2019年5月27日 更新

ディアトロフ峠事件とは?9人が不可解な死を遂げた謎の遭難事件

9人の若者が不可解な死を遂げた「ディアトロフ峠事件」とは?様々な説が浮上し、そして多くの不可解な点は、捜査官をうならせました。また、異様な状況で発見された9人の若者達に、一体何が起きたのでしょうか?様々な説、そして原因など詳しくご紹介していきます。

2月26日に発見された、5人の遺体は死因が低体温症であることが、検死の結果判明しました。クリヴォ二シチェンコは、ほどんど服を身に着けておらず、ほぼ下着姿で発見され、スロボディンは、頭蓋骨に小さな亀裂が確認されましたが、致命傷になるほどの傷とは考えられませんでした。

気温マイナス30度の極寒のなか、ほとんどの遺体が薄着の状態で、靴を履いていなかったり、片方だけ靴を履いている者、靴下だけ履いていた者や、先に亡くなったと思われる遺体の服を、脚に巻きつけていた者もいたとされています。

大量出血

Background Blood Stain - Free image on Pixabay (294192)

谷底で発見された4人のうち3人が、肋骨や頭蓋骨を骨折していました。そして、強い外力を受けたことにより大量出血をし、このことが死因だとされました。

「ルステム・ウラジーミロヴィチ・スロボディ」は、格闘した際に見られる挫傷があり、頭部には鈍器で叩かれたような破損がありました。

「リュミドラ・アレクサンドロヴナ・ドゥビニナ」は、舌と眼球がまるごと失われていました。また、胃に残っていた血液の状態から、生きた状態で舌を失ったとされました。

髪の白髪化、肌の褐色化

Man Destruction Double Exposure - Free image on Pixabay (294202)

そして、ほとんどの遺体の肌が黒っぽく変色しており、なかには髪が白くなっている遺体もありました。また、「セミョーン・アレクサンドロヴィチ・ゾロタリョフ」は、眼球が失われており、リューダと似た損傷があり、骨折を多数していました。

捜索隊は生存しているとばかり思っていましたが、ディアトロフ達は、異様な状況で発見されたのです。検死の結果、死因は判明しましたが、遺体の異様な状況に、かえって謎は深まるばかりでした。

不可解な点

Vintage Post Card - Free image on Pixabay (294207)

ディアトロフ峠事件は、不可解な点が多くありました。捜査官をうならせた不可解な点とはどのようなものがあるのでしょうか。ご紹介していきます。

テントが内側から破かれていた

Tent Snow Ice Winter - Free photo on Pixabay (294213)

テントには引き裂かれたような穴があいていました。そのことから、オオカミや熊などによる獣害が疑われました。ウラル山脈の辺りには、狂暴なオオカミや冬眠していない灰色熊が、出没する可能性がありました。

テントの灯りに吸いよせられた獣が、鋭い爪でテントを切り裂き、そして、ディアトロフ達が必死で逃げ出したとされました。

ですが、テントを鑑識が調べた結果、内側から鋭い刃物で切り裂かれていたことが断定され、獣によるものという説は、可能性が極めて低いとされました。

下着姿や片足だけ履いた靴

Shoes Footwear Hiking - Free photo on Pixabay (294217)

ディアトロフは、発見されたとき、ドロシェンコの服を着ていました。クリヴォ二シチェンコは、ほとんど下着姿で、靴も履いていませんでした。そして、スロボディンは、発見されたとき、右足だけブーツを履いていました。

このように、気温マイナス30度の極寒のなか、ほとんどの遺体が薄着の状態で、靴を履いていなかったり、片方だけしか靴を履いていない者もいました。

なぜ、経験豊富なディアトロフ達が、防寒着を着ていなかったのか?このことは、非常に不可解な点で、捜査官をうならせました。

衣服についた大量の放射線

Vibrant Background Hypnotic - Free image on Pixabay (294223)

不可解な点に、衣服についていた大量の放射線のこともあります。遺体の衣服から、通常の2倍の放射線が検出されており、また、クリヴォ二シチェンコは、放射能について高度な知識をもつ技能者でもありました。

このことも捜査官をうならせらた不可解な点です。そして、シカゴ大学放射線科の准教授に意見を求めたところ、放射線が通常の2倍という数値は、危険なことでもなく、異常に数値が高いものでもないというものでした。

そして、その程度のものであれば、大気汚染などにより、容易に説明がつくということでした。

皮膚の褐色化など

Atom Electron Neutron Nuclear - Free image on Pixabay (294232)

発見された遺体のなかには、肌が黒っぽく変色し褐色化しているものもありました。そして衣服から通常の2倍の放射線が検出されたことにより、放射線という説が浮上しましたが、自然現象で安易に説明がつくとされました。

放射線ではなく、自然現象なのだとしたら、どのような状況で、肌が褐色化したのか?という点がまだ残ります。ディアトロフ達に一体何が起きたのでしょうか。様々な不可解なことがあるこの事件は、捜査官をうならせるものでした。

様々な説が浮上した

London Westminster Bridge - Free image on Pixabay (294244)

死因や外傷、そして不可解な点から様々な説が浮上しました。5つの説を、それぞれ詳しくご紹介していきます。

雪崩によるもの

Avalanche Cone Snow - Free photo on Pixabay (294255)

様々な説が浮上しましたが、その一つに雪崩によるもの、というのがあります。雪崩がキャンプを襲い、ディアトロフ達がパニック状態になり、服や靴を身に着けずに飛び出したというものです。

マイナス30度の気温により、低体温症に陥いり衣服を脱いでしまったのではないかとも言われました。しかし、テント上には、雪崩の兆候は全くみられませんでした。

また、テント設営時に雪上に立てたとされた道具がありましたが、捜索隊が来たとき、それは倒れておらず、そのままの状態でした。

このことから、雪崩によるものとう説は考えにくいとされました。

マンシ族の襲撃

Indonesia Bali Batik - Free image on Pixabay (294269)

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