2019年7月23日 更新

寝屋川事件の判決とその後は?山田容疑者の生い立ちについても

2015年に発生した「寝屋川事件」を覚えていますか?犯人の山田容疑者の生い立ちや、発達障害だったのか?寝屋川事件の判決内容と、その後を詳しく解説していきます。寝屋川事件の真相は…今後の展開はどうなっていくのかを知るためにも、事件を初めから見直していきましょう。

目次

自暴自棄になったとはいえ、死刑判決の控訴を取り下げた山田浩二容疑者の真意とは一体どのようなものなのか。そして、弁護人が控訴取り下げは無効であると大阪高裁に申し出を行っているということは、山田容疑者と接見し決めたということになります。

その一連の報道から、更に寝屋川事件がメディアや世間から注目を集めることになっています。今、山田容疑者は刑務所でどのような様子で、どんな心境なのかを見ていきましょう。

パニックになり死刑判決への控訴を取り下げた

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2019年5月1日に、山田浩二容疑者は控訴を取り下げています。その真意について、とある記者が山田容疑者と接見し話を聞いています。その内容は、山田容疑者が刑務官にボールペンを借り時間内に返さなかったことを刑務官に咎められ山田容疑者が反論したためトラブルになったと話しています。

反論してしまったため、懲罰処分を受けそうになり山田容疑者はパニックになったと言っています。そんな大事に取り上げる問題ではないのに、自分の事を刑務官達はよく思っていないからだとも口にしています。

山田容疑者曰く、刑務官達は山田容疑者宛ての手紙や書いた手紙を勝手に破棄したりと虐めとも思える行動をしていたそうです。そんなことが積もり積もっていき、自暴自棄になってしまったのではと考えられます。

そのパニック状態のまま、控訴取り下げを申し出てしまった「事件の時もパニックだった、その時と同じです」とも話しています。

取り下げ理由に納得できず控訴取り下げを覆そうとするのは異例

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控訴を取り下げを申し出た時点で、ほうりつしょうは死刑が確定となります。それを、取り下げ無効の申し立てをして覆そうとすることは異例の事となります。控訴取り下げは、裁判の終了を意味するため刑罰は確定します。

ましてや、被告人自身が控訴を取り下げているのに、無効と申し立てるのは異例中の異例とも言えます。しかし、弁護人が山田容疑者と接見し話を聞くと「控訴を取り下げてしまったことを後悔している」と話していたようです。

弁護人も、パニックになり突発的に行った取り下げは、判断能力が欠けているものとし、このような理由で控訴を取り下げることには納得ができないと話しています。

そして、被告人と話し合った結果2019年5月30日に控訴は無効であると異例となる申し立てを大阪高裁に申し入れることになったのです。

死にたくない・すごく怖い

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控訴を取り下げたあとに、山田容疑者は記者に手紙を書いています。その手紙には「このまま死刑になってしまうのが怖い」「まだ死にたくない」「すごく怖い」と心境を綴っています。

控訴を取り下げてしまったことへの後悔の念や、なんとか裁判を続けることはできないかという気持ちが交錯しているように見受けられると、手紙を受けとった記者は語っています。

パニックになり控訴を取り下げたが、その後冷静になった時に死刑という死の恐怖に教われるようになったのでしょう。パニックになると、自分がどうなるのか、それが正しい選択なのかもわからなくなってしまうとも綴り、間違った判断をしてしまったと書いていたようです。

控訴審で良い結果を出すことが目標

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そして、先ほどの手紙には控訴審への意欲を感じさせる内容も書かれています。「くよくよ悩んでいても仕方がない」「私は一人じゃないと信じ、残りの人生を悔いなく生きていきたい」「死刑が確定したとしても、私の事を忘れないでほしい」などと始まり、「今の私の目標は控訴審で良い結果を出すことです」との心境を綴っています。

また、自分の死んだ後に良い結果がでても意味がないので皆さん信じて待っていてください、必ず生きて戻ってみせるとも書かれています。死刑を目の前にし、死にたくない生きて外の世界に戻りたくなったのでしょう。

しかし、いずれにしても山田容疑者は自分のことしか考えておらず、怒りを感じるとパニックになり突発的に何かを起こしてしまう人物であることは確かでしょう。

控訴審の行方は、裁判所の判断を待つしかありませんが、控訴審を再開し少しでも真実を解明するべき機会を設ける必要はあるのではないでしょうか。

控訴取り下げ無効を申し出た事例3件のその後

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山田浩二容疑者は、控訴を取り下げを申し出ましたが、結局は取り下げてしまったことを後悔し取り下げは無効であると、申し立てしている最中ということ、どのような真意なのかについてをお伝えしてきました。

