2019年7月23日 更新

寝屋川事件の判決とその後は?山田容疑者の生い立ちについても

2015年に発生した「寝屋川事件」を覚えていますか?犯人の山田容疑者の生い立ちや、発達障害だったのか?寝屋川事件の判決内容と、その後を詳しく解説していきます。寝屋川事件の真相は…今後の展開はどうなっていくのかを知るためにも、事件を初めから見直していきましょう。

目次

裁判では、本当にピアノの音が騒音となっていたのかが焦点となりました。大濱松三の妻も証言台に立ち「ピアノの音は度々聞こえていた、うるさくて度を越えていた」と証言しています。また、ピアノの音を計測したところ確かに騒音レベルであったことがわかっています。

しかし、1975年8月11日に犯行の計画性や動機に酌量の余地はないとし死刑を求刑します。10月20日に横浜地裁は求刑通り死刑を言い渡しました。騒音トラブルとして、メディアや世間から注目され擁護する声まであがったことから1976年5月に、東京高裁へ控訴に至ります。

ですが、大濱松三は「拘置所での騒音に耐えれない、死にたい」と話し控訴を取り下げています。弁護人は控訴の取り下げは無効であるとし異議を申し立てましたが、裁判官は「本人の意思であり有効である」とし、1977年4月16日に訴えを退け死刑が確定します。

2019年現在も大濱松三死刑囚には、まだ死刑は執行されていません。

寝屋川事件から考えるべきこと

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控訴を取り下げの無効を申し立てた、過去の事例3件について詳しく説明してきました。一度決まった判決を覆すことは難しいものだということがわかりました。今回お伝えした3件共に死刑判決が確定しています。

寝屋川事件が、この3件の事例に当てはまるかはわかりません。事件の動機などが全く異なりますし、まだ控訴の取り下げ無効の申し立てが認められたわけでもありません。どちらにしても、今後どのような展開が起きるのか動向をチェックしておいたほうがよさそうです。

つづいては、寝屋川事件から私達が考えなくてはいけないことについてです。このような、残忍かつ卑劣な事件が起きないような世の中を作っていくためには、どのようなことを考えていかなくてはいけないのかを一緒に考えてみましょう。

メーガン法の導入

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メーガン法というのをご存知ですか?メーガン法とは、子供が犠牲になる事件が頻発している欧米で導入されているものです。このシステムは、主に性犯罪者のデータを誰でも見れるように開示するものです。

欧米では、この情報開示が定着しています。前科者の氏名はもちろん、出所後どこに住んでいるのかもわかります。このメーガン法により、再犯率の抑制や子供を守るための行動をとることができるのです。

日本でも、先程お伝えした奈良小1女児殺害事件の際にメーガン法を取り入れるべきではないかと議論されました。しかし、まだ導入には至ってはいません。性犯罪者がどこにいて、それが自分の住む街であるならば親は子供を守るために夜遅くに外出させることもなくなるでしょうし、事件を未然に防ぐ処置をとれるようになります。

しかし、日本ではいくら犯罪者とはいえ「個人」を守るという考えが強いため、なかなか導入に至っていないのが現状です。寝屋川事件があった今だからこそ、しっかり議論されるべきことではないでしょうか。

教育・養育環境の重要性

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犯罪を犯してしまう人、全員がそうではありませんが、やはり幼少期の親や社会からの教育や養育環境が、犯罪者を生み出しているのは否定できない事実です。

今回の寝屋川事件も、親から愛情を受けなかったこと、母親がネグレクトだったことが、少なからずとも山田容疑者の性格を歪ませてしまったことに繋がっていると言えるでしょう。すなわち、幼少期に育つ環境とはとても重要なことだということです。

親も子も100%正しく育てることも、育つこともできないものです。しかし、幼少期に親が子供をしっかりと見つめて認めてあげることが大切なことなのではないでしょうか。また、善と悪の区別を教えてあげることも親の努めです。

悪いことをしたら叱る、命は大切なんだよと伝える、事件が起きたら一緒に考えるなど、些細な教育の積み重ねが、親子の関係を作り自分は大事にされているんだと気づくことで、犯罪に手を染めることを防げるのではないでしょうか。

犯罪歴と再犯率の関係

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犯罪を犯して罪を償い更正できる人、犯罪を犯して罪を償うために刑務所に入っているものの更正できずに、再び犯罪に手を染めてしまう人がいるのが現状です。

