2019年10月2日 更新

世界最大の電波ジャック!マックスヘッドルーム事件の真相は?

1987年、ニュース番組の生放送中に突如出現した架空のキャラクター、マックスヘッドルームに扮した男。この正体不明な男によるテレビの電波ジャック事件は当時マスコミを騒がせました。未だ犯人不明である、この「マックスヘッドルーム事件」について詳しく紹介します!

目次

捜査は連邦通信委員会(FCC)と連邦捜査局(FBI)に任されました。連邦通信委員会とは、アメリカ国内の放送通信事業の規制を監督する機関のことで、1934年に設立されています。

マックスヘッドルーム事件の犯人は、電波ジャック後「Video Pirate(映像の海賊)」と呼ばれ話題となってしまったこともあって、二つの捜査機関は早急に捜査を開始しました。

捜査を通して、マックスヘッドルーム事件の犯人が、通信の専門知識や技術を持つ人間だということは早い段階から分かりました。しかし犯人を特定する具体的な証拠は見つかりませんでした。

大きな被害や損害がなく情報も少ない

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アメリカ国家の主要捜査機関が捜査を行ったのにも関わらず犯人逮捕に結びつかなかった理由として、電波ジャックという犯罪の、事件の有名さや話題性に対して事例が少ないという特徴が挙げられます。前例が少ないと、捜査は行いにくいのです。

またマックスヘッドルーム事件は、犯人による主張や要求は無かったため、大きな被害や損害には繋がりませんでした。この事件の捜査は、一連の犯人のふざけた様子から愉快犯であることが想像できたこと、大きな被害や損害がないことで捜査に生かせる情報量が少なかったことが理由で、困難を極めました。

電波ジャックの方法は?

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電波ジャックは英語で表記すると「Broadcast signal intrusion(放送信号割り込み)」となり、その方法はその名の通り、放送局の周波数に割り込むことで成立します。

実際には手間もお金もかかるという、電波ジャックの方法を説明します。

電波ジャック可能な方法は?

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電波ジャックと聞くとテレビを想像する人が多いかもしれませんが、テレビの他にもラジオや防災無線も対象の犯罪行為です。

テレビのアナログ放送の場合、放送局が発するものと同じ周波数に電波を合わせることで近隣のテレビを電波ジャックすることが理屈上は可能ですが、そのためにはまず、テレビ放送周波数に合わせた送信機が必要となります。

FBIが、犯人は「おそらく放送技術者である」とこ発言したことからも、犯人が理論上は可能なこの電波ジャックを現実にするだけの、放送に関する知識と技術を持っていた人物であることは明らかでした。

プロの犯行の可能性

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理論上は可能な電波ジャックが、知識や高度な技術がないと現実的には難しいと言える理由は、アナログテレビの電波の出力が高いからです。

マックスヘッドルーム事件が起こった当時のアナログテレビの出力は高く、電波ジャックを達成するには放送局よりも高い出力の送信機が必要となります。それが無いと、映像と音声を完全に乗っ取ることは出来ないのです。しかしアナログテレビの放送局よりも高い出力を出すことは、発信源を特定される可能性を高めます。

音声のみの電波ジャックの方が簡単と言われる理由はここにあるのですが、マックスヘッドルーム事件では、特に2回目の電波ジャックでは90秒間も続いたことから、犯人は放送・通信のプロである可能性は極めて高いと言えます。

映像が撮影された場所の特定

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捜査に邁進した連邦通信委員会と連邦捜査局は、犯人を特定することは出来ませんでしたが、撮影場所の可能性がある場所は特定できました。

電波ジャック時の映像に映っていた白黒のストライプ模様の背景は、倉庫のシャッターだったのです。そしてそのシャッターを使用した倉庫街は存在し、その場所を特定することは出来ました。しかし残念ながら、犯人を特定するには至りませんでした。

結局一連の捜査で、犯人が高い放送技術を持つ人物であることと撮影された場所が倉庫街であったこと以外、犯人につながる証拠は見つかりませんでした。

マックスヘッドルーム事件の謎

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真犯人はおろか、犯行動機、具体的な電波ジャック方法など、事件に関するほとんどの部分が未解決のマックスヘッドルーム事件ですが、多くの人が関心を寄せている、この事件の謎を紹介します。

犯人の正体

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マックスヘッドルーム事件の一番の謎は、誰が犯人だったのか?ということです。電波ジャックの映像には、犯人の思想的特徴のヒントがいくつか散りばめられていました。それらヒントをまとめると、犯人はWGNーTVに不満を持つ元従業員ではないかという結論に辿り着きます。

その根拠として、犯人が2回目の電波ジャック冒頭時に発した「He's a fricking nerd.I think I'm better than Chuck Swirsky,fricking liberal(チャック・スワースキー:WGN ーTVのキャスターは馬鹿げた左翼主義者だ。俺はあいつよりも偉大だ。あいつはアホなオタクだ)」という発言が挙げられます。

他にWGNーTVで放送されたアニメ「クラッチカーゴ」のテーマソングを歌ったことも、犯人が何かしらWGNーTVに不満を持つ人物ではないかと推測されたのです。

犯人の動機や目的

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他に挙げられるマックスヘッドルーム事件の謎として、犯人の動機・目的が挙げられます。具体的な犯行動機はわかりませんが、犯人が電波ジャック時に言った言葉、歌った歌、それら言動はどう考ええてもWGNーTVにまつわるものが多く、実際1回目の電波ジャックの標的はWGNーTVでした。

1回目の電波ジャックが、WGNーTVの早い対処で失敗に終わった犯人は、2回目の電波ジャックの標的をWTTW局に変更しましたが、本当の標的はやはりWGNーTVと推測できます。

一見目的の無い意味不明な行動に見える犯人の言動は、一つのテレビ局を狙ったものと思われる、ここまでの推測は可能でしたが、しかし犯人も特定できない以上そこから核心に近づくことは出来ませんでした。

犯人の可能性が高いと噂された人物①エリック・フルニエ

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そんな中、マックスヘッドルーム事件の犯人では無いかと囁かれる人物が登場します。その名をエリック・フルニエというその男は、なぜ犯人と思われたのでしょうか?

エリック・フルニエ

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