山田容疑者のように、過去に控訴取り下げを無効にするようにと申し立てた事件があるのをご存知でしょうか?ここでは、過去3件の控訴取り下げ申し立てを行った事件のその後についてを確認していきましょう。

寝屋川事件とは、状況も犯行動機も違うため前例と比較することは難しいですが、こういうケースもあることを知り理解しておことはとても重要なことです。

奈良小1女児殺害事件

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2004年11月17日、奈良県で起きた「奈良小1女児殺害事件」を、ご存知でしょうか?この事件は、帰宅途中の当時小学校1年生だった女子児童が誘拐され、その後殺害・遺棄されたという誘拐殺人事件です。

犯人は小林薫という男性で、小児性愛車であることがわかっています。小林薫の自宅には、幼児ポルノの映像や女児の下着、ダッチワイフなどが数多く押収されており異常にさが伺えます。

犯人である小林薫と殺害された女児とは、面識はなく行きずりの犯行であり「女の子なら誰でもよかった」と供述しています。2006年9月26日に求刑通り死刑の判決を受けます。判決を聞いた小林薫は、ガッツポーズをしたといい、死刑になり世間に名を残したいとも話しています。
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しかし、弁護人は判決を不服とし控訴したが被告人である小林薫が取り下げたため2006年10月10日に死刑が確定しています。その後、2007年6月16日に控訴取り下げは無効であると大阪高裁に申し立てていますが棄却されています。

その理由について裁判官は、弁護人が主張する被告人の小林薫が控訴を取り下げたときは、追い詰められており冷静な判断のできる精神状態ではなかったとの主張を「小林薫被告人には精神障害など認められない」と申し立てを退けたのです。

その後、再審請求も行うも棄却され二度目の再審請求の準備の最中であった、2013年2月21日に大阪拘置所で死刑が執行されています。

藤沢母娘殺人事件

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1982年5月27日、神奈川県藤沢町で起きた「藤沢母娘殺人事件」をご存知でしょうか?この事件は、藤沢町の会社員の妻とその子供2人が刺殺されたという殺人事件です。

犯人は藤間静波という男性で、この事件には共犯者がおりその共犯者も金のトラブルで藤間静波が殺害しています。犯人と被害に合った子供の一人が顔見知りであり、藤間静波が一方に好意を抱きストーカー行為も行っていたようです。

藤間静波は、女性が自分を避けたり好意を抱いてくれないことに腹をたて少年院で知り合った男性と共に母子殺害計画を立て犯行に及んでいます。この事件の前にも1人知人を殺害していたことも明らかとなり、被害者は4人となりました。
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起訴された藤間静波は、1988年に横浜地裁で死刑判決を受けます。判決が不服とし控訴しますが、自身で控訴を取り下げています。藤間静波も、控訴を取り下げたのは精神状態が不安定であったため、取り下げは無効であるとの申し立てを行っています。

この事件では、控訴取り下げが無効であるとの理由である「精神状態が不安定」が認められ、最高裁までもつれ込む事態となります。第一審判決から控訴審判決までに12年、そして2004年の上告審判決で死刑が確定するまでと合わせると計16年にも及ぶ長い裁判となりました。

長期戦にまで発展した控訴審でしたが、裁判官は被告人藤間静波には、4人もの命を奪っていることは重大とし、反省の色もなく更正の余地はないと判断しています。結果的には、死刑が覆されることはなく2007年12月7日に東京拘置所で死刑が執行されることとなります。

ピアノ騒音殺人事件

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1974年8月28日、神奈川県平塚市で近所の住民が被害者宅から聞こえるピアノの音に腹を立て母子3人を殺害した殺人事件です。騒音トラブルが原因で起きた殺人事件としては初めてのことです。

事件当日の朝はとても蒸し暑く、被害者宅からピアノの音が聞こえてきたことに怒りが爆発してしまった犯人の大濱松三は、旦那が仕事へ出勤し妻がゴミ捨てに出たことを確認する。

子供だけとなった一家の家に押し入り、ピアノを弾いていた長女を刺し殺し、次に妹も同様に殺害しました。そして、大濱松三がマジックで夫婦への怒りを快適いたところに妻が戻ってきたため殺害して逃亡したのです。

逃走後に、自殺を試みたができずに失敗し、犯行から3日後に自ら出頭し逮捕に至ります。
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