そして、犯罪歴と再犯率の関係を見てみると、一人の人物が犯した犯罪件数は再犯者によるものが、犯罪歴件数の60%に占めることがわかっています。更に、3犯以上の前科があるものは犯罪歴件数の40%を占めているのです。

それだけ、再犯者が犯罪を起こしていることになり殺人犯の場合の再犯率は15%となっています。一度、犯罪に手を染めてしまうとなかなか更正できないということがお分かりいただけるでしょう。再犯率を下げることができれば、犯罪件数も減るということです。

しかし、今の日本の刑務所の生活だけでは心のケアにまで踏み込めないのが現状です。また、出所してきても就職先が見つからない、犯罪者を雇うことをよく思っていない会社が多いことも再犯に至ってしまう要因なのかもしれません。このことを、しっかり考え議論するべきなのではないでしょうか。

再犯が重大事件に繋がるリスク

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先ほどお伝えしたように、日本では犯罪を犯し罪を償って出所してきた人が、また罪を犯してしまうケースが非常に多いのです。寝屋川事件の山田浩二容疑者も、中学生の頃から犯罪に手を染めていき前科10犯にも及んでいます。

再犯を繰り返してしまううちに、どんどんと刺激を求めエスカレートしていく傾向にあります。今回の寝屋川事件がまさに再犯が重大な事件に繋がってしまったということになります。

その他にも、殺人事件やストーカーなどの事件は重大な事件に繋がってしまうことが非常に多いのです。そのリスクを、どうすれば無くすことができるのか?を法務省や厚生労働省も施策を提示し対策を講じています。

刑務所内での社会復帰のための教育や、出所後の帰住先の確保、就職先の確保などに取り組んでいますが、そう簡単にいくものではないというのが現実です。そのためには、まず世の中の犯罪者に対する考え方を変えていくことも必要となってくるのではないでしょうか。

被害者への配慮

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寝屋川事件もそうでしたが、被害者や被害者遺族の氏名などの個人情報を勝手にSNSで上げたり批判やバッシングをしてしまうことは、更に被害者や被害者遺族をどん底に突き落としてしまう行為となります。

メディアや週刊誌などもそうですが、被害者は守られるべき存在のはずが加害者のような扱いをされてしまうケースもあります。それは、メディアや世の中の人は事件を他人事としてしか見ていないからでしょう。

もし自分が、もし家族や知人が被害者となった時、同じような行動や発言されたらと考えてみてください。もっと、被害者への配慮がなされるべきだと感じるはずです。被害者は守られない世の中では、犯罪を無くすことはできないのではないでしょうか。

被害者や被害者遺族の気持ちに寄り添い、置かれた状態を理解し、被害者に配慮した対応をとることは社会全体で取り組むべき課題ともなっているのです。

裁判の意義

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なぜ裁判はあるのか?と考えたことはあるでしょうか。裁判員裁判も開始され定着しつつあるなか、裁判はなんのためにあるのか、裁判官が判決を下す意義について知っておいたほうがいいのではないでしょうか。

裁判とは、古代ローマ時代から始まり人を裁き判決を下してきたと言われています。裁判といえば、原告側と被告側双方の主張のぶつけ合いでそれを裁判官が判定していくのです。裁判官が一番偉い立場、重要な人物であるということです。

実際、裁判官によって判決内容がかわることもあります。それでも、裁判をする意義は原告側と被告側との利害関係が全くない第三者が判断を下し判決を言い渡すということが重要なことだからです。

中立の立場である裁判官がいることで、双方の主張や理想に苦慮しながら判断し判決を下してきているのです。裁判があるからこそ、今の世の中を築くことができたのではないでしょうか。

寝屋川事件は今後の動向も注目されている

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寝屋川事件に関して、事件の時系列や犯人である山田浩二死刑囚の生い立ちなどを詳しくお伝えしてきました。このような、痛ましい事件が何故起きてしまったのか…と一人一人がしっかりと向き合い考えていくことで、事件の風化を防ぎ新たな被害者を生み出さないよう未然に防ぐことができるはずです。

寝屋川事件は、山田浩二死刑囚が黙秘に転じてしまったため多くの謎があります。殺害動機などの、真相が解明されないままとなっているのです。現在、控訴を取り下げたことは無効であるとの申し立てを行っている最中です。

裁判官がどのような判断を下し、事件の全容解明に繋がる展開が起きるのか、山田浩二死刑囚が真実を語る日がくるのかどうか 、寝屋川事件は今後の動向も注目されています。

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