2019年6月13日 更新

ディープウェブへの入り方とは?検索エンジンから見えない闇と体験談

ディープウェブとは、検索エンジンではたどり着けないインターネットの領域のことです。怪しい噂と共に語られることが多いディープウェブの実態は、どのようなものなのでしょうか?今回は、誤解されることも多いディープウェブの真実や体験談、入り方などについて解説します。

目次

Torはディープウェブへの入り口として使われていることから、非合法なソフトウェアだと思われていますが、実際には誰でも無料で利用できるものです。TorのスポンサーにはGoogleのような有名企業も多く、Facebookに至っては自身が提供するサービスにTor専用URLを設けています。

前述のオニオンルーティングは米海軍が軍事目的で開発した技術でしたが、この技術にさらに開発を加えてTorを生み出したのは民間の技術者たちであり、現在はThe Tor Projectとしてボランティアで開発を継続しています。

民間の技術者たちは、一般的なブラウザでは匿名性が十分に保証されておらず、政府などに情報を利用される危険があると考えて、より匿名性の高いブラウザであるTorを開発しました。
Student Typing Keyboard - Free photo on Pixabay (386501)

言論の自由が保障されていない国では、インターネット上での情報のやり取りが国に監視されており、そのような環境で言論の自由を守るために匿名性の高いブラウザが必要でした。Torは決して犯罪目的で開発されたわけではなく、市民の自由も守るためのものだったのです。

結果的に犯罪にも利用されることになってしまいましたが、Torの利用自体は全く問題ありません。

ディープウェブで閲覧できると噂される闇サイト

Attack Blackmailing Crime - Free photo on Pixabay (386519)

ディープウェブには、数多くの闇サイトが存在すると噂されています。実際に存在しているほとんどのサイトは、真偽不明のうさんくさいものばかりですが、実際に犯罪が行われているサイトもあります。

以下でディープウェブで閲覧できると噂される闇サイトを紹介します。

殺人依頼

People Knife Stabbing - Free photo on Pixabay (386523)

ディープウェブに存在すると噂されている闇サイトの一つに、殺人依頼ができるサイトがあります。殺人のプロを名乗る集団によって運営されているサイトであり、サイトを通して対価(ディープウェブでは仮想通貨による取引が一般的)を支払うと、殺人を代行してくれるとされています。

実際にディープウェブ上にそのようなサイトが存在していることは事実です。ただし、殺人依頼サイトのほぼ100パーセントはジョークサイト、もしくは詐欺サイトであり、実際にサイト経由で殺人が行われた事例は確認されていません。

後に詳しく解説する「シルクロード」というディーウウェブ上のマーケットで殺人が依頼された例が確認されていますが、実際に殺人が行われた形跡はなく、詐欺だったと考えられています。

スナッフフィルム

Bloodbath Bath Crime - Free photo on Pixabay (386524)

ディーウウェブで取引されていると噂されるの商品の1つに、スナッフフィルム(Snuff film)があります。スナッフフィルムとは、販売目的で撮影された殺人の映像のことであり、ディープウェブ登場以前からその存在が噂されているものです。

ただし、実物はいまだに確認されておらず、都市伝説にすぎないとされることも多い代物です。ディープウェブ上でスナッフフィルムと称する映像が販売されたり殺人の実況中継を謳うライブストリーミングが放送されたりしましたが、後にフェイクであることが判明しています。

ディーウウェブの得体の知れないイメージからそのような都市伝説が生まれ、さらに噂に便乗する形で偽物のスナッフフィルムが販売されているのではないかと考えられています。

薬物取引

Cocaine Drugs Death Chemical - Free photo on Pixabay (386532)

ディープウェブに存在する多くの怪しいサイトは、実際には偽物であることが多いのですが、一方で実際に大規模な犯罪が行われていた例もあります。

その1つが違法薬物の取引です。特に有名なサイトが、かつてダークウェブ上に存在した違法薬物売買サイト「シルクロード(Silk Road)」です。

「闇のAmazon」「ドラッグのeBay」などの異名を持ち、コカインやヘロインなどの違法薬物だけでなく、海賊版コンテンツや盗難されたクレジットカード情報、マルウェアなど、ありとあらゆる非合法の商品を扱っていました。
Drugs Death Cocaine - Free photo on Pixabay (386534)

ダークウェブ上に一大マーケットを築いたシルクロードでしたが、2013年に運営者であるアメリカ人のロス・ウルブリヒト(Ross William Ulbricht)が逮捕されたことで運営を停止しました。

シルクロードの終焉以後、公的機関によるディープ・ウェブの監視が強まったと言われています。

児童ポルノ

Girl Beautiful - Free photo on Pixabay (386539)

ディープウェブ上に存在する違法コンテンツの中で最も多いものは、児童ポルノです。インターネットとポルノは歴史上、密接な関係がありますが、児童ポルノは倫理上の問題から危険視され、多くの国で違法とされています。

違法コンテンツである児童ポルノのやり取りをする上で匿名性を重視するディープウェブはうってつけの場所です。特にディープウェブでの児童ポルノ隆盛に最も貢献したサイトは、かつて存在した児童ポルノサイト「チャイルズプレイ(Childs Play)」です。
Children Siblings Brother - Free photo on Pixabay (386545)

2016年にダークウェブ上にオープンし、セキュリティ意識の高さを謳って多くのユーザーから支持されますが、数カ月後に運営者が逮捕されてサイトは消滅しました。

後に、サイトの捜査をしていたオーストラリア警察がおとり捜査のためにチャイルズプレイをしばらく運営し、ユーザーの情報を収集していたことが発覚します。

捜査のためとはいえ、警察が児童ポルノサイトを運営するという前代未聞の捜査方法には、賛否両論が巻き起こりました。

最近は悪の組織は利用していない?

Monitor Binary System - Free image on Pixabay (386548)

かつてはディープウェブが犯罪の一大拠点となっていたこともありましたが、現在は状況が変わっており、犯罪組織はディープウェブから姿を消しつつあるとも言われています。

以下でディープウェブの現状を見ていきましょう。

普通のSNS経由も増えている

Twitter Facebook Together Exchange - Free photo on Pixabay (386558)

近年インターネット上で行われる犯罪は、サーフィスウェブ、つまりほとんどの人が利用しているインターネット上で行われることが多くなっています。特にTwitterやFacebookなど、多くの人が利用するSNSに犯罪の舞台が移りつつあります。

ディープウェブは、サイトの運営者側はもちろん、利用者側もある程度インターネットのセキュリティ知識を持っている人が多いことが特徴です。例えば詐欺のような犯罪の場合、このような知識のある相手を騙すことは困難です。

しかし、多くの人が利用するサーフィスウェブであれば、セキュリティ知識のないユーザーも多いため、容易に騙すことができます。犯罪の種類によっては、普通のSNS経由の方が犯罪を行いやすいのです。

摘発が増えている

Handcuffs Trouble Police - Free photo on Pixabay (386559)

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