2019年6月8日 更新

旭川女子中学生集団暴行事件の概要とは?事件の問題点とその後

この事件は旭川市内の中学校で女子生徒が複数人の男子生徒に集団で暴行・強姦被害を受けた事件である。期間が2年程にも渡っており、被害を防ぐ機会があったにも関わらず、学校側が適切な対応を取らなかったことが事件を深刻化させたことも、大きな問題となった事件です。

目次

火のついたタバコを肛門に挿入

Cigarette Smoke Embers - Free photo on Pixabay (359093)

女子生徒は当時流行っていたキャラクター「たれぱんだ」のシールを自分の持ち物に貼っていました。これはそれを見た加害生徒の一人が始めたのがきっかけでした。

女子生徒を四つん這いにさせた上でその臀部にたれぱんだの絵を描き、肛門に火の着いたタバコを挿入するのです。その上で女子生徒に尻を振らせて踊らせ、落としたら焼きを入れると脅すのです。

これを見ると、たれぱんだが喫煙しているような状態に見える為、加害生徒らはその様子を面白がっていました。

旭川女子中学生集団暴行事件の問題点

Hatena Think About Question The - Free image on Pixabay (359095)

この事件では発生から発覚までが2年に及んでいることから、表面化しにくかったという見方と、知っていても何もしない、もしくは消極的にしか行動しない。といったことが言えます。

本来であれば、手を差し延べる、救済する役割の大人たちが、無視を続けたり黙認したりを続けた結果、警察介入の事件になっています。

より早く、より適切な対応をとっていればまた違った結果になった可能性もあり、被害者だけでなく、加害者も生まずに済んでいたかもしれないのです。

被害を受けた女子生徒からの相談を教師が無視し続ける

Mannequin Lying Down Street - Free photo on Pixabay (359097)

女子生徒からの被害の訴えや相談は嫌がらせが始まった1994年頃以降、幾度かありましたが、それでも加害者への叱責や指導、ペナルティーの類はほとんど見受けられません。

女子生徒が授業中に教室を連れ出されたり、男子生徒に囲まれた女子生徒が「助けて」と訴えてくれば、通常の状態であれば、助けた上で男子生徒に注意したり、後に問題行動として報告したりがあっても良いはずです。

こうした問題を把握していても、無視したり、加害生徒らの恫喝によって暴行の現場から立ち去るような女性教師もいました。

被害を聞いた教師の不適切な対応

Cactus Eat Hunger - Free photo on Pixabay (359101)

女子生徒中学3年だった1996年6月、被害報告を受けた教師は、その後、①養護教諭にセクハラが無かったか確認②帰りの会の際に、「女子生徒の身体に触るとセクハラになる」といった、一般的な注意をする③クラスの生徒の様子を2,3日見ていた等のとても十分とはいえない対応をとりました。

加害生徒は被害生徒とは別クラスですし、該当する担任教師とも情報共有したりして、被害の実態を把握したり、加害生徒からの報復行為にも注視するなど、とるべき対応策はいくらでも必要な状況でした。

こうした不十分な対応の末に漸く事件化に至ったことも、教師として果たすべき役割が遂行出来ていたとは、到底言えません。

事件後当学校の教頭は事件を公にせず

Silence Concealment Fantasy - Free photo on Pixabay (359106)

学校側は事件が発覚後もこのことを公にはしませんでした。こういった姿勢は世間でも大きな衝撃でした。これほど大きな問題となる事件を伏せる行為は、組織の自浄作用という意味でも深刻です。

教頭は被害者の両親に対しても、イジメや性的暴行の被害を伝えず、「胸などをを触られただけ」など、事実を矮小化した説明を行っています。

この事件が学校側の対応の不備であるのは明らかですが、学校側がしっかりとした当事者意識を持てず、適切な対応もしないのであれば、それは学校全体にとっても大きな損失です。

加害者の母親は被害者女子生徒を責める発言

Pointing Accusation Accuse - Free image on Pixabay (359103)

加害者の母親は、裁判によって事件が一般にも知られるようになると、「女子生徒の側にも落ち度があった」と盗っ人猛々しいとも言える態度を取っています。

自身と同じ女性が被害に遭ったという事実に直面しても、この母親には被害者に共感することができなかったのでしょうか。「自分の娘がに同じ目に遭ったら」という想像ができないのでしょうか。

息子を守るのが親として大切なことなのは理解できますが、客観的に判断して加害者らの行った行為は重大な犯罪であり、人として間違った行為です。そういったときにこそ、道を正すのが親の役目のはずです。

複数人の大人が暴力行為を黙認

Meditation Relaxation Calm - Free photo on Pixabay (359113)

イジメの初期段階で女子生徒が両親に相談した際には「そんな人たち無視しなさい」と言われており、結果的には事態の深刻さを正確に把握できていませんでした。

女子生徒は授業中でも加害生徒らによって連れ出されて、トイレで口淫を強要されたり、裸にされたり等、性的暴行を受けています。そういった状況は何度かあったにもかかわらず、大人達は黙認しています。

また旭川市内の公園などでも暴行が行われており、目撃した男性が「アダルトビデオの撮影だと思った」という状況も発生しています。このように、異様なほど事件が小さく捉えられている面が散見されます。

時代背景

Gangster Cool Urban - Free photo on Pixabay (359111)

当時の学校は1980年代の校内暴力が流行った、少し後の時代です。校内暴力は武闘派の教師が抑圧することで、ある程度は抑えられますが、その分裏でこっそり行うイジメなどは増えてしまう時代でした。

こうした環境に加え、加害生徒の親の中に暴力団関係者が関係者がいたことで教師たちも恐怖から強い指導は行うことができない、躊躇してしまう状況になっていたのです。

そうした大人たちの消極的な行動が、加害者たちの悪意を成長させてしまったとも言えます。

旭川女子中学生集団暴行事件のその後

Hacker Attack Mask - Free photo on Pixabay (359126)

性犯罪という性質上、被害者のその後は誰にも知られることなくそっとしておくのが理想であることは想像に固くありません。

加害者たちのその後は行為の深刻さを鑑みても、忘れてはならいことです。しかし、私たちが日本に居て日本の少年法が法治している以上、氏名が公表されることはありません。

こうした事実を知ることで、教訓とし、泣いている人々を減らし、少しでも後世の人たちに役立ててくれる日が来ることを祈るばかりです。

被害者女子生徒の現在

Mothers Child Mummy - Free photo on Pixabay (359124)

被害者の女子生徒は、高校に入学して以降も、男性に対する恐怖心は消えていないといいます。こうした困難に直面すれば、男性というより、大人に対しても不信感を持ってもおかしくありません。

むしろこれ程過酷な境遇にありながら、自殺することもなく、引きこもることもなく、高校に通っていることが、女子生徒のもつ、精神的に強い一面と言えます。

現在は30代後半になっていますが、素敵な男性と出会い、幸せな人生を送っていることを切に願うばかりです。

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