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WGN放送のスポーツキャスター、チャック・スワースキーを批判し、当時コカ・コーラが販売していた商品のキャッチコピー「Catch the Wave(流れに乗れ)」を口走ったかと思えば、テレビアニメ「クラッチカーゴ」のテーマ曲を歌い始めるなど、自由奔放に振る舞いました。
映像の最後に差し掛かると男はマスクを外しますが、顔が画面の外にあって全く見えません。さらに女性と思われる別の人物が登場し、ハエたたきのようなもので男性の尻を叩き始めます。
男性がもだえているところで画面が暗転し、後には何事もなかったかのようにテレビドラマが放送されていました。テレビ局には視聴者からの問い合わせの電話が殺到し、局員は対応に追われることになりました。
映像の最後に差し掛かると男はマスクを外しますが、顔が画面の外にあって全く見えません。さらに女性と思われる別の人物が登場し、ハエたたきのようなもので男性の尻を叩き始めます。
男性がもだえているところで画面が暗転し、後には何事もなかったかのようにテレビドラマが放送されていました。テレビ局には視聴者からの問い合わせの電話が殺到し、局員は対応に追われることになりました。
そもそもマックス・ヘッドルームとは
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マックス・ヘッドルーム事件の名前は、電波ジャックに登場した男性がマックス・ヘッドルームのマスクを被っていたことに由来します。マックス・ヘッドルームとは、もともとはイギリスで作られたCGキャラクターです。
アメリカの著名な俳優、マット・フリューワーをモデルに作成され、当初は音楽番組の司会者という設定でした。やがてアメリカの会社が権利を取得し、マックス・ヘッドルームを主人公にしたテレビドラマを放映して人気を集めました。
日本のテレビでも放送されたことがあり、ビデオソフトまで発売されています。
アメリカの著名な俳優、マット・フリューワーをモデルに作成され、当初は音楽番組の司会者という設定でした。やがてアメリカの会社が権利を取得し、マックス・ヘッドルームを主人公にしたテレビドラマを放映して人気を集めました。
日本のテレビでも放送されたことがあり、ビデオソフトまで発売されています。
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なぜ電波ジャックの犯人がマックス・ヘッドルームのマスクを被っていたのかは不明ですが、事件の前年にマックス・ヘッドルームがコカ・コーラのCMキャラクターとして採用されたことと関係があるのではないかという説があります。
先に解説した通り、マックス・ヘッドルーム事件の映像で男がコカ・コーラのキャッチコピーを口走るシーンがあるため、コカ・コーラ社に対する批判があるのではないかと考えられていますが、真相は分かっていません。
先に解説した通り、マックス・ヘッドルーム事件の映像で男がコカ・コーラのキャッチコピーを口走るシーンがあるため、コカ・コーラ社に対する批判があるのではないかと考えられていますが、真相は分かっていません。
マックス・ヘッドルーム事件は未解決のまま
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マックス・ヘッドルーム事件は現在も未解決のままです。当然捜査が行われましたが、結局犯人を見つけることはできていません。
以下で公的機関によるマックス・ヘッドルーム事件の捜査の過程と結果を見ていきましょう。
以下で公的機関によるマックス・ヘッドルーム事件の捜査の過程と結果を見ていきましょう。
FBIの捜査結果
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事件後、FCC(連邦通信委員会、アメリカの放送通信事業の監督権を持つ)とFBI(連邦捜査局)が操作を始めました。その結果、電波ジャックがどのような方法で行われたのかは、すぐに判明しました。
犯人は、放送局の信号送信システムに別の信号を大量に送信し、システムを混乱させて電波ジャックを行ったことが分かったのです。しかし、犯人特定につながる手がかりは一向に得られませんでした。
犯人は、放送局の信号送信システムに別の信号を大量に送信し、システムを混乱させて電波ジャックを行ったことが分かったのです。しかし、犯人特定につながる手がかりは一向に得られませんでした。
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FBIは「犯人は放送技術に精通した人物である」とする結果をまとめた報告書を提出しましたが、結局犯人を見つけることはできませんでした。
公共の電波が1日に2度もジャックされるという前代未聞の事件でしたが、実質的な被害がほとんどなかったため、捜査に割く資金や時間を十分に取れなかったことが原因とされています。
その後、現在に至るまでマックス・ヘッドルーム事件の犯人は分かっていません。
公共の電波が1日に2度もジャックされるという前代未聞の事件でしたが、実質的な被害がほとんどなかったため、捜査に割く資金や時間を十分に取れなかったことが原因とされています。
その後、現在に至るまでマックス・ヘッドルーム事件の犯人は分かっていません。
最近になって有力な証言はあった?
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マックス・ヘッドルーム事件は未解決のまま忘れ去られていくかのように見えましたが、現在も事件は人々の関心を集め続けており、インターネットを中心に真偽不明の証言が飛び交っています。
以下で現在のマックス・ヘッドルーム事件の操作状況や最近出た証言について解説します。
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いまだに捜査を続けるリック・クライン
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マックス・ヘッドルーム事件は未解決のままですが、事件の特異性から現在も人々の関心は高く、独自に操作を続けている人もいます。その1人がシカゴのテレビ放送の保存を目的としたオンラインミュージアム「The Museum of Classic Chicago Television」の創設者、リック・クラインです。
インターネット上には現在も事件に関するさまざまな情報が飛び交っており、クラインはそれらの情報を日々収拾して事件の解決を目指しています。
インターネット上には現在も事件に関するさまざまな情報が飛び交っており、クラインはそれらの情報を日々収拾して事件の解決を目指しています。
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