2019年9月15日 更新

ジャングルジムの火災事故のその後は?事故の概要と火災の状況も

2016年11月明治神宮外苑で起きたジャングルジム火災事故。何の罪もない幼い命が一瞬にして奪われてしまいました。事故から1ヶ月、主催者側が忘年会を計画するなど非難殺到。その後、関係者たちが2019年3月に書類送検され、同年8月に裁判により判決が出ました。

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事故が起きたのが2016年11月6日。事故の概要がどんどん明らかになるにつれて、責任のなすりつけあいも目立ってきました。比較的大学側が責任を認めるような形になってはいましたが、あまりにもモヤモヤとした展開に法にもとづいた事故解決を求める声も少なくありませんでした。

ようやく書類送検されたのは、事故発生から2年4ヶ月ほど過ぎた2019年3月18日。そして結果的に学生2人だけに責任があるとされ、イベント主催者側は不起訴となったのです。

送検されるまでの時間、起訴内容に疑問を感じた人も多かったでしょう。

学生側・主催者側への配慮の声もあがっている

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記事内では非難の声を中心にピックアップしてきましたが、賛否両論の声があるのがジャングルジム火災事故の特徴でもあります。学生側・主催者側に対して配慮の声をあがっているのも事実です。

ひとつの物事に関して、色々な意見が出るのはとても必要なこと。この配慮の声も踏まえながら、この事故に対して考えていかなくてはいけません。

誰か1人に責任を求めるのではなく、他方面において気をつけるポイントがあるということを教えてくれているように思います。

見物客も危険を指摘しなかったので火災は予想できなかった

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確かに学生に対して、防火対策について声をかけた来場者はいました。しかしほとんどの人が「これは大丈夫なのかな?」と思いながら見過ごしていたのではないか?という声があります。

防火対策について声をかけられた学生の反応は、あまりにも良くないものだったという情報はありますが、もっと多くの人の声が集まっていたら?他の学生がその声を耳にする機会があったら?事故は避けられたのかもしれません。

危険であると分かりながら見過ごしていた人もいるなか、学生側だけが責任を持つのはいかがなものかという配慮の声がひとつあります。

事故が発生してから加害者や責任の所在を過剰に責めるのはおかしい

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確かに事故が発生してしまったのは、燃えやすい作品の中に高い温度になる白熱電球を設置したことが原因です。この責任追及は結果論に過ぎないのではないかというのが、ひとつの援護論。

火災が起きそうな状況であることは、大人であれば誰もが想像できるような作品です。誰もが疑問をぶつけられる状況であるにも関わらず、事故が発生してから犯罪者のように責め立てることに疑問を感じる人たちもいました。

加害者側以外の人を責めるのも違いますが、加害者だけを責めるのもおかしいのではないか?という声です。

忘年会や学園祭は関係ない

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イベント主催者、日本工業大学共に忘年会開催や学園祭の打ち上げに非難が集中しました。確かに被害者側にとっては、見過ごせない話であることは事実です。

しかし事故を起こしたのは600点以上もある作品の中の1つ。それ以外は何の罪も無い作品ばかりとも言えます。また学園祭も多くの学生が、事故には関わっていない人がほとんどです。

事故に関わりの無い人が多くいるにも関わらず、忘年会や学園祭にまで非難の声が集まってしまうのはいかがなものかという意見もありました。

ただの不慮の事故

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数多くのアーティストや作品が集まるTOKYO DESIGN WEEKというイベント。参加できる学生にとっては、どれだけインパクトを与えられるのかに特化してしまうのも無理もありません。それが安全対策を怠っても良いということには決して繋がりませんが、やはり冷静に監視できる大人が必要だったのです。

火災を想定できなかったという学生の主張が本心であれば、不慮の事故と考える人もいます。被害者にとっては、不慮の事故では済ませて欲しく無いというのが本音でしょう。

子どもは親が守るべき

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両親にとっては耳を塞ぎたくなる話ではありますが、やはり子供は親が守るべきという意見も見られました。このイベントに連れてきた父親も、きっと子供の喜ぶ顔が見たくて来場したはずです。

そして長く続いているイベントということで、信頼して子供を遊ばせていたことでしょう。もしかしたら一瞬でも目を離した時間があるかもしれませんが、火があがった時に他の子供を救助していたということから近くで見守っていた可能性が高いです。

学生側・主催者側にとっては援護となる声ですが、被害者側にとっては辛い意見のひとつとも言えるでしょう。

父親の声に反応したのは男性1人のみで学生・主催者だけが悪いわけではない

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とても悲しい事実ですが、火災が起きた時に父親は必死に子供の名前を呼び救助を求めました。その姿はとても悲惨なもので、見ていられないほどです。しかし事故状況が写されている画像や動画からも分かるように、父親と一緒に救助にあたっているのはたった1人だけでした。

火災現場の周りには学生を始め、来場者など多くの人が集まっていました。あまりの火の勢いに何をすればよいか佇んでいるわけではなく、多くのカメラが炎に向けられてたのです。

この状況を目の当たりにすると、男児が命を落としてしまったのは学生や主催者側だけの責任ではないのではないか?という声が上げられています。

賛否両論あるも子どもの一生が奪われたのは事実

Eye Manipulation Tears - Free photo on Pixabay (629308)

事故の概要を知れば知るほど、この幼い命は本来であれば救えたのではないかと胸が痛むばかりです。イベント主催者側、学生側、学校側には色々な主張があり、この事故を見た人たちの間でも賛否両論があります。

しかしどのような主張や意見が飛び交って議論が交わされていても、未来ある男児の命が奪われてしまったことには変わりがありません。

いまの私たちにできることは被害者遺族の心に寄り添いこれ以上傷を深めないことと、この先絶対に同じような事故を起こさないことではないでしょうか?

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