2020年2月3日 更新

愛犬家殺人事件とは?アフリカケンネルを経営した犯人達の生い立ちも

アフリカケンネルというペットショップを経営し、順風満帆に思えた夫婦。しかし、経営危機によって、とんでもない犯罪行為を行います。この記事では、愛犬家殺人事件と呼ばれた殺人事件の犯人と、等事件を題材にした冷たい熱帯魚の詳細についてご紹介していきましょう。

目次

自分たちを非難し、返金を要求する人々を完全に消し去ったことによって、関根元と風間博子の生活は安定したかに思われました。しかし、完璧に痕跡を消したはずの殺人事件が、明るみになります。

当時、関根元はメディアにも取り上げられるほど、注目を集めたブリーダー、経営者でした。顧客とのトラブル、悪い噂もメディア関係者たちの耳に入ってきます。そういったなかで、近隣地区の失踪が発覚しました。マスコミは、失踪事件と関根元との共通点を見つけ、独自に調査を開始したのです。

遺体なき殺人と呼ばれた

Bloodbath Bath Crime - Free photo on Pixabay (642361)

アフリカケンネルの近く、埼玉県熊谷市周辺で同時期に失踪者が出たことについて、警察も知っていたと考えられています。しかし、日本では年間5万人以上の失踪者がいたことから、事件性が見えない限り、警察が積極的に捜査を行わないことも、珍しくありませんでした。

愛犬家殺人事件は、事件性がほとんど見られなかった事件なのです。関根元や風間博子、山崎永幸は殺害した人々の遺体を完全に消し去っていました。この事件は、こういった特徴から遺体なき殺人事件と呼ばれることとなります。

犯人2人が行った悪質な商売内容

Coins Banknotes Money - Free photo on Pixabay (642367)

愛犬家殺人事件を引き起こした関根元と風間博子は、事件を引き起こすまでペットショップを経営しています。そのペットショップの経営では、顧客とのトラブルが絶えませんでした。これらのトラブルが、愛犬家殺人事件の引き金だったとも言えます。

トラブルの原因は、関根元と風間博子が行った悪質な商売内容が原因です。ここからは、関根元と風間博子が行った悪質な商売内容と、それらを行った理由について詳細にご紹介していきましょう。

つがいを高額な金額で販売

Rottweiler Puppy Dog - Free photo on Pixabay (642382)

関根元と風間博子は、主に子犬を売り生計を立てていました。関根元がペットショップという商売を始めた当時、世間はペットブームであり、ペットショップの経営は順調に進みます。さらに事業を拡大するため、関根元は自ら犬を繁殖させていきました。

しかし、バブルの崩壊やペットブームの縮小により、経営が傾き始めます。繁殖させた犬たちにかかる費用、繁殖場の費用などがかさみ、借金は1億円を超えていました。これらを取り戻すため、関根元は子犬をつがいで売るようになります。つがいで売る際の謳い文句は、「ペット産業は儲かる」「自身で繁殖させれば見返りが大きい」などです。

既にペット産業が下火になっていることは隠し、偽りの利益を加味した高額な金額で、客たちに犬のつがいを売りつけるようになりました。

子犬を高額な金額で売買

Dogs Poodle White Boxer - Free photo on Pixabay (642368)

高額でつがいの犬を売っていたものの、関根元と風間博子が主張していた利益が購入者にもたらされることはありませんでした。そのため、当然購入者から不満が出てきます。高額でつがいの犬たちが売れなくなってくると、再び子犬を売るようになりました。

しかし、その子犬たちも、現代に置き換えたとしても高額な金額で売りつけています。例えば、アフリカ産の犬を1,000万円以上の価格で売買していました。後日、子犬の時価が数十万円だったことを知った購入者から、返金を求められるなど、関根元と風間博子の周りでは金銭トラブルが絶えません。

売り先の自宅に忍び込み犬を殺す

Weimaraner Dog Beach - Free photo on Pixabay (642370)

売った子犬の返金を求められることが増えた関根元と風間博子は、さらに悪質な商売方法を実行します。犬を売った顧客の自宅に忍び込み、自分たちが売った犬を殺すという方法です。

犬を殺す時は、暴力的に殺していたのでは、騒がれて購入者たちに気付かれる恐れもありましたし、逃げられ犬を殺し損ねる恐れもありました。そこで、犬を薬殺する際に使用する薬を使って、突然死を装い殺していたと考えられます。

動物によって生計を立てていた2人は、動物にたいして全く愛情がなく、ただの道具として考えていたと言えるでしょう。

再度犬を売りつける

Adorable Animal Canine - Free photo on Pixabay (642372)

関根元と風間博子は、なぜ自分たちが売った犬たちを、顧客の自宅にまで忍び込んで殺害したのでしょうか。その理由は、再び犬を売りつけるためです。犬を愛する人々は、死んだ犬への気持ちを慰めるため、再び犬を購入すると考えたのでしょう。

しかし、購入してからすぐに死んでしまう犬を売っているペットショップで、再び犬を買おうと思うでしょうか。悪質な商売は、そのほとんどが上手くいきませんでした。始めた直後はある程度儲かるものの、悪い噂も広がって、関根元と風間博子が経営するペットショップの赤字は解消されません。

当然、顧客からの返金要請にも応えることができず、2人は次の方法を考えます。それが、顧客の殺害です。

被害者の時系列

Clock Alarm Watch - Free photo on Pixabay (642386)

顧客の殺害を計画した関根元と風間博子は、短い期間で4人の人々を手にかけていったと言われています。発覚しているのが4人の殺害だけで、関根元と風間博子の周辺には他にも失踪者がいました。

ここからは、愛犬家殺人事件と呼ばれた事件を時系列でご紹介していきましょう。さらに、事件がどのようにして発覚したのか、遺体がなかったにも関わらず4人の殺害が立証された理由についても、詳しく解説していきます。

1993年4月行田市の会社員が帰宅途中に失踪

Silhouettes Man Human - Free image on Pixabay (642392)

1993年4月、埼玉県行田市に住む会社役員男性が、突然失踪します。埼玉県行田市は、熊谷市から20分圏内に位置する場所です。失踪した会社役員の男性は、犬を購入するため、度々関根元が経営するペットショップを訪れていました。

関根元と親交を深めるうち、ローデシアンリッジバックと呼ばれる日本では非常に珍しい、短毛で大型の犬種をつがいで購入します。購入価格は、1,100万円でした。日本で普及していない犬種だったため、繁殖した場合、関根元が買い取るということで、会社役員の男性は納得して購入します。

しかし、犬の時価が数十万円であること、そして購入した犬は高齢で繁殖に適さないことが発覚し、会社役員の男性は関根元に返金を求めるようになりました。

1993年7月熊谷市の暴力団幹部及び運転手が失踪

Rolls Royce Car Vehicle - Free photo on Pixabay (642397)

会社役員の男性が失踪してから約3か月後の1993年7月、再び関根元の周辺で失踪事件が起こります。今度は2人、同時に姿を消しました。姿を消したのは、当時稲川会系の暴力団組長代行を務めていた男性と、その男性の運転手です。

暴力団の男性はこれまで、関根元が経営するペットショップの用心棒的な役割を果たしていました。顧客とのトラブルが発生した際は駆け付け、話し合いに同席したり、周囲を威嚇するなどの行為も行っています。

関根元の商売と協力関係にあった暴力団の男性でしたが、前項の会社役員男性の失踪に関根元が関係しているのではないかと考えるようになりました。失踪した会社役員男性の家族と話し合い、関根元の関与を確信します。
Driving Car Navigation - Free photo on Pixabay (649035)

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