2019年10月14日 更新

座間市事件とは?事件の概要や犯人のその後についても

2007年(平成29年)10月、行方不明になっていたとある女性の捜索中に発覚したのが「座間市事件」です。逮捕された男の部屋からは、9人分の頭と大量の人骨が発見されたことで、世間に大きな衝撃を与えました。今回は、座間市事件の概要や事件後の犯人について紹介します。

目次

日本中を震撼させた「座間市事件」

Technology Smartphone Phone Cell - Free photo on Pixabay (698667)

携帯電話やスマートフォン、そしてSNSの発達によって、今やインターネットはとても身近な物となりました。一瞬で自分の気持ちを伝えることが出来たり、世界中の人達と知り合うことも出来てしまうネットは、便利で楽しさを味わうことも出来ますが、その分多くの危険を孕んでいます。

現代の女性達は、男女平等や女性差別を散々煽られた結果、平和ボケが行き過ぎ、男達の力(腕力)を侮ったり、自分達が性の対象であるということをも忘れてしまったと言えるでしょう。また、スマホなどを所持する者達の低年齢化によって、アングラ時代のネットやネットリテラシーも知らないまま活用する人達が増え、更なる弊害を増やしているのが実態です。

座間市事件の犯人「白石隆浩(しらいしたかひろ):当時27歳」は、ツイッターを利用しては、少女や若い女性達の心の隙間や油断に入り込み、たった2ケ月の間に次々と殺害して遺体をバラバラにしていったのです。この事件は一斉に「猟奇的な殺人事件」として報道され、日本中を震撼させました。今回は、未だ初公判も開かれていない座間市事件について紹介していきます。

座間9遺体事件の概要

Skull The Catacombs - Free photo on Pixabay (698689)

座間市事件は、9人分の遺体が発見されたことから「座間9遺体事件」とも呼ばれています。事件発覚が2017年(平成29年)とまだ新しい為、比較的記憶している人達も多いでしょう。

犯人がツイッターや2ちゃんねるなどを利用していたことが判明してからは、SNSを頻繁に使う若者達や、スマホを与えている両親達にも大きな衝撃を与えることとなりました。マスコミはネットの登場から、自分達のフェイクニュースや印象操作が出来なくなったことで、何かとネットを悪者にしますが、この時も実に多くのメディアがネットやSNSを悪にしようとするような報道をしています。

いつの時代も便利な対象物が悪いのでは無く、利用する者達の使い方が問題なのです。残念ながら、世の中善人ばかりではありません。座間9遺体事件も、犯人の白石隆浩が悪人だったと同時に、被害者となった女性達のSNSや見知らぬ人に対する警戒心の薄さが引き起こしたとも言えるのです。ここでは、まずどのような経緯で事件が発覚していったのか、座間9遺体事件の概要を解説していきます。

2017年3月から自殺志願者女性との交流を始める

Laptop Man Write - Free image on Pixabay (699390)

女子高生達がポケベルやPHSを経て、携帯電話を所持し始めたのは90年代後半です。当時はまだ電話やメール程度の機能しか無いにも係わらず、気が付けば出会い系のツールと化し社会問題となっていきました。そして、2007年(平成19年)スマートフォンが登場すると、今度は子供達すらも気楽にネットの世界へ入り込むことが出来るようになったのです。

当初インターネットは、パソコンを持っていなければ利用出来ず、どちらかと言えばオタクと呼ばれてしまうようなメカ好きや、テクノロジー好きの男性が使用するマニアックな世界でした。その為、自分達の知識や技術、情報など競い合うように、エロやグロ画像などに誘導されたり、ブラクラと呼ばれる仕掛けに騙されるなど、素人が気楽に入り込めるような場所ではなかったのです。

このような経験のある人達は、ネットに対しての警戒心や判断力などが鍛えられ、偽情報に騙されることも、自分達のプライバシーを迂闊に晒すこともありません。しかし、スマホで初めてSNSを利用したような女性や子供達は、この経験をしていない為、警戒心がとても低いのが特徴です。
Electronics Hands Mobile Phone - Free photo on Pixabay (698718)

ツイッターブームが起きたのは2009年(平成21年)からですが、現在ではLINEやインスタグラムなど様々なSNSが増えてきた分、女性や子供達の警戒心は薄れ、ネットリテラシーもどんどん低くなってきています。

例え鍵を掛けたり、友達とのグループ公開の設定をしているとしても、インターネットの知識に長けている人々は簡単に覗くことが出来ますし、削除したものすら誰かがキャッシュや魚拓保存などをしているのです。その為、1度でもネットにアップしたものを完全に取り除くことは出来ません。

座間9遺体事件に巻き込まれてしまった女性達が、ツイッターを全員公開にしていたのか、限定公開にしていたのかは分かりませんが、犯人である白石隆浩は、2017年(平成29年)3月頃から複数のアカウントを使い、ツイッターの利用を開始しました。その中で白石は、自殺したいと呟く女性達に声を掛け交流を始めていくのです。

