2019年10月2日 更新

世界最大の電波ジャック!マックスヘッドルーム事件の真相は?

1987年、ニュース番組の生放送中に突如出現した架空のキャラクター、マックスヘッドルームに扮した男。この正体不明な男によるテレビの電波ジャック事件は当時マスコミを騒がせました。未だ犯人不明である、この「マックスヘッドルーム事件」について詳しく紹介します!

目次

1968年、アメリカのインディアナ州で生まれたエリック・フルニエは映像クリエイターで、2003年から「Shaye Saint John」という元スーパーモデルのキャラクターを主人公とするビデオを、自身のブログで公開し始めました。

その後2006年8月30日からShaye Saint Johnのビデオを「Elastic Spacic Plastic Fantastic」と改名しYou Tubeチャンネルを開設し、56個のビデオが配信しました。

「Shaye Saint John」の映像内容

Camera Photography Lens - Free photo on Pixabay (662198)

「Shaye Saint John」は列車の事故で顔が醜くなり、腕や足を失った元スーパーモデルで、彼女は失われた肉体を取り戻すべくマネキンで体を再構築します。

もちろん彼女は映像クリエイター、エリック・フルニエが生み出した架空のキャラクターですが、「Shaye Saint John」にはウェブサイトも存在しました。事情により2017年12月22日に閉鎖されたそのウェブサイトは、現在アーカイブ欄からは閲覧可能です。

マックスヘッドルーム事件映像との類似点

Puzzle Team Teamwork - Free image on Pixabay (662202)

なぜエリック・フルニエがマックスヘッドルーム事件の犯人と思われたのかというと、「Shaye Saint John」と電波ジャック映像の類似点にありました。

「Shaye Saint John」は醜い顔を隠すために常にプラスチックのマスクを着用しいています。その姿は確かにマックスヘッドルームに扮した男の姿に似ています。

また「Shaye Saint John」のビデオ内では、電波ジャック時に背後で流れたノイズ音と似た音が流れており、それらの理由からエリック・フルニエはマックスヘッドルーム事件の犯人ではないかと疑われたのです。

フルニエは放送や通信の知識はなかった

Artificial Intelligence Brain - Free image on Pixabay (662209)

しかし決定的に彼が犯人では無いと言える事実がありました。それはエリック・フルニエに放送や通信に関する知識がなかったということです。

エリック・フルニエが「Shaye Saint John」を創り始めた2006年ごろ、彼はバンド活動もしており、そのバンド仲間たちはフルニエには放送や通信の関する知識は浅く、且つ電波ジャック時に彼がシカゴにいなかったことを証言したのです。

結局マックスヘッドルーム事件の犯人ではなかったと思われるエリック・フルニエは2010年2月25日、パームスプリング病院で、アルコール中毒が原因の脳内出血のため42歳の若さで急逝しました。

犯人の可能性が高いと噂された人物②JとK

Runners Silhouettes Athletes - Free photo on Pixabay (662236)

犯人の可能性が高いと噂された、他の人物について紹介します。

Bowie J.Poagの告白

Balloon Talk Paper - Free photo on Pixabay (662090)

それはアメリカの有名なウェブサイト「reddit」に、Bowie J Pageという人物が書き込みをしたことから始まりました。マックスヘッドルーム事件発生時13歳だったPageは、地元のハッカーグループに所属していました。そのメンバーのJとKという兄弟が、マックスヘッドルーム事件の犯人かもしれないとPageは書き込んだのです。

自閉症気味で引きこもりだったJの動きがマックスヘッドルームに扮した犯人と似ていることと、事件当日「今日ビッグなことをするからチャンネル11を見ておけよ」と言われたことから、PageはJとKが犯人かもしれないと思い、ネット上で告白したのです。

その後自分の意見を否定

Denied Insurance Rejected - Free image on Pixabay (662092)

この書き込みには予想を超える多くの反響が寄せられました。Pageの情報のリアルさから、遂にマックスヘッドルーム事件の犯人を特定できると思ったネット住民は、興奮で湧き上がったのです。

しかし肝心のPageはJとKの実名は明かさず、物的証拠がないことと自分の勘違いの可能性を考慮して自分の意見を否定しました。

犯人特定に繋がるかと思われたインターネット上の情報でしたが、真実にたどり着く前にその道は閉ざされてしまったのです。

ネット上では犯人探しが今も続いている

Hacker Cyber Crime Security - Free image on Pixabay (662094)

全部で約2分という長時間にわたる音声と映像の電波ジャック、マックスヘッドルーム事件は「世界で最も大掛かりな電波ジャック事件」と言われ、犯人探しは今でもインターネット上で繰り広げられています。

マックスヘッドルーム関連の作品

Programming Html Css - Free photo on Pixabay (662096)

アメリカではテレビドラマ「マックスヘッドルーム」が国民的に知られる存在だったこともあり、彼に関するエンターテイメント作品は多数存在します。今回は、その中でも有名な作品を2つ紹介します。

エミネム「Rap God」

Dj Turntable Scratching - Free photo on Pixabay (662099)

1つ目に、グラミー賞も受賞したことのあるアメリカ人ラッパー、エミネムの「Rap God」という作品が挙げられます。この曲は2013年に発売されたアルバム「ザ・マーシャル・マザーズLP2」に収録されたシングルで、リッチ・リーが監督を務めた同曲のミュージック・ビデオに、マックスヘッドルームに扮したエミネムが登場します。

不自然に揺れる動きや、白黒ストライプの背景、TVの中にいるマックスヘッドルームに扮したエミネムの姿は、電波ジャック映像を連想させます。

映画「ピクセル」

Cinema Movie Camera - Free image on Pixabay (662101)

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