8月22日第一被害者女性とアパートに入居

Key Home House - Free photo on Pixabay (698724)

1人目の被害者となったM・Mさん(当時21歳)は、白石隆浩がツイッターで知り合い、初めて誘い出せたという女性です。彼女とは、2017年(平成29年)8月8日(火)からツイッターでのやり取りを開始したのち、5日後の13日(日)にはすでに直接逢っていたのです。しかし、この時は後日殺害される2人目の被害者であるN・Sさん(当時20歳)という男性も一緒だったと白石は供述しています。

1度は危機を回避したかに見えたMさんは、18日(金)頃から今度は単独で白石と会い始めました。のちに連続殺人事件の現場となったアパートの内覧や契約にも立ち会い、更には賃貸料などの為に、51万円もの大金を白石の口座に振り込んでいるのです。

そして、ツイッターで知り合ってからわずか2週間後の8月22日(火)、どのような経緯があったのかは未だに不明ですが、2人でこのアパートに入居したと言われています。Mさんは自宅に「自立したいので家出する。自殺はしない」という書置きを残し行方不明となっていました。

8月23日第一被害者女性を殺害

Rope Material Braiding Flea - Free photo on Pixabay (698743)

自主的にか、それとも無理やりだったのかは分かりませんが、何れにせよ1人目の被害者M・Mさんは白石隆浩の部屋に入ったその夜、2019年(平成29年)8月23日(水)未明に殺されてしまいましました。

被害者9人全てがロープでの絞殺でしたが、白石は「死にたい」と呟く人達を初めから殺害する予定だったのか、部屋には10本のロープが用意されていたと言われています。

白石の部屋は6畳ほどのワンルームですが、部屋にはロフト部分があり、その柵を利用して首を絞めていました。白石は「借りた金を返すのが嫌だったから」というとても身勝手な理由で、殺す前に性的暴行を加えた上、最初の殺人をためらいも無く実行したのです。

8月中に第二被害者女性・第三被害者男性を殺害

Dark Door Handle - Free photo on Pixabay (698751)

2人目の被害者は、群馬県に住む女子高生I・Kさん(当時15歳)です。彼女は家庭や学校にも特段問題は無く、現在でもどのような経緯で白石と接点を持ったのか全く分かっていません。

2017年(平成29年)8月28日(月)頃、親には内緒で学校を休み、東京都新宿区と神奈川県小田原市を結ぶ、小田急線江ノ島駅の監視カメラに映っていたのを最後に行方不明となりました。白石は彼女をレイプしたのち殺害し、現金数千円を奪ったと自供しています。

3人目の被害者は唯一の男性で、神奈川県に住む福祉施設職員のN・Sさん(当時20歳)は、1人目の被害者M・Mさんと最初に白石が始めて出逢った時に同席していた男性です。この3人は自殺サイトで知り合ったとも言われ、殺される直前130回にも亘り、白石とLINEでやり取りをしていたことが判明しています。彼もまた、2017年(平成29年)8月30日(水)に殺され、現金数千円を奪われました。

9月中に第四~七被害者女性らを殺害

Hanging Rope Hangman - Free vector graphic on Pixabay (698755)

翌月になって白石は新たに4人の女性達を殺害しています。2017年(平成29年)9月15日(金)~16日(土)には、埼玉県に住む女子大生のS・Hさん(当時19歳)、9月24日(日)には同じく埼玉県に住む主婦のF・H(当時26歳)さんを殺害。

そのわずか4日後の9月28日(木)、福島県に住む女子高生S・Aさん(当時17歳)を殺害し、その2日後の9月30日(土)にも、さいたま市に住む女子高生K・N(当時17歳)を殺害していくのです。

何れの女性達も殺害前に性的暴行を加えられており、数百円~数千円というわずかな所持金を白石が奪っています。

10月中に第八・九被害者女性を殺害

Hand Woman Female - Free photo on Pixabay (701610)

出会いが上手く行かなかったのか、それとも遺体を解体する為の時間が必要だったせいか、8月下旬から9月中毎週のように殺害を繰り返していた白石でしたが、10月に入ってからはしばらく動きがありませんでした。

しかし、10月18日(水)になって、8人目の被害者が殺害されしまいます。横浜市に住むアルバイト店員のM・Kさん(当時25歳)は高校卒業後から引きこもりとなっていたのですが、2017年(平成29年)4月からようやくアルバイトを始めたばかりだったのです。

そして白石は、10月21(土)~23日(月)頃に最後の殺害を行います。9人目の被害者となったのは、東京八王子市に住む女性T・Aさん(当時23歳)でした。彼女もまた中学生時代から引きこもっており、母親が亡くなった後から精神を病んでいたと言われています。この2人の女性達もまた、性的暴行を受けたあと殺された上、わずかな所持金を白石は奪ったのです。

第九被害者女性の捜索願いが出される

Technology Police Car Roof Blue - Free photo on Pixabay (698760)

1 / 8

関連する記事 こんな記事も人気です♪